新たな世界観のもと、3部作の長編アニメで『ゴジラ』をリブートする“アニゴジ”こと『GODZILLA』シリーズ。第2弾、『GODZILLA 決戦機動増殖都市』(公開中)には、いよいよメカゴジラが登場する。対ゴジラ兵器として誕生したメカゴジラは、過去5度に渡ってゴジラと死闘を繰り返してきた最強のライバル。6度目の対決を前に、その歴史を振り返ってみたい。

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■ 元々は異星人の地球侵略兵器だったメカゴジラ

メカゴジラがデビューを飾ったのが『ゴジラ対メカゴジラ』(74)。当初は、地球侵略をねらう、ブラックホール第3惑星人の攻撃ロボとして登場した。動作は基地コンソールからの遠隔操作。地球にはない特殊鋼でできているなど、その基本設定はアニゴジに受け継がれている。ミサイル、各種ビームなど全身に武器を搭載。それらを同時に放ちながら、ゴジラを追い込むバトルは圧巻だ。

続く『メカゴジラの逆襲』(75)には、前作で敗れたメカゴジラを修理・復元したメカゴジラ2が登場する。異端の科学者・真船博士が協力し、能力をアップするため人の脳細胞とリンクさせており、この設定も形を変えてアニゴジに流用された。胸周りの形状をV字型にすることで放射能火炎を受け流しやすいように改良し、また、フィンガーミサイルを強化するなど攻撃力もアップ。前作の戦いを経て黒ずんだボディが、より精悍なイメージを生んでいる。

■ 人類の兵器として、メカゴジラ3式機龍が登場

そして、人類が作った対ゴジラ兵器として建造されたのが『ゴジラvsメカゴジラ』(93)のUX-02-93メカゴジラだ。5人乗りで、3人のメインパイロットと2人のシステム担当が搭乗することができる。ビームキャノンミサイルに加え、ゴジラの熱線を増幅して撃ちかえすプラズマ・グレネイドを搭載。飛行マシン・ガルーダと合体することで、戦闘・飛行力をアップしたスーパーメカゴジラとなる。未知のテクノロジーで開発するアイデアや、アンカー打ち込み直接高圧電流を流し込む必殺技ショックアンカーなどで、ゴジラをあと一歩のところまで追いつめた。

兵器としての設定をさらに一歩進めたのが『ゴジラ×メカゴジラ』(02)のメカゴジラこと3式機龍である。ゴジラ打倒を目指して開発された本機は、初代ゴジラの骨をベースに生み出された生体ロボット。マシンを越えた機動力を持つ一方、当初はゴジラに呼応し暴走する危険性を持っていた。ターゲットを凍結粉砕するアブソリュート・ゼロの他、ロケットメーサー砲を搭載。巨大なバックユニットを背負った姿が醸す、重機のような無骨さも魅力だ。基本操作はメカゴジラ輸送機しらさぎから遠隔で行い、攻撃などを担当するパイロットが本体に搭乗。ゴジラ撃退という大金星を上げた。

この機龍は続く『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』(03)でさらにバージョンアップ。アブソリュート・ゼロの代わりにハイパーメーサー砲を搭載、超硬ドリルスパイラルクロウなど新兵器を装備し、激闘の末ゴジラ封印を成し遂げた。

さまざまな機能や能力を盛り込みながら、ゴジラに挑み続けたメカゴジラ。『GODZILLA 決戦機動増殖都市』では、これまでの要素を受け継ぎながら、かつてないスケールで出現し打倒ゴジラに向けて起動する。さらなる進化がもたらす壮絶バトルの行く末を、じっくりと味わってほしい。(Movie Walker・文/神武団四郎)

『ゴジラ対メカゴジラ』(74)に登場する初代メカゴジラのフィギュア、S.H.MonsterArts メカゴジラ(1974)