北米時間2018年6月10日,米ロサンゼルス市のダウンタウンに位置するMicrosoft Theatreで,Microsoft Games恒例の「The Xbox E3 2018 Briefing」が開催された。

 Xbox部門を統括するPhil Spencer(フィルスペンサー)氏はそこで,自ら「過去最大のショウケース」と表現した,全50作のXboxラットフォーム向け新作タイトルを矢継ぎ早に紹介。「Halo Infinite」や「Gears 5」「Forza Horizon 4」などの独占タイトルに加えて,日本からはフロム・ソフトウェアの「隻狼 SHADOWS DIE TWICE」(PS4 / Xbox One),ナルトや悟空が同じ世界で戦うバンダイナムコエンターテイメントの新作対戦アクションJUMP FORCE」(PC / PS4 / Xbox One),さらにカプコンからも10年ぶりのシリーズ最新作となる「Devil May Cry 5」(PC / PS4 / Xbox One)などが発表になり,Xbox One世代における同社のイベントとしては,非常に盛り上がる内容になった。


 Microsoftと言えば,初代Xboxが発売された当初,同プラットフォームにおけるレースゲームジャンルを強化する目的でTurn 10 Studiosを買収したのを覚えている人は多いだろう。その後も,Xbox Oneに合わせて「Haloシリーズ向けに343 Industries,そして「Gears of WarシリーズではThe Coalitonといった具合に,オリジナルの開発チームを補佐すべく「ほかのスタジオを買収して合流させ,より大きな新スタジオとする」ことをやってきている。最近では「Minecraft」のMojangを買収してカジュアルゲーマー層向けの強化を行ったことも記憶に新しい。

 つまりXbox世代を通じ,Microsoftスタジオの買収により開発力の強化を図ってきているわけだが,今回のイベントにおいては,さらに複数の有力な開発スタジオMicrosoft傘下に収めたことが明らかになった。「Playground Games」「Undead Labs」「Ninja Theory」「Compulsion Games」「The Initiative」という5社の名が挙がったときには,会場がざわついたほどだ。


 その中で,「Forza HorizonシリーズのPlayground Gamesや,「State of DecayシリーズUndead Labsは,Xboxラットフォームではよく知られており,この買収は当然の成り行きだという見方もできるだろう。ただ,「Hellblade: Senua's Sacrifice」のNinja Theoryと,「We Happy Few」のCompulsion Gamesは,海外ゲームに少し詳しいという人であれば超優良なインディーズとして認知しているはずで,このあたりはインパクトが大きい。
 さらに,The Initiativeは,「Tomb RaiderシリーズCrystal DynamicsのスタジオヘッドだったDarrell Gallagher(ダレル・ギャラハー)氏がサンタモニカに新設したデベロッパであり,将来性のあるスタジオと紹介することができる。

 任天堂ソニー・インタラクティブエンターテイメント(以下,SIE)のように,プラットフォームホルダーでありながらも自社内に大規模な開発部隊を持たないMicrosoftだが,開発費の支援によって独占タイトルの少ない状況を乗り切るというのは,今後も引き継ぐ方針ということなのだろう。
 今回発表になった傘下メーカーは,開発が最終局面に入っている「Forza Horizon 4」のPlayground Games以外は,ヒット作をリリースしたばかり,あるいは独立したばかりという状態だ。次の作品のリリースまでは,少なくとも1年半から2年はかかると思われる。


■次世代Xboxラットフォームの開発を表明

 さて,The Xbox E3 2018 Briefingにおけるスペンサー氏の発言で,ある意味最も重要なのは,「Xbox One Xの設計に関わったチームが次世代Xboxの設計に深く関わっている」と明らかにしたことではないかと思われる。氏は次世代ハードウェアシルエット(の一部)も披露しつつ,「ゲーム機ベンチマーク(benchmark,基準)を再び設定する」と予告したのだ。

 次世代XboxPlayStation2019年から2020年ごろにリリースされるのではないかというウワサは,この数か月間ほどゲーム業界を駆け回っている。その噂に対して一定の回答をMicrosoftが示してきたのはとても興味深い。


 このシルエット披露に至るまでの過程で,スペンサー氏は「Microsoft AI」と呼ばれるキャラクターの思考ルーチンに関するアルゴリズム開発中であること,機械学習により読み出速度の軽減を図っていること,そしてクラウドコンピューティングなどMicrosoftの特性を今後にうまく活用していくことを述べていた。おそらく次世代Xboxでは,そうした技術を活用していくのだと推測できる。
 しかも「2019〜2020年」は,今回買収が発表されたメーカーが新作をリリースできそうなタイミングと,しっかりとマッチしている。

 少なくともE3 2019では,このXbox第4世代となる次世代プラットフォームについて詳しい内容が明らかにされるはずだ。Xbox OnePlayStation 4リリースされる前,MicrosoftSIEは「ゲームラットフォームの寿命は10年まで伸ばせる」と豪語していたが,とてつもないほど急速な技術革新を受けて軌道修正しているのは間違いないと思われる。
 今後のゲーム業界には,ますます目が離せなくなりそうだ。

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[E3 3018]Microsoft,次世代Xboxの開発に着手