千葉県にある、とんかつ店のメニューサンプルが“あの”漫画キャラクターに似ているとSNS上で話題になっています。「面白すぎ」「食べたくなる」「絶対にカツ注文する」「ポーズしたまま揚げられた感じ」といった声が上がっていますが、なぜこのサンプルを設置したのでしょうか。お店の経営者に話を聞きました。

全体は鍋で揚げている瞬間を表現

 このとんかつ店は、千葉県市原市ショッピングモール「ユニモちはら台」内にある「とんかつ菊万」。サンプルは店外に置かれ、銀色の丸い鍋の上にきつね色のキン肉マン、ミート、それ以外のキャラクター2体の合計4体。キン肉マンとミートの額にはおなじみの「肉」「にく」の文字がソースで描かれ、キン肉マンの両腕には、レモンプチトマトが置かれています。全体は鍋で揚げている瞬間を表現したそうです。

 経営者の菊池寿人さん(40)は「お客さんに見てもらい楽しんでいただくことで、当店を覚えてもらいたいと考えました」と設置した理由を話します。菊池さんは幼少期から、キン肉マンのファンで漫画や消しゴムなどを夢中で集めていました。とんかつのサンプル製造工場を見学した際、キン肉マンのサンプルを製造できないかと職人さんに提案すると快諾され、特別に作ってもらったといいます。

 ただし、あくまでサンプルであって実際のメニューにはないとのこと。複雑な形をしているので、調理するのは難しいからだそうです。

 同店は、千葉県産の豚肉、キャベツ、米を使用しているのが特徴。「知人の生産者から直接食材を仕入れており、比較的手ごろな価格で提供できます。味にも自信があり、地元の食材を使うことで千葉県を応援しています」(菊池さん)。

 菊池さんは、20代で修業を積んだ後、31歳で独立し、千葉県内に居酒屋、ラーメン屋を次々に開店。取引先の豚肉生産者から「肉はとんかつにするとおいしい」と勧められたのがきっかけで、2017年2月にとんかつ店をオープンしました。

 菊池さんは「子どもが『何これ』とキン肉マンのサンプルを指差しているのを見たことはありますが、大きな話題にはなりませんでした。今回、SNS上で注目されていると知り驚いています」と話しています。(報道チーム)

キン肉マンをかたどったメニューサンプル