ザ・ウィークエンドのEP盤『マイ・ディア・メランコリー』がNo,1デビューを果たした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

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 3月30日にサプライズ・リリースされた本作で、通算3作目、3作連続の首位デビューを果たしたザ・ウィークエンド。初動ユニット数は169,000、アルバムの純粋な売上は68,000枚で、ストリーミングによるポイントが100,000近くを占めた。自身の初動記録としては、 2ndアルバム『ビューティー・ビハインド・ザ・マッドネス』(2015年) が410,000ユニット 、前作『スターボーイ』(2016年) が209,000ユニットに続く記録。

 ここ1年以内にリリースされたR&Bアルバムの売上枚数としては、2017年5月20日付チャートで3位にデビューした、メアリー・J・ブライジの『ストレングス・オブ・ア・ウーマン』の 72,000枚に次ぐ高セールスで、ストリーミング・ポイントは、ミーゴスの『カルチャーII』(150,000ポイント)、エクスエクスエクステンタシオンの『?』(106,000ポイント)に続く3番目に高い数字だった。

 注目すべきは、本作の収録曲がわずか6曲にもかかわらず、10万を超えるストリーミング・ポイントを獲得していること。前述の『カルチャーII』や『?』は20曲近く収録されているが、その1/3ほどの曲数で同等のストリーミング・ポイントを獲得しているということは、本作がそれだけ視聴されたということ。6曲のミニ・アルバムとしてNo,1を獲得したのは、2010年の6月26日付で1位に輝いたサウンドトラック『グリー』以来の快挙。

 本作からのリード・トラック「コール・アウト・マイ・ネーム」の視聴回数も好調で、今週のソング・チャート(HOT100)でTOP10入りしている。シングル曲のTOP10入りは、ケンドリック・ラマーとのコラボ・ソング「プレイ・フォー・ミー」に続く8曲目、アルバムは、これまでリリースした5作全てがTOP5入りしている。

 続いて2位には、アトランタ出身のラッパー=リッチ・ザ・キッド初のスタジオ・アルバム『ザ・ワールド・イズ・ユアーズ』がデビュー。初動ユニットは59,000で、アルバムの売上はわずか6,000枚、8割近くはストリーミングによるポイントだった。ヒットの理由として、本作からの2ndシングル「プラグ・ウォーク」が現時点で最高18位(HOT100)まで上昇するヒットとなったことが挙げられる。ケンドリック・ラマーをフィーチャーした1stシングル「ニュー・フリーザー」も、高い人気を得ていた。

 4位には、カントリー・シンガー= ケイシー・マスグレイヴスの新作『ゴールデン・アワー』が初登場。本作は、【第56回グラミー賞】で<カントリー・アルバム賞>を受賞したデビュー作 『セイム・トレーラー・ディファレント・パーク』(2013年2位)、 2ndアルバム『ページェント・マテリアル』(2015年3位)に続く通算3作目のスタジオ・アルバムで、3作連続のTOP5入り、カントリー・アルバム・チャート首位獲得を果たした。初動ユニットは49,000で、アルバムの売上枚数は39,000枚だった。上位2者と比較すると、圧倒的にセールス・ポイントが高い。ロックやカントリー・アルバムは、ラップ/R&Bシンガーに比べるとストリーミングは弱いが、売上枚数は高い水準を維持している。Text:本家一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートの掲載は、4月11日22時以降予定となります。

【米ビルボード・アルバム・チャート】ザ・ウィークエンド『マイ・ディア・メランコリー』が首位デビュー