ビットコインの暴落にコインチェック社の流出騒動と、リスクばかりが喧伝される仮想通貨。しかし待ってほしい。1500種類もあるコインの中にはまだまだこれからが投資妙味のある安全な銘柄もあるという。そこで専門家のアドバイスから、初心者にも優しい7つのコインをピックアップしよう!

 仮想通貨という言葉がニュースでたびたび取り上げられるようになったのは昨年末のこと。その代名詞とも言えるビットコインの価格が高騰し、注目を集めたのだ。「ヤバいお金ビットコインから始まる真のIT革命」などの著書があるライターの高城泰氏が解説する。

「2017年11月に1ビットコインの価格が100万円を突破したのですが、それからわずか10日ばかりで200万円に到達。この高騰ぶりで世間が注目するようになりました」

 さらに今年1月、大手仮想通貨取引所「コインチェック」がハッキング被害にあい、580億円相当の仮想通貨・NEMが流出するという事件が発覚。その金額の大きさから、それまで一般にはなじみの薄かった仮想通貨という言葉が、ふだんの日常会話でも用いられるようになった。

 この流出事件はNEMだけでなく仮想通貨相場全体に影響を及ぼした。昨年12月に200万円を超えていたビットコインの価格は2月6日に60万円台まで下落。最高値の時期に買っていた人は短期間で約3割にまで財産を減らしたことになる。

 だが、この流出事件以後も、仮想通貨市場の投資熱は冷めるどころか、むしろ強まる結果となっているという意外な事実がある。

「新規の取引口座が倍以上に増加した取引所もあります。安値の今こそ買い時と考える人が多いのでしょう」(前出・高城氏)

 投資の鉄則は「底値買い」と言われるだけに、初心者が「今から始めてみよう」と考えるのも無理はない。しかし、事前に何も調べず慌てて投資をしてしまうと、思わぬ損失を招きかねない。まずは、仮想通貨の仕組みを簡単に説明しておこう。

 仮想通貨とは、日頃我々が使用している紙幣や硬貨といった「実体のある」通貨ではなく、「実体のない」バーチャルな通貨。世界中に約1500種類ものコインがあると言われている。

 中でも最も有名なのが、ビットコイン仮想通貨の草分けであり、「ビットコインを知らなければ仮想通貨を語ることはできない」と言われるほど大きな存在だ。仮想通貨の世界は、このビットコインとそれ以外の「アルトコイン」の2種類に分類されている。コインチェックから不正流出したNEMもアルトコインの一つである。

 仮想通貨を購入するには、取引所と呼ばれるインターネットサイトに登録して口座を開設する必要がある。取引所というと、株式の世界で言う「東京証券取引所」のようものをイメージするかもしれないが、仮想通貨の取引所は民間会社が運営している。

アサ芸プラス