ヴィジュアル系エアーバンドゴールデンボンバー”のギタリスト兼パフォーマーで、映画「死ガ二人ヲワカツマデ…/第一章 色ノナイ青」で映画初出演&初主演を果たした喜矢武豊(キャンユタカ)がインタビューに応じた。「オーディエンスを楽しませる」ことがバンド活動の根底にあるだけに、突飛な発言も飛び出した一方で、知られざる下積み時代の苦労話も聞かせてくれた。

【関連写真】ゴールデンボンバー喜矢武豊、裸ネクタイに短パン「普段着」の美しすぎるショットはこちら

  「ギャラが安くて、ちょっと名前があるのでキャスティングされた」という本作で、喜矢武が演じるのは日系中国人殺し屋メイファ。運命的に出会った少女とともに、メイファを殺す運命を背負った殺し屋たちと対峙する硬派なハードボイルドアクションだ。喜矢武は今回ワイヤーアクションにも挑戦しており、腰を痛めたエピソードもあったと言う。「俳優は歳をとってもできるし、僕らみたいなバンドはあと数年の命。何とか生き残れる方にシフトチェンジしたかった」と主演を引き受けた打算的な理由を淡々と語る喜矢武。バンドメンバーは喜矢武の映画主演に興味がないらしいが「顔を合わせれば常に殺し合い。樽美酒研二はいつもハンマーを持っているので強い。僕は盾を持って応戦しているけれど、盾が重すぎて武器を持つ余裕が無いので防戦一方」という状況から、そもそも冷静な対話は無理なのだろう。

  “ゴールデンボンバー”の最近の露出は凄まじい。テレビはもちろんのこと、エアーバンド史上初の武道館ライブもやってのけた。上記のような人を喰った発言や、能天気なフィーリングから、適当にやっているという印象を抱く人もいるだろう。しかしここまでの道のりは地道。バンド結成から、実は7年も経っているのだ。「最初の頃はイベントに出演してもお客さんが20人くらいしか集まりませんでしたし、真面目にやっている方々からすれば僕らはステージを汚すわけですから、肩身は狭かったですね。楽屋でも一番隅に固まって、腰は低かったです」と“異色”ならではの苦労を明かす。それでもめげずに、パフォーマンスを動画配信していくことで、知名度を上げていった。「ネットの力が強かったですね。その頃は動画バンドと呼ばれていたけれど、もう少し売れるのが遅かったらバンド自体を辞めていたかもしれない」と時代の潮流に感謝する。大学卒業後、自分の好きなことをしたいとバンド活動に専念。両親から猛烈な反対を受けたが、今では陰ながら応援してくれる。武道館ライブを観賞した母親は、客席で涙を見せたという。「たぶんそのときに、母親が車でウンコを漏らした話をしたからかも知れない」と喜矢武は言うが、照れ隠しだろう。

  武道館ライブも成功させ、そして映画初主演。「この映画で日本国内を制覇して、次は海外。主演は僕で助演はブラピ」と上から目線の喜矢武は、映画『硫黄島からの手紙』でハリウッド進出した二宮和也を勝手にライバル視。では今後も俳優業に力を入れるのかと思いきや「なるべく早くバンドを解散させて、スープカレー屋さんをやりたい。老後くらいに楽器をきちんと練習して、改めてバンドを組みたい」と正反対のヴィジョンをお持ちの様子。ちなみに映画の見所をたずねると「9割濡れ場ティッシュを用意しながら期待して」と本編に皆無な要素を挙げる。なお、取材時の裸ネクタイ短パンは「普段着」と言い張る。プロフェッショナルとはこのことだ。

  映画「死ガ二人ヲワカツマデ…/第一章 色ノナイ青」は、9月1日(土)ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国順次公開


裸ネクタイに短パンは「普段着」と言う、ゴールデンボンバーの喜矢武豊