かつて北海道庁がキャンペーンキャッチコピーに使用して以来、半ば「ネタ」としても使われる言葉が「試される大地」だ。厳しい寒さや豊かな自然など、北海道イメージからは、確かに人間が試されている感が強い。

しかし、どうやら場所によっては、日々の「気温差」にも試されているようだ。ツイッター上で「北海道北見市は日によって20℃近い気温差になることがある」と話題になっているのだ。

広大試される大地で、なぜ北見だけがさらに試練を課されているのか。Jタウンネットはその事情を探るべく、網走地方気台に取材を行った。

最高気温30℃からの8℃

数字で見ているだけではイメージが湧きにくいかもしれないが、20℃の気温差はかなりのものだ。27℃が7℃になってしまう。


最初はちょっとした差を誇して伝えているネタツイートかとも考えたが、調べてみると「北見の気温差がすごい」という投稿は多数確認できる。最近の投稿だけでなく、3~4年前のものもあった。

そうなんですねー
北海道は気温差がありますからね
うちの田舎北見市(厳密には隣町ですが)最高気温今日28℃明後日予報は9℃、もう分からんっす
ばぁちゃんには体調には気をつけて欲しいです
- 柴犬ポン太 (@yjhsA2hAXXyYsR8) 2018年6月6日
北見
昨日30℃、今日10℃。
何なんだ、この気温差は...
( ̄ ̄;)
- 男 (@komekomeotoko) 2018年6月7日
今日昨日までの5日間の暖かさがの様に寒いです。部屋の別の場所に移動させた暖房が定位置に復活です。どれ位寒いかというと昨日暖かかった網走北見・紋別地方では昨日との気温差が15℃以上の地点が続出し昨日30.4℃と一真日だった別は12.1℃と-18.3℃も下がりました。もう寒すぎですよ。 pic.twitter.com/TO9j5VUkTS
- 太 (@Kouta_Kou_Kouta) 2018年6月8日
一日の気温差が20℃もあるのも北見市(マジギレ)
- ごうきゅう (@goukyu_d_blue) 2018年6月8日

もちろん、広く北海道各地で真夏日を記録することはあるのだが、気温差のしさに言及しているのは北見在住と思われるユーザーばかり。中には冷房をつけたほど暑かった翌日には、ストーブをつけなければいけないほど冷え込んだ年があった、というも。試され過ぎである。

気象庁表している各地の気データから、6月北見の気温を見てみると、3~7日までは最高気温が32℃に達することもあったものの、8日以降は10℃を下回ることも。なんと今日(13日)はがちらついたという。


なぜ北見がこれほど試されているのか。2018年6月13日、Jタウンネット網走台にその理由を尋ねたところ、担当者は次のように話してくれた。

「何か特殊な事態が発生しているわけではなく、地理的要因が大きく影しています。が山を越えて降りてくると暖かくなる『フェーン現』という現があります。に西から吹くは暖かいのですが、このフェーン現によって、北海道では西側の地域がより暖かくなりやすい傾向にあります」

さらに、これに加えて南からも暖かい空気が流れ込むことで、局地的に高い気温を記録することがあるというわけだ。暑くなりやすい理由は分かったが、極端な気温差が生じやすいのはなぜなのだろうか。

北見オホーツク網走地方の中でも内陸に位置していますが、そもそも陸地は熱しやすく冷めやすい環境です。フェーン現によって一気に気温が上がりますが、その気温が維持されることなくすぐに低下するため、日々の気温差が大きくなりやすいと考えられます。これがであればとは逆に、一気に冷え込んだかと思うと寒さが和らぐ、という変化となって表れます」

周りがに囲まれたような環境であれば熱しにくく冷めにくいため、沖縄などは一度暑くなると、その暑さがしばらく続くことになる。5月中旬には網走地方の最高気温が沖縄を越えたこともあったが、これも内陸部との差というわけだ。

地理的要因から生じる気温差のため、別にここ数年で急に北見の気状況が変化したわけではないのだが、気になることもある。今年は最高気温が30℃を越えた日が2日、28℃も2日記録されているが、去年6月の気データでは30℃を越えたのは1日だけ、28℃に達した日はないのだ。

「あくまで間的な最高気温のデータであり、地点ごと日々の変化の統計などを取っているわけではないので、異常なのかどうかという判断は々にはできません。ただ、今年は気温差を感じやすい状況ではあると思います」

30℃近くから20℃台前半に下がっただけでも、「体壊すわ!」などとぼやいている軟弱な記者だが、北見に行った日には倒れるのではないだろうか。涼しくしたり、暖かくしたり慌ただしいと思われるが、北見読者の方々はくれぐれも体調には気をつけてください。

より試される大地北見(Lincunさん作成, Wikimedia Commonsより)