(前編からの続き)

発売中のnew album 『Telepathy』

― ―みなさん、曲にイメージを浮かべて、タイトルが付いていくんですね。

宮原 そうですね。「Wayfarer」は、めっちゃ旅人が歩いてる風だなって思ったし。「My Home Town」は完全にマイホームですよね。

柳下 「My Home Town」は、曲にアメリカンなイメージがあるんですよね。

芹澤 そうだね。ガソリンスタンドに勤めているオーバーオールを着たオジさんが、暖炉にあたってるっていう感じの……。

宮原 そんなイメージを浮かべてたら、「My Home Town」ってアメリカ人が言いそうだなっとかって……。

― ―横浜のことではなかったんですね(笑)

宮原 そうですね(笑)。でも、俺たちのマイホームタウンは間違いなく横浜ですけどね!

芹澤 そうそう。音楽のマイホームタウンって言ったらアメリカかもしれないけど……俺ら横浜の影響は多大だよね。ストリートミュージックをやるっていう発想だって、横浜駅とか桜木町駅ジャズをやってる人たちを見たりして、「俺らもやりたい」ってはじめたからね。

宮原 横浜はジャズの人がストリートライブをやっていたりして、ロック以外の音楽を生で体験できたのは、ルーツだよね。

芹澤 ストリートライブっていうと東京とか弾き語りメインだけど、横浜ってジャズだったりして珍しいんですよ。

柳下 港町だし、昔からジャズプロムナードとかもあるしね。

― ―今作『Telepathy』って、アコースティック編成でも、ジャズやミニマルミュージックみたいなアート的なアプローチとか、都会の洗練された音の印象も残ります。

又吉 前作に山のイメージがなんとなくあって、今度は都会的な感じがいいねって話をしていましたからね。

芹澤 おれら、都会的な音も好きで、ジャズとか強い要素としてベースにあるから、そういう側面にも注目してほしいかな。

― ―アルバムタイトルにもなった「Telepathy」についても聞かせてください。

宮原 これは、この曲を作ってた時に、おれが勝手に歌詞を付けて歌っていたんですよ。「あなたと私のテレパシー♪」って。そしたら、芹澤が「テレパシー!? この曲のタイトルテレパシーがかっこよくない?」「ホントだー!」って阿吽の呼吸でした。

芹澤 まるで、ミュージックの奇跡みたいなことが起きたよね。この言葉って、アルバムもそうだし、今のおれらの現状も含め、いろんなことを象徴しているなと思って。この12年、いろんなことを経てきたけど、ずっと自分たちの好きにやってきて、スタッフもお客さんも、みんな、「何か楽しそうなことをやっている大人たちがいるな」っておもしろがってくれて、言葉にしたり音楽に乗っけて伝えたりしているわけでもないのに、みんなが共通した思いで集まってくれている。そういうのって、まさにテレパシーとも言えるなと。信頼関係があるというか。彼らなら楽しい音楽をやってくれる、お客さんが来てくれれば楽しいライブになるっていう。

又吉 メンバーにしろスタッフにしろお客さんにしろ、それぞれ思うことってあると思うけど、言葉にしなくても、こういう形でできているのはいいですよね。

宮原 実際、曲中にテレパシーコーナーがあるので、そこにも注目してほしいですね!

芹澤 テレパシーコーナーがあるという言葉を踏まえて聴くと、どこがテレパシーコーナーわかります

柳下 かなり斬新ですよ。業界初だと思います。

宮原 業界初!テレパシー入りCD(笑)

又吉 実際のテレパシーが入ってるっていう。

― ―テレパシーって、どういう認識ですか。

宮原 ピピピッと、通じ合う的な。

柳下 まさに、言葉がなくともっていう。

― ―『Telepathy』を携えた全国ツアーも決定していますね。

宮原 今回のツアーは注目すべきですよ。狭い面積にも楽器を設置できるとか、爆音じゃなくても聴けるというアコースティック編成の特性を活かし、おもしろい会場でやるツアーですね。スペアザ史上初となる場所もあります。

宮原 重要文化財の文翔館やながめ余興場、沖縄はガンガラーの谷でやりますよ。そういう特徴のあるような場所とか……。

柳下 時より、恵比寿LIQUIDROOMのようなライブハウスで、アーバン感も出しつつ。

宮原 こういうところでも見せられるんだぜってね。

― ―楽しみにしています。ちなみに、最近、横浜関連でアツいと思っていることってありますか。

芹澤 北線ができた!

柳下 首都高第三京浜を結ぶ新しい高速道路ができたんできて、めっちゃ便利になったんですよ。

芹澤 おれらの生活がありえないくらい向上した道路。

宮原 東京どころじゃないですよ。四方八方、羽田にも行きやすい。

芹澤 日本のどこへでも行きやすくなったと言っても過言ではない。

宮原 便利というのと、新しくみえる景色もいい。今までなかった高いところに道が通ったので、ガキの頃から遊んでいた街とかが、今までみれなかった視点で見れる。しかも歩行者自転車OKなんだよね。北線のおかげで、七麦の海の方面と。歩行者とおれる。便利!北線がここ最近で1番あがったできごとかな。

又吉 僕も、たまに乗せてもらったりして、恩恵を受けてます。

芹澤 あと、港北のところから入って、生麦につくまでの早さ。ワープしてるんじゃないかっていうくらいの速さね。もう生麦にいるの? みたいな。

柳下 北線に設置されてる看板、逆光だと文字がみえないんですけど、逆光でも何が書いてあるかみえるような仕組みになってて、感心しました。

宮原 日本のものづくりだね!(横浜ウォーカー・構成・取材・文/古城久美子、撮影/映美)

神奈川県横浜市出身の4人組バンド「SPECIAL OTHERS」 全国各地の音楽フェスなどでも活躍中