■ 3つすべて答えられる?歴史ある日本三大競技花火大会

大曲の夜空を彩る自由玉

花火大会には大きく分けて2種類ある。ひとつはお染みの一般的な「花火大会」、もうひとつは決められたルールのもと得点を競う「花火競技大会」だ。後者の中でも日本煙火協会が後援する「全国花火競技大会(通称・大曲の花火)」「土全国花火競技大会」「伊勢神宮奉納全花火大会」の3大会は「日本三大競技花火大会」と呼ばれている。

大会は10号玉、創造花火スターマインなどの競技部門に分かれており、優勝者には内閣総理大臣賞をはじめ観光庁長官賞、経済産業大臣賞などの名誉ある賞が授与されることから、全花火師たちがふるって技を競い合う。日本世界に誇る花火芸術性の高さは、長年職人たちが競い合い磨いてきた美の伝統が生み出したものだろう。

一流の花火師たちが情熱とプライドをかけた競技花火は、迫はもちろんのこと、技術、芸術性ともに圧巻のひと言。普通に見るだけでも十分に楽しめるが、審員になったつもりで各煙火業者の花火を自分なりに採点したり、が優勝するかを予想したりするのも、競技花火大会ならではの楽しみかたのひとつだ。

花火に観客が押し寄せる「全国花火競技大会(大曲の花火)」(秋田県大仙)

1910年(明治43年)に始まり、今年で92を迎える全国花火競技大会、通称「大曲の花火」は、毎月花火が打ち上がる「花火秋田県大仙で開催される。日本三大競技花火大会の中でもっとも歴史が古く、全から選りすぐりの花火師のみが参加できる権威ある大会だ。

大会はコンクール形式となっており、「花火」「10号玉 芯入割物(しんいりわりもの)」「10号玉 自由玉」、そして全で初めて取り入れられた「創造花火」の4部門にて、参加28社の花火師がその腕を競い合う。自分で製造、持参して打ち上げることが条件で、デザイン色彩、創造性を重視して審が行われ、各部門の勝者には「経済産業大臣賞」「文部科学大臣賞」など、総合優勝者には「内閣総理大臣賞」が授与される。

三大競技花火大会の中でも大曲の花火でのみ行われる花火をはじめ、どの部門でも芸術性、独自性に富んだ花火を堪できるが、競技花火以外にもスポンサー花火や前年度内閣総理大臣賞受賞者による特別プログラムなど、内容は盛りだくさん。最大の見どころは大会提供花火で、今年のテーマは「行 あいよりあおし」。スタッフが丸1年練り上げて企画する独創的な花火を全身で体感しよう。

スターマインの頂点を決める「土全国花火競技大会」(茨城県土浦市

1925年(大正14年)、霞ヶ浦航空隊と親交があった神龍寺24代住職・秋元峰氏が航空戦死者の鎮魂を願って霞ヶ浦畔で始めたことをきっかけに、以後90年以上続いている伝統ある花火競技大会。日本大花火大会の一つに数えられ、季に開催される数少ない花火大会のひとつでもある。

スターマイン独立した競技部門とした初めての大会としても知られ、全の煙火業者約60社が1年間研鑽した成果を競い合う。競技はスターマイン、10号玉、創造花火の3部門構成で行われ、各部門それぞれの優勝者の中から、煙火技術の向上に貢献し、観客を魅了したもっとも優秀な煙火業者に総合優勝として内閣総理大臣賞が授与される。

3部門の中でも、全選りすぐりの花火師たちが手がける、数発の多種多様な花火を組み合わせたスターマインは特に圧巻で、「スターマイン日本一を決める花火大会」とも称される。競技花火の合間には地元企業などによる余花火も。とりわけ打ち上げ区域全体を利用して夜空いっぱいに描かれる、土浦市および大会実行委員会などによる余花火ワイスターマイン花火づくし」は必見だ。

■ 由緒ある奉納花火を拝む「伊勢神宮奉納全花火大会」(三重県伊勢)

1953年(昭和28年)に斎行の宮式年遷宮の記念奉祝行事として開催され、2018年で66回を迎える伊勢神宮奉納花火大会。式年遷宮を奉祝する花火大会明治時代より繰り返し行われており、前身であるこれらの大会を含めるとその歴史120年をえる。

最大の特徴は宮に花火を奉納する、という点。全各地から選抜された花火師たちは大会前に宮を参拝し、1年の安全を祈願して自慢の花火を奉納する。煙火業社約50社が参加する競技大会は2部門で構成されており、各部門の優勝者にはそれぞれ「観光庁長官賞」「土交通大臣賞」という名誉ある賞が授与される。

「打ち上げ花火の部」では5号玉3発と10号玉1発の計4発で色彩や配色、技術を競い、「スターマインの部」ではさまざまな花火音楽に合わせてリズミカルに打ち上がる。芯入り花火や創造花火など、競技大会ならではのハイレベル花火は、一般客はもちろん花火玄人をもうならせるほど。競技部門はもちろん、大会提供によるオープニングと中盤のスターマイン、そしてクライマックスを飾る迫満点のワイスターマインも見どころの一つ。伊勢夜空を染め上げる、感動のフィナーレ撃しよう。(東京ウォーカー(全版)・ウォーカープラス編集部)

圧巻の花火に大勢の観客が歓喜