皆さんは、本州と四国を結ぶ瀬戸大橋を訪れたことはあるだろうか。2018年4月10日に、多くの時間や労力を費やして完成した6つの橋と4つの高架橋からなる瀬戸大橋は、開通30周年を迎える。陸と陸を結ぶ海上の大きな橋ということで、当時は話題になったが、今もなお安全に支えるための構造上の工夫が随所に施されているという。これを機に、瀬戸大橋のことをいろいろ知っておこうと思い、本州四国連絡高速道路の広報課に話を伺った。

瀬戸大橋は揺れを感じない

交通の要衝でもある瀬戸大橋には、車も列車も走っている。相当な重量に耐え、かつ振動を最小限にするために、橋は生物のように動くのだという。

「道路・鉄道併用の吊橋である南備讃瀬戸大橋では、列車や車の重み、温度変化による鉄の伸び縮みや風圧の影響を受け、橋の中央部で最大4.9m下がり、時として2.4m上がり、併せて最大7.3mも変化します。しかし、実際の車による走行時には、このたわみ、ねじれ、振動などは感じられません。これは、吊橋全体が生物のように動いて、走行時の振動を最小限にするよう精緻に設計されているからです」(本四高速 広報課)

列車や車はもちろん、台風や地震などの険しい自然環境にも十分耐えられるよう工夫されていることが、年月により立証されている。

瀬戸大橋は見上げるほど高い

近くで見ると、その規模が大きいことを体感できる瀬戸大橋だが、橋の下は船が行き来する。その特長でもある橋の高さはどれくらいあるのだろうか。

瀬戸内海は昔から船舶の交通量の多い海域で、マストの高い巨大船が多いところです。そのため、南・北備讃瀬戸大橋の橋桁と海面の間は、車や列車の重みで橋桁が下がったり、満潮で水位の上昇が重なっても、豪華客船や巨大タンカーが楽々通れるように、最低でも65m以上の高さがあります。これは、東京ドームの高さ(57m)を軽く上回っています」(本四高速 広報課)

船舶の安全な航行のために高い位置で架けられた大きな橋は、瀬戸内海の風景と相まって見た目にも美しい

■橋台部分に施された形状の秘密

橋台がギザギザしているのも特徴的である。それは何のためだろうか。

「橋桁を吊ったケーブルを引っ張る役目の橋台をアンカレイジと言います。南備讃瀬戸大橋の坂出側にあるものは海底面から高さ130m、重さ約100万tで、東京の霞ヶ関ビルとほぼ同じ体積です。これほど巨大な構造物になると船舶レーダーを反射し、虚像をつくることがあります。これを防ぎ、航行の安全を確保するため、上向き5度の角度を持ったギザギザをつけているのです。これを多段斜面構造といいます」(本四高速 広報課)

瀬戸内海に橋を架けて本州と四国を結ぶという大きな夢をかなえるために、日本人の英知を結集して作り上げた瀬戸大橋。細部にまで行き届いたその偉業の証と美しい景観を堪能するために、開通30周年のこの年に訪れてみるのもよいかもしれない。

なお、「教えて!goo」では「瀬戸大橋、渡ったことありますか?ある方は景色など感想を教えて!」ということで皆さんのコメントを募集中だ!

●専門家プロフィール本州四国連絡高速道路株式会社 総務部 広報課
本州と四国を結ぶ世界に誇る橋を管理する企業。3ルートある本州四国連絡橋を良好に保つことで、人と物の交流と地域の連携を推進し、経済の発展と生活の向上に寄与している。

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)

【瀬戸大橋開通30周年記念】知られざる瀬戸大橋のすごさに迫ってみた!