難燃性マグネシウムを使い、新幹線車両と同一断面サイズ高速鉄道車両部分構体の試作が、内で成功した。

同構体は、難燃性のマグネシウムのみを使った世界最大級の大構造物に。

手がけたのは、国立研究開発法人エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、新構造材料技術研究組合(ISMA)、ISMAの組合員である総合車両製作所川崎重工業、三協立山、権田金属工業、住友電気工業、不二ライトメタル、大日本塗料、産業技術総合研究所、再委託先の木ノ本伸線、ミリオン化学

今回使用したマグネシウムは、これまで課題だった難燃性・強度・加工性などについて善した独自の開発成果。

アルミニウムよりも重が30以上小さいマグネシウムを適用することで、車両構体の大幅な軽量化が見込まれ、今回の試作によりその実現性が確認できた。

今後は、この試作結果を踏まえ、2018年度からはさらに長尺の車両構体を試作。難燃性マグネシウム高速鉄道車両構体の実用化をす。

具体的には、現行の新幹線車両構体を模した長さ5mの車両構体を試作し、それを用いて実際の運用環境を想定した条件下で疲労試験を実施。信頼性を担保し、長期使用時の安全性を検証していく。

マグネシウムを採用する理由

新幹線などの高速鉄道車両構体には軽量なアルミニウムが使われているいま、鉄道に対する高速化と省エネ化の要が増していることを背景に、車両構体の軽量化ニーズが一段と高まっている。

この高速化と省エネ化を同時に実現するための材料として、アルミニウムよりも重が30以上小さいマグネシウムに着

鉄道だけでなく自動車宇宙航空の分野でもマグネシウムを用いた大構造物の期実用化が期待されている。

軽いマグネシウム展伸材はこれまで、電子筐体や機械部品などの小の部材に使用されていた。大の構造物への適用はほとんど例がなく、これはマグネシウムの難燃性、耐食性、成形性などが較的低いことに由来している。

こうした背景のなかNEDOは、2014年度よりマグネシウム開発と大構造物である高速鉄道車両構体への適用技術の確立を推進。

ISMAは、強度や延性、加工のしやすさを善した難燃性マグネシウムを開発し、2016年度には難燃性マグネシウムを使った車両構体の側構体部分パネルを試作。

そして今回、より大きな現行の新幹線車両構体と同一断面サイズをもつ高速鉄道車両部分構体(高さ2.9m、幅3.2m、長さ1.0m)の試作に成功した。

この構体は、難燃性マグネシウムを使った世界最大級の大構造物で、マグネシウム高速鉄道車両構体の実用化に向けて前進したかたち。