ワールドカップ

(cybrain/iStock/Thinkstock/画像はイメージです)

8日深夜にテレビ朝日系列で放送された『やべっちF.C.〜日本サッカー応援宣言〜』にて、今年6月に開催されるFIFAワールドカップについての街頭調査が行われた。

大会のたびに熱狂に包まれる街として知られる東京・渋谷での調査だったが、今回のW杯への興味・関心があまりにも低いという興味深い結果に。

■対戦国を知っている人はわずか9%

番組では、「W杯の開催地を知っている」「開催時期を知っている」「グループステージの対戦国を知っている」「日本代表選手の顔と名前が5人以上分かる」「日本代表監督を知っている」の5項目について、渋谷の若者100名を対象に街頭アンケート。

その結果、最も知られていた代表監督でさえも29%にとどまった。対戦国を把握している人に至っては、わずか9%。Jリーグ発足から今年で25年を迎えるが、やはり日本でのサッカー文化は、まだまだ定着しているとは言えないようだ。

なお、開催地を知っている人は15%、開催時期を知っている人は13%、代表選手を5人以上知っている人は23%という結果が出ている。

■9日にはハリルホジッチ監督の解任報道も

そうした中、日本サッカー協会は9日、ヴァイッド・ハリルホジッチ代表監督の去就について緊急会見を行うと発表した。本大会を2カ月後に控えたタイミングでの解任が決定的と見られている。

解任の理由は成績不振などとされる。日本代表を6大会連続となるW杯本大会出場へ導くという「結果」は出したものの、その後の強化試合などでの結果および内容の乏しさが問題視された形だ。

2015年、ハビエル・アギーレ前代表監督が八百長疑惑を原因に解任され、後任に抜てきされたのがハリルホジッチだった。任期中に2度も監督が更迭されるという、極めて異例の事態となった。


■ハリル解任には冷静な反応が目立つ

しかし、そんな「電撃解任」にも、世間は冷静だ。

代表の試合をしっかり追っていた人であれば、選手起用の基準に疑問を感じる人や、選手たちによる監督への不信感をうすうす感じ取っていた人は多いだろう。

本番直前での緊急解任という事態にも、「妥当ですね」「つか今さら?」「単なる話題作りなのでは」といった冷淡な反応が多くを占めた。

■代表はそこそこ盛り上がるが、国内リーグが振るわない日本

しらべぇ編集部では、全国の20代〜60代の男女1,332名を対象に、Jリーグについての調査を実施。「日本代表の試合は見るが、Jリーグには興味がない」という人が約4割という結果になった。

Jリーグ調査グラフ(©ニュースサイトしらべぇ

ヨーロッパや南米などのサッカー強豪国では、サッカーが「文化」として根付いている。地元のクラブチームを応援するのは当たり前で、その延長線上にW杯がある、という構図だ。

日本はそうではない。Jリーグの試合に万単位の観客が呼べるのは強豪チームのみで、とくにJ2やJ3では、観客数が数千人にとどまることなど日常茶飯事である。曲がりなりにもプロの試合がだ。

W杯開催時の熱狂ぶりが報道されることで、あたかも日本にサッカー文化が根付いたように「錯覚」している人も多いかもしれない。しかし、それはただの幻想なのだ。

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(文/しらべぇ編集部・ナカニシキュウ

【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」 調査期間:2017年3月24日〜2017年3月26日
対象:全国20代〜60代の男女1,332名(有効回答数)

サッカーW杯には誰も興味なし? ハリルホジッチ解任報道にも冷淡な声