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矢口真里(35)とウーマンラッシュアワー村本大輔(37)が、11日に東京大学駒場キャンパスで開催されたブランドデザインコンテスト『Branco! 2018』にてゲスト講演で登壇した。
■『BranCo! 2018』とは
BranCo!とは、博報堂の次世代型コンサルティングチーム「博報堂ブランド・イノベーションデザイン」と東京大学教養学部教育高度化機構が共催する、大学生のためのブランドデザインコンテスト。
チーム対抗形式のプレゼン合戦を繰り広げる。2018年のテーマは「笑い」となっている。
■最終選考4チームの個性爆発プレゼン合戦
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最初のプレゼンは「くまのおばけ」チームによる、『わらもん』。
親しい人との会話で笑いは生まれるが、さほど親しくない人との会話では愛想笑いしか生まれない。むしろ、どんなに面白い話でも、その話者のことが嫌いならば、面白さは半減する。
この事実から「笑いとは共感と好感」と定義した上で、そこから発展して、子供のどんな些細な冗談も笑えるのは親子愛に着地。
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『わらもん』は、子供が引き起こした面白い話を記録して集めていくカルタ。年に一度にカルタを遊べば家族間の愛に触れられる。大人になってからも、子供の頃の思い出話で盛り上がることも。
アウトプットされた現物は、子供が手に取りやすく、しかし口に入れない大きさを考慮。絵本のような造形で、一枚ずつ違うデザインで構成されており、めくる楽しさもあるという。
カルタ遊びができる程度にエピソードを貯め込む必要性が求められる。
■「幸福度が高い笑い」とは
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続いて、「男子大学生を養いたいお姉さんを探している男子大学生」チームの『WATASHI』のプレゼン。すでにチーム名が個性爆発。
笑いには、質的笑いと量的笑いがあると着眼。多く笑うより、印象深い笑いのほうが幸福度が高いと設定した。
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『WATASHI』のターゲットは終活実践者。すごろくを遊ぶ要領で自伝を作ることができる。スタートは現在の年齢からスタートして、ひとマスを一年として記憶を遡る。
祖父や祖母と仲良くしたいがきっかけがない。話のネタに困る。そんな家族間の悩みを解消するために考案。
■LINEチャットから笑いを分析
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「ひょっこり班」による『Waraby』のプレゼン。笑いの定義について語り合った所、「笑いとは差別を生む」「笑いは緊張の緩和である」と盛り上がるが、それらはプラトンやカントのした定義そのものであると気づいたエピソードから始まる。
会場に笑いを生み続けた実力派。テンポの良さ、プレゼンの作り込みが小気味良い。「若者の文字のやり取りにおける”笑”は愛想笑いではないか」に着眼。
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他のチームと違い、ひょっこり班のプレゼンする『Waraby』はWEBサービス。LINEのチャット履歴から”笑”の数を時系列で抽出。心の距離が近づいたかどうかをグラフを使って可視化する。
恋人とのチャット履歴をサンプルにしてみたところ、実際に徐々に低減しているグラフも提示。
■『ちびまる子ちゃん』と米ドラマの笑いを分析
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最後は「131」による『「イイワケが集う診療所」オカシなお医者さん』。アメリカの家族間の笑いと、日本の家族間の笑いに注目。
アメリカのホームドラマの金字塔『フルハウス』を分析、日本の平凡な一家の日常を描く『ちびまる子』ちゃんとの違いに着眼。言いづらいことを諧謔を交えて相手に伝える事に着地した。
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『「イイワケが集う診療所」オカシなお医者さん』は、タブレットタイプのオカシに白紙の処方箋がおまけに付く。この処方箋を使って、直接言い合えば喧嘩になりかねない親子間の問題を、ユーモアによって優しく伝え合う狙いがある。
ユーモアセンスのある親子でないと厳しそう。
■矢口真里が語る「炎上で得たもの失ったもの」
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モーニング娘。時代の恋人バレや不倫発覚のような炎上を経験した矢口のゲスト講義。「炎上で失ったのは好感度、得たのは仕事の幅広さ。
なぜか今は政治の話を素人目線でコメントする仕事も来ています」と、炎上したからこそのぶっちゃけトークを展開。
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「今はほぼ裸の状態。どんな質問でもオールオッケー。炎上する前は良い子ちゃんを演じていたので、今の自分が等身大」や「今は好感度ワースト1芸能人を目指している」とポジティブ発言を連発。
「実際、炎上を狙って発言するか」との問いには、「ワイドショーでは狙っています。イベントでも同じ炎上ネタでも、違った言葉の表現にするよう気をつけています」と炎上に対して肯定的な態度を示した。
■ウーマンラッシュアワー村本がお笑いを激論
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ウーマン村本のゲスト講義は、朝まで生テレビ!での「尖閣諸島は中国のもの」発言での炎上にも触れた。
経緯を説明した上で、「不勉強な自分は、それを聞いただけ。すると平成なのに非国民や国賊と叫ばれた。尖閣諸島を奪われてもいいのかと言われても、自分がそれを決めていいのか。そもそも、あそこの出身ではないので愛着もない」と、村本節のぶっちゃけが炸裂。
会場で笑いが生まれる。
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「中卒の自分が、東大で講義をする。お笑いの力はスゴいと改めて実感。子供の頃、ダウンタウンさんやさんまさんに憧れて、お笑いの世界に入るために上京した」と、自身がお笑いの世界に入った時の心情を語る。
「家族から嫌われ、友達もいない。俺はお笑いの才能がない。同期はキングコングやなかやまきんに君、南海キャンディーズの山里。どんどん売れた。でも、俺もお笑いをやり続けて10年目にTHE MANZAIで優勝。ようやく認められた」
と、誰に何を言われても自分の道を突き進むことの大事さを訴えた。
麻原彰晃の娘のアーチャリーが親友であることや、アメリカ語学留学で得た経験についても触れた。白熱した講義は、予定終了時間を大幅に超過。
「結局、お笑いは人に話を聞いてもらうための技術。寂しいから、話をずっとしていたい。面白かったら、聞いてもらえる」と、最後に締めた。
■栄光を勝ち取ったのは「ひょっこり班」
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「接戦だったがダントツ」と評価され、BranCo! 2018のグランプリを勝ち取ったのは、『Waraby』をプレゼンしたひょっこり班。
審査委員から「非の打ち所がない。あえていうなら上手く出来すぎて、鼻についた」と冗談めかしたコメントが寄せられた。
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博報堂ブランド・イノベーションデザイン代表の宮沢正憲氏から「ブランドとは、他と差別化する作業。ひょっこり班は、他のチームと違い、唯一『笑いを減らす事をよし』としていた。そこも評価が高かった」とのコメントも。
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イベント終わりに締めのコメントを求められた矢口。自分のコメントは必要なのかと困惑しつつも、「皆さん、将来良い企業に就職したり起業すると思います。その時はぜひ私をCMに起用してください」と、なんと自身を売り込んだ。
プレゼンもゲスト講演の芸能人たちも尖ったもの揃いでじつに面白い。2019年はどんなイベントになるのだろうか。
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