(©ニュースサイトしらべぇ)
こんにちは、元アイドルでコラムニストの小川満鈴(おがわみな)です。
最近はスマホの普及はもちろん、ツイッター、インスタなどSNSの浸透率は、中高生くらいからの若い女性にも高く、いわゆる自撮りは珍しいものではなくなりました。
しかしそれと比例するように、投稿した写真を悪用されるケースも多くなっています。
■ネットの現状を彼女たちは知らない
自撮り写真を平気でネット上に上げてしまうという自らの行為に対して、当の本人たちはどの程度危険性を理解しているのか? 私の経験上、若い中高生の後輩や同世代であっても「たいして理解していない」と言えます。
まず、中高生くらい(小学生も含む)の女子というのはあまり深い根拠もなく周囲との同調を気にします。
例えば、学校で意味なく友達を連れてトイレに行くように、自撮りやSNSへの投稿に際しても周囲と同じような行動をすることにある意味での義務感さえ覚えています。
しかし、その集団心理が「ネットの常識・ルール」より先に頭にあるため、ネットに潜む危険性に気がついていないのでしょう。
■なんとなく気づいてる子の行動
ほとんどの子がネット上に自分達の写真を公開するという危険性に気がついていませんが、「やんわり」と気がついている子もいます。
そういった子がどうしているかというと、驚くことに写真のアップをやめるのではなく、コメント欄に「悪用禁止」「スクショ禁止」などと書いているだけなんです…。
これってすごいことですよね…。ネットの世界というのは、田舎の無人野菜販売で買い物をする人のように、絶対にお金を入れてくれる(入れない人もいるかも)のではなく、誰も見ていないと思ったらほぼ無断で持っていきます。
■それでもやめられない自己顕示欲
そして、そのネット上の危険性に実際に被害に遭って気がついたとしても、それでも周囲との同調や自分の中の自己顕示欲を満たしたくてアップするのをやめられないんです。
その危険性と自己顕示欲の中間をマーケティングして狙ったのが自動で顔を加工してくれるアプリだったりします。
それで加工すれば身バレしないと思っている子達もたくさんいますが、これはマスクをして写真を撮っているのと同じで、ほぼ意味がありません。
本当にそういった画像を悪用しようとするマニアは、それでも過去に遡ったりして特定してきます。
■今後もイタチごっこに?
(©ニュースサイトしらべぇ)
私も過去にメディアに出演した際の写真を、風俗店のサイトやチラシに無断使用されたりしたことがあります。
しかし今はもっとそれが簡単で、しかも訴えられる可能性の少ない一般人の写真が、そうした業者に狙われます。今の時代は使い放題! しかもコピーも簡単!
この問題はおそらくインターネットが存在して、簡単に自分で写真が撮れて、そして人間の自己顕示欲が存在する以上なくならないでしょう。
もちろん勝手に使用する業者が悪いのは大前提ですが、自分の写真を自らばらまいてしまっている限り、自業自得とも言えるのではないでしょうか?
■周囲もじつは望んでいない
「目立ちたい! いいねが欲しい!」という気持ちから気軽にアップする写真ですが、じつは周囲はそんなに興味がなく、案外嫌がられているというデータもあります。
(©ニュースサイトしらべぇ)
しらべぇ編集部が全国20〜60代の男女1,342名に調査したところ、すべての世代で5〜7割が「何でもネットにアップする風潮が嫌い」と回答しているのです。
「悪用禁止」とコメントをつけて投稿する前に、「そもそも周囲が反応してくれる投稿になるのか、いったん冷静になってみるのもいいかもしれません。
・合わせて読みたい→SNSもダメ!「ネットに写真を載せられて」起こった恐怖事件
(文/しらべぇ編集部・小川 満鈴(おがわん))
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2017年7月14日~2017年7月17日
対象:全国20代~60代の男女1343名(有効回答数)
コメント