■ 21日間連続トークショーの9日目は小島藤子さんと貫地谷しほりさんが登場!

【写真を見る】緊張する小島さん「帰りたい気分です(笑)」

 6月10日、東京・テアトル新宿で映画「馬の骨」公開記念のトークショーが開催された。出演者は、この映画の監督を務めた桐生コウジさん、主演の小島藤子さん、小島さんの事務所の先輩にあたる女優の貫地谷しほりさんの3人。

 映画「馬の骨」は、80年代後半、BEGINやたまなど、数多くのバンドを輩出し、バンドブームの火付け役となった伝説の番組「三宅裕司のいかすバンド天国」(通称、イカ天)。その番組に出演し、審査委員特別賞を受賞した「馬の骨」のボーカル、桐生コウジさんが自身の体験を基に脚本を書き、自ら監督を務めて制作された作品。桐生さん自身も「熊田」という役で出演している。

 6月2日の公開初日から「21日間連続トークイベント」を開催しており、この日が9日目となる。作品の上映が終わり、壇上に桐生さんが登場。小島さんを呼び込み、イベントがスタートした。小島さんは映画発主演作を先輩の貫地谷さんに観てもらい、これからその感想をもらうということで「帰りたい気持ちです(笑)」とかなり緊張している様子。

しかし、貫地谷さんがステージに登場し「すごくいい作品だなって思いました。スクリーンの中で藤子ちゃんが堂々としていたので、大人になったなって」と感想を伝えると、小島さんはホッとして笑顔を浮かべた。小島さんが女優としてデビューを飾ったのが08年に放送されたドラマ「キミ犯人じゃないよね?」。

その作品は貫地谷さんが主演を務め、小島さんは主人公の妹役での出演となった。ということで、姉のような存在の貫地谷さんに褒めてもらえたて喜んでいた。「藤子ちゃん、頑張ってた。立派に歌っていたし、そのおかげで最近そういう仕事の依頼が来てるというのをチラッと聞きました」と貫地谷さんが話すと、桐生さんは「え? そうなの!?」と驚いていた。「違うんです(笑)。周りから『歌える子』みたいに思われちゃって」と小島さんが恥ずかしそうに答えていたが、小島さん自身が作詞を担当した挿入歌「やまない音」は聴いた後も頭の中に残る楽曲に仕上がっている。

すると桐生さんが「昨日、若い子から『この曲、配信しないんですか?』って言われた」と告げると、貫地谷さんも「配信しましょうよ!」とプッシュ。客席からも大きな拍手が起こっていたので、もしかすると近いうちに配信リリースの可能性も!?

 そのほか、撮影に入る前に半年間くらい桐生さんの指導の元、小島さんがギターを練習していたというエピソードを語ると、「楽器、大変だよね。映画『スウィングガールズ』の時、半年くらい毎日練習していてツラかったけど、試写を観て『やって良かったな』って思いました」と貫地谷さんも共感。

さらに、貫地谷さんが主演を務め、昨年公開された映画「望郷」も話題に登った。「望郷」の監督を務めた菊地健雄さんは、桐生さん主演の映画「ディアーディアー」など、非常に深い関わりを持っている。「すごくよく見てくれていて、私もいろんな発見がありましたし、信頼感もありましたし、大ファンなりました!」と貫地谷さんが菊地さんの良さを話したが、その直後に「(菊地さんが)来てます」と客席で観覧していることを告げられる。

その流れで桐生さんから「菊地さんは人間的にも魅力的な人ですけど、それと比べて『馬の骨』の監督はどうでしたか?」と聞かれた小島さんは「現場ではみんな、監督とは呼んでなくて『桐生さん!』って感じだったので、監督というオーラを全然出していませんでしたし、近所のおじちゃん…みたいな感じ」と答え、会場を和ませつつ、「でも、これまでで一番頼りになる監督でした! 今でもすごく信頼しています」と桐生さんとの強い絆を感じさせるコメントを届けてくれた。

 21日間連続トークイベントはまだまだ続く。6月11日以降も各日ゲストを迎えて、撮影中のエピソードなど、いろんなトークが展開する。

取材・文/田中隆信(東京ウォーカー(全国版)・週刊東京ウォーカー+編集長 野木原晃一)

「馬の骨」で映画初主演の小島藤子さん