2016年熊本地震で入居していたビルが全壊し仮店舗で営業している老舗時計店が、セイコーウオッチから取引終了の通知が届いたとTwitterに書面を公開し、物議を醸している。セイコーウオッチは取材に対し、「現在、事実も含め本件に関する全てを確認中であるため、回答の用意がない」とコメントした。


熊本で124年の歴史を持つ「ソフィタカヤナギ」は熊本地震後、仮店舗で営業している。入居していたビルは現在再建中で、今年11月に元の場所で店舗をオープンできる予定だという。その状況の中、セイコーウオッチから販売ノルマを達成できなかったことを理由に取引終了の通知が届いたとTwitterで公表した。


ソフィタカヤナギ」が公開した書面によるとセイコーウオッチは、「2017年1月1日より2017年12月31日までの販売金額」が基準に至らなかったため、高級時計「クレドール」の正規代理店としての認定を取り消すと通知。在庫品の返品を不可にするとともに、ブランドイメージを損ねる販売方法をとらないよう配慮を求めている。このセイコーウオッチの「確認書」は2018年1月24日付けとなっている。


ソフィタカヤナギ」はこの通知に、「今年末に新店舗が完成したら頑張るので考慮して欲しいと要望したけど無理と。グランドセイコーも7月から卸さないと。マジですか…」と怒りをあらわにしている。セイコーウオッチとは創業当時から取引があり、「クレドール」は40年近く扱ってきたという。


セイコーウオッチの対応にTwitterでは、熊本地震の影響を考慮していないのではないかと批判や疑問の声が多く寄せられている。
SEIKOファンとしては幻滅せざるを得ない…」
セイコーには心底ガッカリ
「いつかグランドセイコーを買い求めようと考えていましたが、そんな気が失せる」
「本来なら災害に遇われた取引先の為に尽力するのがメーカーの努めだと思うのですが...」
「在庫品の去就などよけいなお世話」
「ノルマ…災害による全壊地域で高級腕時計を必要とする人間がどれほどいるんでしょうか」


一方では、「業務の書類を個人名も伏せずにSNSで晒す事が問題じゃないでしょうか」といった「ソフィタカヤナギ」への批判も多数。近隣の時計店は正規代理店の認定を取り消されていないというコメントや、「熊本地震発生は2016年4月、一番経営が困難であったろう年の翌年の契約は、SEIKOは解除していない」といった「ソフィタカヤナギ」の言い分を疑問視する声もあがっている。


セイコーウオッチの広報は取材に対し、「ソフィタカヤナギ」の投稿は認識していると回答。しかし、取引終了に至った経緯などについては、「現在、事実も含め本件に関する全てを確認中であるため、回答の用意がない」とコメントした。


5月9日追記
その後、セイコーウオッチは今回の件について「行き違いがあったが和解した」と回答。「ソフィタカヤナギ」は投稿を削除し、「責任ある立場としてふさわしくない行動でした。書面は削除させていただきます。大変申し訳ありませんでした。」と謝罪した。

画像は「ソフィ・タカヤナギ」ホームページ