一人っ子政策が緩和された中国では、直後こそ2人目の妊娠・出産がブームとなったが、すでに熱は冷めているようだ。これは経済的な負担が大きいことが主な理由らしい。男の子には結婚までに親が家を買ってあげるなど、負担が日本とけた違いなのだろう。

 中国メディアの快資訊は15日、日本での出産は「神級」にVIPな体験であるとする記事を掲載した。出産も子育ても、日本のシステムは中国と違い、親に非常に優しい仕組みになっているそうだ。

 記事はまず、日本では子どもを産まない人もいる反面、子だくさんの人もいると紹介。妊娠から出産、育児まで、中国とは違ってサポートが万全だからできることだという。そもそも病院を選べるのも個人病院の多い日本ならではで、母子手帳と一緒に定期健診の無料券が交付されるのも、出産までにかなりの出費が必要な中国とは違うとうらやましげに伝えた。

 しかし、本当の「特別待遇」はここからだという。政府から「出産育児一時金」が子ども1人あたり42万円支給されることや、「出産手当金」、または、「傷病手当金」が受け取れることや「児童手当」もあると紹介した。この児童手当は、子どもの年齢などに応じて毎月受け取ることができる助成金で、子どもの多い家庭の負担を大きく軽減している。一人っ子政策時代の中国では、2人目以降を産むと基本的に罰金が科せられ、親が仕事を失うこともあったため、「政府がお金をくれる」など夢のような話に感じるはずだ。

 日本では出産時も「神対応」を受けられると記事は紹介。医師から検査結果の説明を聞くことができ、夫も医師と話ができること、性別を事前に教えてくれるのも中国には無い対応だ。さらに、妊婦にとにかく栄養のあるものを食べて太らせる方針の中国と違い、日本では太り過ぎると注意されること、帝王切開は極力避け、入院中は食事も出るので家族が24時間付き添わなくても良いことなど紹介した。もし、準備が間に合わず手ぶらで入院したとしても、すべて病院で用意してくれるのも、VIP対応であると感心している。

 同じ少子高齢化社会問題となっている日本と中国だが、やはり一人っ子政策の後遺症なのか、出産をめぐる環境は大きく違うようだ。日本は少子化が問題になって久しいゆえの「神級の待遇」が発展したとも言えるだろうが、安心して子どもを産める社会を望む気持ちは共通ではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本で子どもを産むということは「神級」にVIPな体験だ=中国メディア