インセプション』(10)や『ダンケルク(17)で有名なクリストファー・ノーラン監督が、現在「Reframing the Future of Film」というフィルムを用いた映像やアートの保存を呼びかけるプロジェクトで、芸術家のタシタ・ディーンと共にインドを訪問中だ。

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現地の新聞記者のインタビューを受けたノーランは、今回のインド訪問の目的と同時に、「史上最高の映画のひとつ」と言えるお気に入りのインド映画があると明かしたと、米Indie Wireが報じた。

ノーランは「(今回のインド訪問の理由は)インドフィルムメイカー達と会い、この国の事について学びたかったからです。実は最近『大地のうた』(55)というインド映画を観る機会がありました。あの映画は史上最高の映画のひとつとも言える、素晴らしい作品です。今回の訪問でインドの映画界について学ぶことに興味があったんです」と語った。

ノーランが絶賛する映画『大地のうた』は、インドの映画界の巨匠サタジット・レイ監督の「オプー3部作」のひとつ。貧乏な家庭で育つ少年オプーの成長と、生と死という題材を淡々と描いた作品だ。派手な音楽やダンスが特徴のボリウッド映画とは対照的に、極めて現実的な人間描写を、詩的な映像美で実現した傑作と言われている。

若くして既に“巨匠”とも呼ばれるノーランは、やはり常に学びの姿勢で新旧問わずに映画を鑑賞しているようだ。ノーランに影響を与えた黒澤明監督も、過去に“サタジット・レイの映画を観たことがないのは、この世で太陽や月を見た事がないに等しい”と語ったそうだ。

ダークナイト』(08)などのメガヒット作品でノーラン監督のファンになった人も、これを機にあらためて『大地のうた』を観てみると、おもしろいかもしれない。(Movie Walker・LA在住/小池かおる

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