(©ぱくたそ)
今もなお、学校の大きな問題として議論されている「いじめ」。中には、苦痛に耐えきれなくなってしまい、自殺を図ってしまう人もいる。
東京都の中学校で、男子生徒が自殺した問題で「いじめではなかった」との判断が下されたことについて、ネット上では怒りの声が相次いでいる。
■遊びでふざけあっていたと判断
2014年4月、東京都葛飾区立中学3年生の男子生徒(当時14歳)が、部活動のチーム決めの際に沈黙して動かなくなったため、周囲にいた部員らがピンポン玉をぶつけたり、水をかけたり、ジャージを脱がせようとしたりといった行為におよんだ。
その後、男子生徒は無言で学校を出て自殺してしまったという。これついて両親は、周囲の部員の行為が自殺の原因と主張し、区教委に調査を要望した。
しかし、報道によれば区教委は「常日頃、お互いにふざけあっていた遊びの手法。社会通念上、いじめとは評価できない」とし、自殺の可能性が高いのはチーム決めだったとして、生徒たちの行為と自殺の因果関係を否定した。
■「いじめの定義」に疑問
ピンポン玉をぶつけ、水をかけ、ジャージを脱がす行為はいじめではないと主張した区教委。では、この行為に対して男子生徒は何の苦痛も感じなかったということなのか。
報道を受け、ツイッターや女性向け匿名掲示板『ガールズちゃんねる』ではこの判断に対して怒りの声があがっている。
・これを大人同士が公共の場所や会社でやったら犯罪でしょうが。どう見ても純粋な暴力行為。そもそも「いじめの定義」って、いったい何なのよ
・中学生が人前で水かけられたり服脱がされんのがふだんの遊びの域を超えないものって鼻で笑うしかねぇわ
・あきれる。どんな感覚してんだ
■「社会通念上」に怒りの声
また、「社会通念上」という言葉に疑問の声も。
・社会通念上のいじめってなによ…社会通念上だったらいじめは犯罪って置き換えれるやろ…
・社会通念上ってどこの社会のこと言ってるの。自分の子どもを亡くして出てきた報告書がこれで、納得する人間がどの社会にいるのよ
・「社会通念上のいじめにはあたらず」って……第三者委員会のメンバーはズボンを脱がされても平気な、よその星から来たエイリアンなんだろうな。ここは地球だ。地球人の一般的社会通念で判断しろ
■学生時代にいじめられた経験
しらべぇ編集部が全国20〜60代の男女1,365名に「学生時代にいじめられた経験」について調査すると、およそ4割が「経験アリ」と回答した。
多くの人たちが経験し、そして苦しんでいる「いじめ」。亡くなった命はもう戻ってこない。だからこそ、しっかりと原因と責任を追及してほしい。
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【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年4月22日~2016年4月25日
対象:全国20代~60代の男女1,365名(有効回答数)
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