2018年1月31日の夜、満月が地球の陰に入り、月が普段より赤く暗く見える皆既月食が観測されました。この月は「スーパーブルーブラッドムーン」とも呼ばれ、35年ぶりに出現したものです。自宅や帰り道で夜空を見上げたという人も多いかもしれません。スーパーブルーブラッドムーンのように、月にはさまざまな呼び名や謎があります。ここでは、そんな月について迫ってみましょう。

夜空に現れたスーパーブルーブラッドムーンとは!?

スーパーブルーブラッドムーンという名前を聞くと、なんだかとてもすごい月だという印象を受けませんか? こうした呼び方はもともと欧米で使われており、近年日本でも使われるようになりました。

月にはさまざまな呼び方があり、月が地球に接近することで大きく見える月を「スーパームーン」といいます。また1カ月のうちに2回目の満月を「ブルームーン」、そして月の表面が皆既月食で赤く見えることを「ブラッドムーン」といいます。スーパーブルーブラッドムーンというのは、この3つの現象が同時に起きる月のことなのです。

ちなみに2018年は1月に加えて、7月28日にも皆既月食が起こります。7月は深夜から明け方にかけて月食が起こり、月食中に月が沈む「月入帯食」が起きるそうです。

さまざまな見え方をする月ですが、いつもとは異なる姿を見られるとなれば、気になってしまう人もいるのではないでしょうか。普段は天体に興味がなくても、思わず夜空を見上げてしまう1年になりそうですね。

なぜ形を変える? ミステリアスな月の秘密

では、なぜ月は満ち欠けして、形が変わっていくのでしょうか。

月の満ち欠けは、地球・月・太陽の距離や位置が関係します。月は地球の衛星で、地球の周囲をまわっています。月は自ら発光せず、太陽光によって光って見えます。そのため月と太陽の間に地球があることで、月は太陽光が反射している部分しか見えません。この時地球から見た月が満月です。

一方、月が地球と太陽の間にある場合は、地球からは月の影しか見ることができません。これが新月の状態です。つまり月がさまざまな位置にあることによって、地球からは半分に見えたり、少しだけ見えたりするのです。

月の満ち欠けは、約29.5日の周期で起こっています。カレンダーの並びを考えても、満月の日は通常1カ月に1回になります。そのため1カ月に2度ある満月は珍しく、3年に1度といわれています。

さらに月は表と裏で状態が大きく異なります。表面の明るい部分が「高地」、暗い部分は「海」と呼ばれています。裏側は隕石の衝突によってできたクレーターという凸凹のある状態になっています。なぜ表と裏でこんなに違うのか、その理由ははっきりしておらず、謎に包まれたまま。他にも月は誕生についてもさまざまな説があり、多くの不思議がまだまだ残されています。

これからますます研究が進んでいくことが予想される宇宙・地球学

多くの謎を持つ月については、現在もさかんに研究が行われています。昨年は米国の大学が、新たな研究結果を発表しました。月の表面全体にある火山性堆積物の中に、大量の水が含まれていることを明らかにしたのです。そのため将来月面調査に人が訪れる時には、地球から水を持って行かずに済むかもしれないと考えられています。

研究が進むことで再び人が月に調査に向かったり、さらなる月の秘密が明らかになったりする日も近いかもしれません。

月や地球に関する研究を深める学問は「宇宙・地球学」と呼ばれています。宇宙・地球学は、文字通り、太陽や惑星、また宇宙の広がりを研究します。さまざまな観察技術を駆使しながら、地球の誕生や宇宙の始まり、進化を分析する学問で、大学の授業では数学や物理、化学といった自然科学ベースに学びます。その上で、地質や岩石の他に、光線や電波といった環境の視点からも、地球や宇宙についてアプローチします。

皆既月食の他にも、天体では日食や流星群などさまざまな現象が起きています。こうしたことがなぜ起きるのか疑問に感じたり、もっと宇宙の秘密を知りたいと思ったりした人は、宇宙・地球学に関する知識を深めてみるといいかもしれません。


【参考文献】
福岡青少年科学館
http://www.science.pref.fukuoka.jp/tenmon/tenmon_event/2015blue_moon.html
ハフポスト
http://www.huffingtonpost.jp/2018/01/31/super-blue-blood-moon_a_23348574/
AllAbout
https://allabout.co.jp/gm/gc/472528/
国立研究開発法人産業技術総合研究所
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2012/pr20121029/pr20121029.html
AFPBB News
http://www.afpbb.com/articles/-/3136903