なぜ謝罪するという発想に思い至らないのか。たった100日間で青山学院大学の合格を目指すという、真剣な受験生を愚弄した企画を続けてきた田村淳が、全学部不合格という当然の結果を明らかにした。3月3日放送のネット番組「偏差値32の田村淳が100日で青学一直線~学歴リベンジ~」(AbemaTV)にて発表したもの。同番組で田村が発した言葉には、多くの反発が寄せられているという。

「たとえば『ガムシャラに(入試問題を)解いて、ワンクリックで不合格って言われると「はぁ!?」って思っちゃうよね』という発言に対しては、『不合格で何も失わないヤツに言われたくない』と怨嗟の声が集中。『でもホントにどんよりしてなくて、今年落ちただけでしょって思っているから』というセリフに至っては、受験に対して真剣さがなかった証拠です。一般の受験生はそんな強がりなど口にできるはずもない。不合格でも芸人生活に何の影響もないお気楽な立場ゆえ、つい口が滑ったのでしょうか」(受験事情に詳しいライター)

 この放送でスタッフから「世間の声って辛いものなんですか?」と問われた田村は、「唯一気になったのは他の受験生がオレたちが受験することで同じ気持ちじゃないっていうか、百何日間で目指すなんてことはほかの受験生はやってないから、それはムカつくだろうなとか、同じ受験生がいら立っていることはすごく申し訳ないなと思いながら」と言い訳していた。しかしこの言葉は田村自身の発言と矛盾しているというのだ。青学の受験経験を持つ現役の国立大学生が怒り心頭の様子で語る。

「田村は17年11月16日に『イラついた受験生が僕に当たり散らしてくるけれど… 俺に当たり散らしても志望校には近づかないよ』とツイート。人生を懸けて戦っている受験生を自分のほうから侮辱したんですよ。それを今さら『申し訳ないなと思いながら』なんて言われて、誰が信じますか!? 僕は田村がこのツイートを発したことを絶対に忘れません」

 そして田村は番組後半で、「青学一直線はここで終わりますけど、オレは法学学びたいって気持ちにウソはないから」と明言。「また来年受けて法学部に入るって道もあるし」と語りつつも、「違う形で法学の資料を自分で見て学ぶってこともできるし」と逃げ道も作っていた。

「そもそもこの番組では『田村淳が人生を懸けた挑戦』って言ってますよね。それならなぜ来年の受験を明言しないんですか?受験生は大学に落ちたら浪人生になるけど、何のリスクも負っていない田村が『人生を懸ける』って言ったこと自体が大ウソだし、受験生を本当にバカにしていますよ。金銭的理由から予備校に通わず宅浪する浪人生も多いけど、そんな宅浪生は学割すら使えない。そのみじめさが理解できますか? さんざん受験生を侮辱してきた田村には、今すぐ受験生に向かって土下座して謝れと言いたいですね」(前出・現役大学生)

 このように批判の雨にさらされている田村だが、今回の放送で一つだけ、受験生が納得できる言葉も口にしていた。それは「一所懸命やったけど、これぐらいの一所懸命さじゃ追いついてないってのもなんか、どっかにあるんだよね」というセリフ。真の『一所懸命さ』を他の受験生たちは積み上げてきたという事実を、田村は肝に銘じるべきではないだろうか。

(金田麻有)

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