アトレチコDFリュカ・エルナンデスのフランス代表招集を受けて特集
ロシア・ワールドカップ(W杯)優勝候補の一角であるスペイン代表は、今回の国際Aマッチウィークでドイツ代表、アルゼンチン代表と国際親善試合を戦う。W杯決勝の前哨戦と言って差し支えない大一番を控えるなか、現地紙「マルカ」は「スペイン代表になれる資格があったが選ばなかった選手」を特集。スペインに帰化する噂があったアトレチコ・マドリードDFリュカ・エルナンデスが、母国フランス代表に初招集されたことを受けての企画だが、紹介された7人の中には“あのスーパープレーヤー”の名前もある。
まず1人目として紹介されているのは、ブラジル代表DFダニエウ・アウベス(パリ・サンジェルマン)だ。セビージャ所属時代に「スペイン代表としてプレーすることはとても誇らしいね」と語るなど希望を口にしていたことがあったが、セレソンで不動の右ラテラウの座を築き上げた。
1月にマンチェスター・シティに移籍したフランス代表DFアイメリク・ラポルテ。彼には国籍選択の余地があった。フランス領バスク地方へ幼い頃に移住したラポルテは、サッカーセンスを買われてアスレチック・ビルバオの下部組織に加入。トップチームでも6シーズンにわたって活躍した。スペイン代表も次代のセンターバック候補として興味を持ち、2016年に招集に動こうとした過去がある。同じビルバオ出身では、ベネズエラ代表DFフェルナンド・アモレビエタも、記事で紹介されている。
ドルトムントでMF香川真司と同僚の元ドイツ代表MFゴンサロ・カストロは、両親がスペイン人で、U-19世代まではスペイン代表でプレーした。しかしU-21世代からドイツを選択。A代表からは10年間離れているが、実力派MFであることは間違いない。
非公式ながらメッシと「スペイン代表についての話し合いを持った」
このリストの中で“真打ち”として紹介されているのは、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(バルセロナ)だ。13歳からバルサの下部組織に所属しており、年代別代表の頃からアルゼンチン代表で圧倒的な存在感を放っていた。同紙は「非公式な会話ながら、スペイン代表についての話し合いを持ったことがあった。ただし、彼はいつもアルゼンチンのためにプレーしたいと願っていた」としており、本人には「ラ・ロハ」(スペイン代表の愛称)入りの選択肢はなかったようだ。
またメッシ以外にもベネズエラ代表FWジェフレン・スアレス(グラスホッパー)、U-19世代まではスペイン代表だったブラジル代表MFラフィーニャ(インテル)と、バルサ下部組織で育った選手も名を連ねる。
もし彼らが全員スペイン代表入りを選んでいたとしたら――2008年と12年の欧州選手権連覇、そして10年南アフリカ・ワールドカップ優勝を果たしたスペインが、完全無欠の「無敵艦隊」になっていたかもしれない。(Football ZONE web編集部)
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