6月1日パレスチナ・ガザ地区での抗議活動において、パレスチナ医療救援協会(the Palestinian Medical Relief Society、以下PMRS)の21歳女性救護ボランティアスタッフ、ラザン・アルナッジャールさんがイスラエル軍の実弾に被弾し、死亡しました。この事態を受けて、国際協力NGO日本国ボランティアセンター(JVC)」は抗議声明を発信しました。この事態を打開するためにのメディア取材を望みます。

ラザンさんと、死亡時に着ていた血まみれのベスト。医療従事者を示す身分証をかかげ、ベストを着ていたにも関わらず彼女は攻撃された。

医療従事者への攻撃は戦争犯罪
6月1日パレスチナ・ガザ地区での抗議活動において、パレスチナ医療救援協会(the Palestinian Medical Relief Society、以下PMRS)の21歳女性救護ボランティアスタッフ、ラザン・アルナッジャールさんがイスラエル軍の実弾に被弾し、死亡しました。同日には彼女の他にも、負傷者の救助にあたっていたPMRSスタッフ3人が実弾で負傷しています。医療従事者を攻撃することは、ジュネーブ条約における戦争犯罪であり、この事件をめぐって現地での緊張がさらに高まっています。


日本のNGOが支援していました
PMRSは国際協力NGO日本国ボランティアセンター(JVC)」の10年来にわたる現地パートナーNGOであり、これまでに外務省の日本NGO連携無償資金協力等の枠組みで、救護ボランティア育成を含む活動を協働してきました。またPMRSは同じく、日本の国際協力NGOである「パルシック」および「JADE-緊急開発支援機構」の現地パートナーでもあり、ラザンさんはJADEの支援によってトレーニングを受けていました。

PMRS1979年に現地の医師や保健専門家によって設立されて以降、地域保健を専門とするNGOとして、子どもから大人まで数多くの人々に健康教育や保健サービスを届けるとともに、救護ボランティアを各地で育ててきました。救護ボランティア達は自発的にチームを組織し、毎日のように衝突の現場に駆けつけては負傷者を救護しており、非暴力・草の根のアプローチで人々を支え続けています。

戦争犯罪に対して、抗議します
JVCはラザンさんを追悼するとともに、医療従事者である彼女が救護活動中に殺害されたことに対しイスラエル当局に抗議します。また他の医療従事者も死亡・負傷している状況※注(1)について、真相を究明したうえで責任の所在が明らかにされ、その責任が果たされることを求めます。

また、抗議活動の参加者に対し国際法に則った応対がなされるよう、さらには国連人権理事会による独立調査が滞りなく行われるようイスラエル当局に求めるために、10以上の日本のNGO等が賛同する要請文を、6/7に河野太郎外務大臣宛に提出しました。(詳細:https://ngo-jvc.info/2sDXVin
日本パレスチナ友好議員連盟の会長でもあり、12月には現地を訪れ和平への取り組みについて対談していた同大臣との面会も要望します。

ぜひメディアで取り上げてください
現地の情勢には国際的にも注目が集まっている一方、安全保障理事会で決議を出せなかったことにも象徴されるように、状況は不安定なまま膠着し死傷者の増加が続いています。打開のためには、より多くの市民の声、ひいては各国政府の関わりが必要です。ぜひ、本件のご取材を宜しくお願いいたします。

※注(1) 国連人道問題調整事務所(OCHA)による2018年6月6日時点の発表によれば、イスラエル当局の攻撃により3月30日から5月31日までに医療関係者1人が死亡、245人が負傷し、40台の救急車が破壊されている。

■このプレスリリースに関する連絡先:
認定NPO法人 日本国ボランティアセンター(JVC)
http://www.ngo-jvc.net/
〒110-8605 東京都台東区上野5-3-4 クリエイティブOne秋葉原ビル6F
TEL:03-3834-2388 / FAX:03-3835-0519 / E-mail:info@ngo-jvc.net
広報担当:仁茂田 / 人道支援/平和構築グループ・パレスチナ事業担当:並木

※JVCは1980年に設立され、アジア・アフリカ・中東の世界11の国・地域において活動しています。パレスチナでは1992年から活動を続け、ガザでの子どもの栄養失調予防・東エルサレムの若者レジリエンス支援を行っています。

配信元企業:特定非営利活動法人 日本国ボランティアセンター

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