皆さんの中にも、休日はショッピングに行くという人は多いのではないでしょうか。例えば同じ鞄でも、お店やブランドによってデザインスタイルが異なり、移りしてしまうこともありますよね。 それぞれのコンセプトに合った商品を企画発注し仕入れを行う人のことをバイヤーといいます。今回は、Daily russetのクリエティディレクターを務める枡田正勝さんに仕事内容について伺いました。

実際に見たり触ったりしながら情報を得て、商品を選んでいく

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください。
 
私はDaily russetというブランドクリエティディレクターとして、商品企画や仕入れなどのバイヤー業務を担当しています。また、売上、発注管理や人事などのブランド長業務も兼務しています。

何か商品を出すときには、販売開始の半年前を安に年間スケジュール発注計画を立てることから始めます。並行して仕入れたいものを自分で探して、展示会やメーカーさんに足を運んで商談を進めていきます。この仕事では自分でいろいろな場所に赴き、実際に見たり触ったりしながら情報を得ることが多いですね。トレンドも、市場や展示会を見る中で知ります。また、海外に出向く機会も多く、中国をはじめ、韓国インドネシアなどに2かに1回くらいの頻度で出張しています。「次来るまでにこういうものは作れるか」「こういう形がトレンドのようだけど、もう少し安く作れるか」などと交渉する場合もあります。

ファッションショーで披露される最新のコレクションを参考にすることもありますが、私が担当しているDaily russetで扱うのは鞄や財布などの日常でよく使う実用品が多く、奇抜すぎるデザインや、変わった形状のものを取り入れることはあまりありません。その代わり、素材カラーなどの自由に試せる部分にトレンドを落とし込み、形状は使いやすさを重視するなどの工夫をしています。
 
<一日のスケジュール
8:45 出社、売り上げチェック
12:00
13:00 商談
16:00 社内ミーティング
18:00 退勤


Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

自分のブランドの商品をかが持っているところを見かけた間が、この仕事の喜びですね。また、仕掛けていた商品が予測した通りに売れたときにも、楽しさを感じます。一方で、実売につながらなくても店舗で働くスタッフからの評判が良いとうれしいです。
 

Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?
 
これまで受け持ってきた仕事、それぞれに大変なことや苦労がありましたが、振り返ると全てが自分にとって良い経験だったといえます。私が働いている株式会社パルは、手を挙げるとチャンスがもらえる会社です。やりたいことや、手掛けたい商品があればチャレンジできる環境があります。その分責任は大きいし結果も出さなければならないので、それをプレッシャーに思う人には少し大変かもしれません。でも、自分のやりたいこと、やりがいのあることに没頭していれば、大変さや苦労もネガティブなものには感じないと思います。

学生時代に手掛けた作品がきっかけで入社が決まり、アパレルの道へ

Q4. どのようなきっかけ・経緯でバイヤーの仕事に就きましたか?
 
実は、もともと「絶対にアパレル業界で働きたい!」と思っていたわけではなく、学生時代に製作していたテキスタイルデザインを生かせる場所を探していたんです。そこで面接に行ったのが今働いているパルでした。自分が大学時代に手掛けた作品を持ち込んで熱心に企画を提案したところ、面接官の方々が興味を持ってくれて入社が決まりました。それから販売員やVMD(ビジュアルマーチャンダイジング:コンセプトに基づき、品えや店舗デザインプロモーション、陳列を行う仕事)を経て、2011年に雑貨ブランドDaily russetを立ち上げて今に至ります。


Q5. 大学では何を学びましたか?

芸術大学だったので、一般教養ではなく専門的な分野の授業がほとんどでした。私の場合は高校から芸術を専攻していたので、大学に入る前に建築、陶芸、絵画、版画、彫刻、グラフィックデザインといったクリエティブの基礎を一通り学びました。大学では美術に特化し、絵画や版画を学びながらテキスタイルデザインの作品を製作していました。

今の仕事につながっているのは「ものを作る」ということですね。学生時代の経験でものを見るが養われ、色や造形美の判断ができるようになったと思います。

 
Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在仕事につながっていると感じることはありますか?
 
先ほどもお話しした通り、高校のころから芸術を専攻して、クリエティブな仕事をしたいと思っていました。その点では今の仕事に直結していますが、「クリエティブなことがとにかく好きだったから」というより、「得意だったから継続して伸ばそうと思った」という方が正しいかもしれません。小さい頃からものづくりは好きでしたが、でやることがなくて、チラシの裏によく落書きをしていたのが好きになったきっかけなんです(笑)。最初はただの暇つぶしでしたが、他の人に見せたりするうちに「意外とこれ、何かに使えるのかも?」と思ったんですよね。

まずはやりたいことをとりあえずやってみることが大事

Q7. どういう人がバイヤーの仕事に向いていると思いますか?
 
とにかくものが好きな人、好奇心が旺盛な人です。あとはポジティブな思考で物事を見ることができる人だと思います。また、多くの案件が並行して進んでいくので、常に動き続けて、新しいことに関心を持てる人も向いていますね。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。
 
しっかり遊んで、いろんなものを見て、たくさんの経験をしてほしいです。学生にしかできないことも多いので、まずはやりたいことをとりあえずやってみるのが大事。理をしても続かないし、自由にそのときにしかできないことを楽しむべきだと思います。好きなことは仕事にもつながりますよ。頑ってください。
 

高校大学と続けて学んだことを生かし、アパレル業界で活躍する枡田さん。皆さんが今取り組んでいる勉強や趣味も、将来の職業につながるかもしれません。今は特別興味のある分野がない人も、少しでも気になることがあればチャレンジしてみてはいかがでしょうか。その中から自分の好きなことが見つかれば、進路を決める際のヒントになるはずですよ。


profile株式会社パル Daily russet クリエティディレクター 枡田正勝
Daily russetブランドサイトhttps://www.palcloset.jp/dailyrusset/