パッと見るとただの小瓶。よく見れば、コルクにUSBが内蔵されている。見た目がなんともかわいらしい「hum blank(ハム ブランク)」は、瓶で保存するスタイルのUSBメモリーだ。

空っぽ、つまりblankのビンの中に、目に見えない大切なものが入っているような、想像力をくすぐるデザインが特徴です」
というのは同商品を製造・販売する株式会社ハイタイドの担当者。たしかに何も入っていないのに、何かあるような不思議な感じ。私も店頭で見つけたときは思わずじっと見つめてしまった。そもそも、本来は形のないデジタルデータをアナログに保存しようという発想がおもしろい。

オススメの使い方は?
「大切にしたい記念の写真や旅の写真を保存しアルバムとして。また、結婚式で撮った写真を入れてプレゼントしたり、音楽を保存してギフトにしたりと、贈り物にも最適です」
ほかにも仕事の資料を入れておけば営業先で話のタネになりそうだし、愛用アプリを持ち歩くにも便利。自分流の使い方をあれこれ考えるのも楽しそうだ。

商品は同社のオンラインショップや全国の文具店、インテリアショップなどで販売中。価格は3,465円(税込)。容量は2GB。やみくもに大きくないところが、逆に入れる情報を厳選する気にさせてくれる。

発売は2011年10月だがすでに反響も大きく、とくにギフトとしての需要が好調。海外のブログや雑誌で紹介されることも多く、最近は海外からの問い合わせもかなり増えているという。

ちなみこれ、文房具シリーズ「hum products(ハムプロダクツ)」の1アイテム。humとはハミングや鼻歌の意味。無くてもそんなに困らないのに思いつくと、とっても嬉しいもの。考えている時はモヤモヤするけど、考えつくとすぐにでも誰かに伝えたくなるもの。そんな「アイデア」と出会うきっかけになるような、小さな仕掛けをちりばめたアイテムをシリーズとして展開している。年内にも新アイテムを出す予定もあるという。

デジタルは味気ないと思いつつ、その利便性も捨てがたい。そんな人にこそ、ぜひ使ってほしいアイテムだ。
(古屋江美子)

メモリーが詰まった小瓶「hum blank」