スペイン代表で躍動もレアルでは絶対的地位を築けず マンC移籍の噂も浮上

 レアル・マドリードスペイン代表MFイスコは、ロシアワールドカップ(W杯)の同国代表エースの座を確固たるものにしつつある。その一方で、レアルでは控えに回るケースがあり去就が騒がれるが、チームを率いるジネディーヌ・ジダン監督は“冷遇しているわけではない”と会見で話している。

 現地時間31日に行われるリーガ・エスパニョーラ第30節ラス・パルマス戦を前に、ジダン監督は慣例となっている会見に臨んだ。スペイン紙「マルカ」が報じたところによると、報道陣の質問はイスコのことに集中したという。そこでジダン監督は、「私はイスコに不公平なことをしているわけではない」と口にした。

 27日に行われた国際親善試合のアルゼンチン戦(6-1)ではハットトリックをマークするなど、3トップの一角として圧倒的な存在感を発揮。2010年南アフリカW杯以来の優勝を目指す「ラ・ロハ」(スペイン代表の愛称)にとって、イスコは不可欠な存在へと成長した。

 その一方で、今季のレアルではリーグ戦25試合に出場したものの、先発は18試合にとどまっている。ジダン監督がローテーション重視で臨む方針ゆえだが、この状況にイスコが不満を募らせ、マンチェスター・シティへの移籍の噂が立つ現状となっている。それに対してジダン監督は、雑音を封じようとしている。


イスコの素晴らしいプレーは私が好むもの」

アルゼンチン戦でのパフォーマンスは私を幸せにしたよ。彼についていつも言っていることは、自己犠牲できるということだ。イスコについての問題ではない。問題は25人の選手のうち、11人しかプレーできないということだ」

 各国スーパースターが揃い、なおかつ前線にはポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドウェールズ代表FWギャレス・ベイル、元フランス代表FWカリム・ベンゼマらが居並ぶ。それだけにスタメンに誰を選ぶかでジダン監督は頭を悩ませ続けているが、イスコの扱い方も変えることはないようだ。

イスコがやってくれる素晴らしいプレーは、私が好むもので、そんなプレーヤーなんだ」と、ジダン監督はイスコへの信頼を語っている。

 イスコは代表戦後のコンディションを考慮して、キャプテンのDFセルヒオ・ラモスとともに招集外となっているが、今後ジダン監督はビッグマッチで起用するのか否か。それによって、スペイン新エースのレアルでの重要度が見えてくるだろう。


Football ZONE web編集部)

ジダン監督がイスコの冷遇を否定【写真:Getty Images】