2012年カナダトロントで創業し、今や内で10店舗、さらには韓国で2店舗を展開している「KINTON RAMEN(キントンラーメン)」。その日本1号店が2018年5月18日東京・三軒屋にオープンした。采配を振るうのは「KINTON RAMEN」のいしずえを作った1人の日本人。彼はなぜカナダに渡ったのか。そしてなぜ日本に戻ってきたのか?

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阪神大震災で被災。その炊き出しで長浜ラーメンと出会う

カナダで最も有名なラーメン店と言っても過言ではない「KINTON RAMEN」。経営体は「KINKA FAMILY(キンファミリー) 」というカナダの現地企業だが、その味を作り出したのは1人の日本人である。それが同店のゼネラルマネージャー浦田信明さんだ。

兵庫県神戸市で生まれ育った浦田さんだったが、21歳の時に阪神大震災(1996年)に見舞われる。それがラーメンと深く結びつくきっかけとなった。

「震災の時に、当時福岡博多にあった『山』という長浜ラーメンの店が炊き出しを行ったんです。それを自分も手伝うことになって、その時にラーメン作りを学びました」(浦田さん)

その後、震災でを失った浦田さんは故郷を離れることを決意。翌年にアメリカサンディエゴに渡った。「サーフィン留学という名でしたが、先のことは何も考えていなかった(苦笑)」そうで、さらにその翌年にはカナダバンクバーに行き着いた。

そこで日本レストラン料理人となり、2002年からは豚骨ラーメン店に移り、約7年間腕を振るった。その経験を買われ、「KINKA FAMILY」にヘッドハンティングされ、「KINTON RAMEN」をプロデュース。店はく間に人気爆発し、今では1日800人もの客が訪れる店舗もあるほど。浦田さんはまさに“カナディアドリーム”を掴み取ったのだ。

人生を変えた「豚骨」を引っ提げ、22年ぶりに日本の地を踏む

そして2018年、「KINTON RAMEN」の日本進出が決定。そのプロジェクト責任者となった浦田さんは22年ぶりに帰を果たした。

基本のメニューカナダと同じ「豚骨」と「白湯(パイタン)」。現地で支持されているメニューで、“ラーメンの都”東京で勝負を仕掛ける。

「もちろんカナダ日本環境が違うので、まったく同じものは作れません。しかし逆に食材は日本のほうがいいものを使えるので、よりブラッシュアップできたと思っています」(浦田さん)

今では「白湯」も人気だが、浦田さんのルーツとなっているのは、22年前の震災で出会った長浜ラーメン。それを磨き上げた「豚骨」への思いは人一倍強い。

長浜ラーメンを渡り、カナダ進化したのが『豚骨』です。『味噌』(850円)や『スパイシーガーリック』(950円)など、自由な発想で作ったラーメンをぜひご堪ください!」(浦田さん)【東京ウォーカー】(東京ウォーカー・取材・文=河合哲治郎/撮影=岩

「KINTON RAMEN」のゼネラルマネージャー・浦田信明さん。今もカナダに妻子を残していて、日本へは単身赴任という形で滞在している