木村拓哉演のドラマ/『BG~身辺警護人~』クライアントを護るため、丸腰で敵に立ち向かうボディガードたちの活躍を描く。

「たち」と書いたが、今のところ、キムタク以外のボディガードはほとんど活躍していない。菜々緒が悪党を蹴りまくったり、斎藤工間宮祥太朗アクションを披露したり、上川隆也々しく揮を執るようなドラマを想像していたのだが、どうやらそうではなかった模様。先週放送された第4話の視聴率は13.6と高準をキープ

それ、本当にSPに頼めない任務だった?
今回のクライアントは、第1話から登場している大臣の立原愛子石田ゆり子/新刊)だ。彼女には警視庁のSPたちが24時間貼り付いているが、そのを盗んで自分をホテルまで警護してほしいという極秘の依頼だ。

立原は対立閥の大物と会うからだと説明するが、実際には彼らは他の場所にいることに高梨斎藤工)が気づく。島崎木村拓哉)が問い詰めると、立原はあっさりとを認めた。既婚者で好きな人がいて、どうしても会いたいのだという。

だが、それもだった。この日、立原が学生の頃に産んで、そのまま養子に出した結婚式がある。会いたいと思ったことはないが、せめてひとだけでも見てみたい……立原は自分を警護してくれる島崎にせつせつとる。

しかし、それも! 厚労相の立原は自分の政策を通すため、それに反対している全医連の会長、崎山(中尾彬)に会うためにやってきたのだ。生き別れの結婚式があるというのは本当で、崎山はその来賓だったというわけ。

「生きるか死ぬか、私の人生がかかっているんです」

崎山に頭を下げ、自分のについて打ち明ける立原。政治家は自分のやりたいことのためなら何だって利用する、ということだろうか。立原は崎山の言質をとることに成功する。

カンカンになったSPの落合江口洋介)がやってきて立原を連れ帰ろうとするのだが、島崎のイキなはからいで立原は姿を見ることができた。晴れ姿を見て、涙を流す立原愛子……。

って、これ、本当にSPには頼んじゃいけないことだったの? 裏を渡したりするのならともかく、会って交渉するだけなんだからSPぐらい連れていってもいいような気がするのだが。イヤミばかり言っている党の幹部たちに内緒で手柄を立てたい、ということなのだろうけど。

「今どき、女の涙に騙される人なんかいませんよ? むしろ逆効果。私は泣いたらおしまいだと思っております」

と立原が女性蔑視丸出しの党幹部に言い返すシーンがあるが、これは“ネット右翼アイドル”としてもてはやされたものの、国会で涙を流したり、数々の失言を行って防衛大臣を辞任した稲田朋美氏のことをイメージさせて、少し面かった(立原もドラマの中で“失言大臣”と呼ばれている)。

さすがにもうちょっと他のメンバーの活躍が見たい
というわけで、第4話はアクションなしの人情話。こうやってエピソードバリエーションをつけることで、シリーズ化への布石を打っているようにも見える。

最初に他のメンバーたちが活躍していないと書いたが、今回もそうだった。斎藤工菜々緒に至っては身辺警護課の部屋から一歩も出ていない。毎週、どうやってキムタクを一人にして活躍させるか、いろいろなトンチが使われているようにも見える(今回は検問から逃れるため、上川隆也間宮祥太朗がおとりに使われた)。

第3話で見せた木村斎藤コンビ(これも途中で木村一人になるが)がなかなか良かっただけに、木村間宮おっさん若者コンビ木村菜々緒男女コンビ木村上川おっさんコンビなんかも見せてくれればいいのに、と思ってしまう。木村江口90年代ロン俳優コンビだって見てみたい。今回、待機組だった斎藤菜々緒コンビもなかなか良かった。まだまだポテンシャルがこのドラマにはあるのにもったいない。

「自分はこの仕事がもっと世の中に認められるべきだと思います。そのほうが犯罪が減ります」
は、世の中を敵に回してもの前のクライアントを護るのがボディガードだと思うけど」

ドラマ序盤でられた、斎藤演じる高梨木村演じる島崎のボディガードに関する考え方の違い(対立)が掘り下げられなかったのも残念だった。今後、また掘り下げられることはあるのだろうか?

輪ゴムの秘密
ここからは余談。ドラマ開始直後から話題になっていたBGたちが中につけている輪ゴムの意味とは、線機のマイクを手のひらに固定するために使われているものだった。警備監修を行っているカートエンターテイメント古谷謙一氏がブログで明かしている(1月30日)。

なお、『BG』の裏話はラジオ木村拓哉のWhat's UP SMAP』で毎週、キャプテン木村のこと)が率先してってくれるので、興味ある人は聞いてみるといいだろう。質問を送ると答えてもらえるかも。これまでにも中指輪ゴムの話、ナンバーの話(美術部さんの「配慮」があるとのこと)、第1話のエキストラに混じっていた、元なでしこジャパンの永里優季選手のエピソードなどがられた。なお、第3話からぶら下がるシーンは「ガチでぶら下がっていた」とのこと。先週「CG」と書いてしまってごめんなさい。

ちなみにミスがあると相当ツッコミが入るので、「1カット1カットビビりながら」撮影しているそうなのだが、第4話で石田ゆり子を乗せた直後は上川隆也を運転しているが、CMが明けたらドライバー間宮祥太朗に変わっていたのは課長が運転を部下に代わってもらったということなのだろうか? それとも単純ミス? キャプテンに聞いてほしい。

第4話から登場した、牛乳を飲んでいる間に立原大臣に出し抜かれるマヌケな新任SPを演じる森田甘路は、ナイロン100℃の名物俳優。最近では『フリンジマン~愛人の作り方教えます~』にも出演していた。今後の活躍に期待。

ドラマの中で「にでも、人には言えない過去っていうのはあるものです」と島崎は言っていたが、本日放送の第5話は島崎過去に深くかかわっているサッカー選手河野(満之介)が依頼人として登場。島崎過去明らかになりそうだ。今9時から。
大山くまお

『Lily ──日々のカケラ──』石田ゆり子/文藝春秋