話を聞かない、落ち着きがない、気に入らないことがあるとすぐに怒って手が出ることも……男の子の子育ては、体だけでなく、経も使います。いくら言っても効果がないのに、注意ばかりしていませんか? それでは疲れてしまいますよね。

【男の子】育てにくい子ほどよく伸びる!?ママが自信を持てる「男の子育児のヒント」

男の子の困った言動に悩むママに、ぜひ知っておいていただきたいことがあります。

自分自身も「困った」男の子だった「学校」代表・医学博士である加藤俊徳先生が書いた本『男の子は「の聞く」を育てなさい』をもとに、男の子の子育てが楽になるだけでなく、効果的なの育て方もご紹介します。

男の子を育てるのが大変なのはある意味当然だった?

まず、おさえておきたいのは、男の子の子育てが女の子よりも大変なのにはちゃんとした理由があるということです。

女の子べて、男の子はもともと、「の聞く」が弱いのだとか。
そのために相手の話がきちんと最後まで聞けません。当然理解もできないので、それに対する自分の意見もうまく伝えることができません。その結果、口よりも手が先に出てしまうこともあります。

そんな時に、頭ごなしに「ダメでしょ!」「お友達と仲良くして!」などと叱っても、そもそも「聞く」が育っていないのですから、本人にはなぜ叱られたのかがわからず、「は悪くないのに」というしこりだけが残ってしまいます。
また、長々とお説教をしても、理解できず、ただ苦痛なだけで、逆効果です。

の聞く」とは?

の聞く」をより理解するために、の働きをざっと把握しておきましょう。

加藤先生は、の働きの種類によってを8つのエリアに分け、それぞれを「番地」と呼んでいます。番地は、思考系、感情系、運動系、聴覚系、視覚系、伝達系、理解系、記憶系の8つです。

男の子の「聞けない」には3つのタイプがあると加藤先生。まずはが子がどう聞けないか、見極めるところから始めてみましょう。

1.「聞こえない」聴覚系番地が未発達なタイプ

聞くの弱さにダイレクトに関係する聴覚系番地ですが、「聞こえない」男の子のタイプにはさらに2種類あります。

1つタイプは、右側の聴覚系番地が弱いタイプ。授業中にぼーっとして、先生の話の聞き洩らしが多い傾向があります。周囲の音に気を配って聞こうとするが弱いのですね。

2つタイプは、左側の聴覚系番地が弱いタイプ。言を正確に聞き取ることが苦手な傾向があります。

「話の聞き洩らしが多い上に、最後まで人の話を聞かず、話がかみ合わない」場合は、右側、左側、両方の聴覚系番地が弱いということになります。

2.「聞いてない」視覚系番地が優位なタイプ

男の子には電車などの乗り物が好きな子や、を観察するのが好きな子が多いですよね。また、地図や図形などが得意な男の子も多いです。それは、視覚系番地が優位なために生じる現なのだそうです。

子どものはまだ成長中なので、2つ以上の番地を同時に動かすことがうまくできません。そのために、が忙しくなると、がおやすみ状態になってしまうのだとか。

何かに夢中になっている男の子にいくら話しかけてもに念、といったはよくみられますよね。

その子にあった対処方法がある!

3.「頭に残らない」記憶系番地が未発達なタイプ

生後数カは聞こえに問題がなくても、徐々に言葉の発達の遅れが出てくる場合、記憶系番地の働きの弱さに関係があるかもしれません。

聞いたことが頭に残らないのは、記憶系番地のなかでも海馬と呼ばれる部位の成長に原因がありますが、男の子は女の子べて海馬の成長が遅い傾向にあるからだそうです。

が子がなぜ聞けないかがわかれば、対処方法も変わっていきますよね。

たとえば、視覚系番地が発達している子どもだったら、今までテレビで見ていたスポーツの試合を、ラジオ中継で聞いてみてはいかがでしょうか。未発達だった部分のの働きが動き出すかもしれません。

聞くはすべての基本?

聴覚系番地は、他の番地とのネットワークによって、連動して成長する傾向があります。

聞くがないことで、ただ話が聞けない、覚えられないといったことだけでなく、言コミュニケーションまで育ちにくくなるというのですから、聞くはすべての基本と言ってもいいかもしれませんね。

加藤先生によると、聴覚系番地の働きが弱いと、スケジュール通りに行動できなかったり、キレやすくなったり、熟考するがつかなかったり、と社会生活を送る上で、いろいろと支障が出てくるというではありませんか。

そうなった時に、焦ってガミガミ叱っても、その子に聞くが備わっていないままであれば、効果がないばかりか、また困った行動をして、また叱って……という負のスパイラルにはまりかねません。
では、聞くはどうやって育てればいいのでしょうか?

子どもの聞くは親が伸ばせる!

子どもが聞けるになるかどうかのカギは、庭にある、と加藤先生

えっとひるんでしまいそうですが、大丈夫、特別なを身につける必要はないんです。

子どもになにか伝えたら、すぐにリアクションが返ってこなくても、「ちょっと待つ」ことをしてみてください。さらに、話しかけたあとの子どもの状態をよく観察しましょう。

ママに多いのが、口だけで注意して、子どもの方をまったく見ないママ事の手を少しだけ休めて、子どもにと気を配ってあげてください。

子どものは、言われたことをすぐに行動に移せるほど発達していません。そのことを踏まえて、まず待つことで、子どものの活性化を促しましょう。

ガミガミと、同じことを機関銃のように発しまくると、いやだ! という感情系番地ばかりが発達してしまいます。

子どもの可性を伸ばしたいなら、待つこと、そして余計な言葉をかけないことです、と加藤先生は断言します。
未発達な子どものに必要以上の言葉をかけることは、情報を処理できずにフリーズしてしまう、もしくは感情が高ぶって爆発してしまうことにつながるからです。

つけておきたい庭での習慣

では、日常に取り入れられる、子どもの聞くを育てる習慣をいくつかご紹介したいと思います。

ママが子どもに相談する

のごはんは何にしようか、といった小さなことから、子どもに相談をする形でなにか聞いてみましょう。

ママに相談されること自体、子どもにとってはめずらしく、うれしいことかもしれませんよね。子どもは聞いた内容をよく考え、それは記憶に残るでしょう。

遊びから取り入れてみては?

聞いたことを繰り返し言ってもらう

何か子どもに言ったら、それをそのまま繰り返し言わせるようにすると、聴覚系だけでなく、記憶系、思考系、伝達系の分野が刺されます。

言わせるというより、ゲーム感覚でできるといいですね。

音楽を聞くことを習慣にする

音楽に入れることは、聴覚系番地ダイレクトに強化します。生の音楽でなくても、ママの鼻歌でもいいのです。

また、聞くを強化するには、ラジオは便利なアイテムです。テレビスマホなど、とかく視覚系番地を刺するモノがあふれている今の時代ですが、ラジオなら忙しいでもただ流しておけばいいのですから。

を使う遊びをする

しりとりや逆さ言葉遊び(「ポテトサラダ」を反対にするとどうなるか、といった遊び)など、あえてを使う遊びをしてみてはいかがでしょうか?

には出さないけれども自分の内側にある言葉を「内言」と呼びます。聴覚系や伝達系の番地が弱い子どもには、この内言が未発達である場合が多いそうです。

しりとりや逆さ言葉遊びをすることで、子どもの内言が育ちます。

まとめ

まず、男の子は「聞く」が弱い、という認識を持つだけで、男の子の子育てはだいぶ楽になる、と加藤先生は書いています。

より詳しく子どもの育てについて知りたい方は、ぜひ『男の子は「の聞く」を育てなさい』をお手に取ってみてください。

子育てというと、あれもこれも言っておかなくては、と焦ってしまうママも多いかもしれませんが、ここはあえて黙り、子どもを信じて待つ、というトライアルをしてみてください。

便利な世の中になっても、子どもが大人になるのがくなるわけではありません。子どもの成長を焦らず、見守っていけるといいですね。