海賊版サイト「漫画村」が閉鎖状態になってから2ヶ月が経過し、漫画家や小説家からは電子書籍の売上が伸びたという喜びの声が続々とあがっている。


無料で漫画などを閲覧できるサイト「漫画村」は4月上旬にアクセスできなくなり、現在も閉鎖状態。多くの利用者を抱えていた海賊版サイトが消え、初めてとなる電子書籍の売上を著者が報告し始めている。漫画「きみを死なせないための物語」などの吟鳥子氏は、「2倍以上の記録になっていました…!正規の電子書籍サイトでご購入くださいました皆様、本当に本当にありがとうございます」と報告。漫画「恋人ごっこはキスありで。」などの真山ひか氏は、「本当に印税が4〜5倍になってる!無料じゃなくても読んでくれた人いるんだ!って今泣いてます」と喜びを綴り、海賊版サイトを巡る騒動によって「今まで違法と知らなかった人がからくりを知って正しい購入方法で漫画を読んでくれるようになった」と推測している。


また、小説「逆成長チートで世界最強」などの佐竹アキノリ氏も「電子版の売り上げが一気に増えていた」と報告。「タダで見られなくなったら買わない」「知名度を上げて貢献している」といった海賊版正当化する批判は、「結局のところ都合のいい思い込みだったってことだよね」と分析した。


これらの報告にファンからは祝福の声が多数。一方、海賊版サイトが社会問題化する前との比較がなされていないため、「漫画村が顧客を開拓した結果とも言えるわけで、つくづくあれが違法サイトだったのが惜しいし、マンガ業界は宣伝に関しては大いに反省すべきでは」「漫画村が流行る前の水準に戻った、なら漫画村が悪さしてたって分かるんだけどこれだけだと漫画村に自分の漫画を宣伝された可能性も否定できない」と指摘する声もあがっている。

画像は閉鎖前の「漫画村」