昨年2月にお伝えした、4歳の息子が生卵を床に落として割ったことに腹を立て、わが子を棒で叩き殺した米ニューヨークの鬼母の話題。3人の幼い子を育てる日々で心の余裕を失っていたことに加え、過去に少なくとも3件のDV事件が発生していたにもかかわらず、医療機関とニューヨーク市の児童保護当局との連携がうまく行っていないこともわかってきた。このほどその母親に対する裁判が結審したことを『PIX11.com』などが伝えた。

ニューヨークブルックリン区のブラウンヴィルで昨年1月25日ザラ・クームズという当時26歳の女が息子であるザメーア・クームズ君(当時4歳)を自宅で殺害した疑いで逮捕された。メーア君が生卵を床に落として割ったことに怒り心頭に発したザラは、息の根が止まるまでほうきの柄で息子の全身を殴り続けた。意識を失ったザメーア君は水を張ったプラスチック製の簡易バスタブに突っ込まれ、ザラの交際相手であるジャマリ・リチャードソンさんがザメーア君の変わり果てた姿を発見。すぐに911番通報して心肺蘇生を行ったが、ザメーア君は搬送先の病院で数時間後に死亡が確認された。

メーア君の実の父親は罪を犯して刑務所に服役中で、幼い3人の子をひとりで育てる多忙な日々に常にヒステリックであったザラ。医療機関から市の児童保護当局に対しては過去に虐待を疑う通報が少なくとも3件なされていたが、職員の対応が徹底していなかった可能性は高い。

このほどその裁判がブルックリン区の地方裁判所で開かれ、検視結果として頭部、四肢、および躯体に鈍器で計60回以上殴られた跡が確認され、脳に強いダメージを負ったことなどが明らかにされた。また「お腹が空いたので何か食べたい」とザラに声をかけるも断られたザメーア君は、何かを食べようとひとりで冷蔵庫に向かい、食べ物をあれこれと手に取るなかで生卵を床に落としたという事件直前の新たな真実も明らかに。第一級過失致死罪と児童の福祉を危険に晒した罪につき先月に有罪が確定していた母親のザラに対し、判事は懲役17年の実刑判決を言い渡した。

苛立ちや疲れ、ストレスなどを理由に極めて衝動的、あるいは短絡的な行動に出てわが子の命を危険にさらす愚かな親の話題をこれまでも多数お伝えしてきた。サウスカロライナ州オリー郡では今年3月、ギャンギャン泣いてうるさいという理由で22歳、20歳の両親が乳児を車から外に放り捨てて逮捕されていた。またカリフォルニア州では2011年、母親が生後2か月の娘を電子レンジで2分半以上加熱して殺すという事件が起き、裁判所は2015年11月、第1級殺人罪につき終身刑を言い渡していた。

画像は『Dallasblack.com 2017年2月1日付「New York motherbeat her son to death with a broomstick for Breaking An Egg’」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)

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