連続テレビ小説「半分、い。」(NHK 総合 〜土 8時〜、BSプレミアム 〜土 あさ7時30分〜)
第11週「デビューしたい!」第636月13日)放送より。 
脚本:北川悦吏子 演出:橋爪紳一朗

「連続テレビ小説 半分、青い。 完全版 DVD BOX1」

連続朝ドラレビュー 「半分、い。」63話はこんな話
佐藤健)と別れの悲しい体験を漫画に描こうとした鈴愛永野芽郁)だったが、なかなか(豊
からOKが出ない。のことも忘れられず1年が経過。を捨てようと思い詰めるが・・・。

ボクテとユーコ
が屋根に隠れる」という鈴愛の発想に恐れ入るボクテ(志尊)とユーコ清野菜名)。
「あの子感受性凄いのかも」と言うユーコ
天才とは言ってない」才があると天才とは違うとこだわるボクテ。
それはそう。彼らだって漫画家志望なわけで。どんなに仲良くしていてもライバルだ。
確かボクテもユーコも優秀だったはず。

打倒、岐阜ということで、ボクテもユーコも頑り始める。
このときの音楽9「東京ラブストーリー」(91年)の劇伴ぽい。

描き直しの
が屋根に隠れる」(屋根)を150回くらい描き直すはめに。
そのまま1年経って、いよいよ「東京ラブストーリー」がはじまった91年に。ドラマ世界でこのドラマははたしてやっているか、そもそも門ふみの原作漫画は存在しているのか。

それはそうと、鈴愛アシスタントとしては技術面が成長した。
忙しすぎてお風呂スクリーントーンが浮くというディテールは面い。

1年経ってもまだが忘れられず、のきれいな、眠れないにはを思ってを吹いてしまう。
広大自然いっぱいの田舎だったら似合うだと思うが、都会のどん中・赤坂笛吹く女って
新過ぎる。でもボクテがお湯沸かしていてそのケトルが鳴っているのかと思えばありなのか。

鈴愛の暴言
このままではいけないと、を捨ててほしいとボクテとユーコに頼むとがやってきて「やっほーい」と捨ててしまう。
3人を焚きつけるだったが、鈴愛を捨てられたことを怒り「先生はおかしいです」と責め立てる。
「私達は漫画家である前に人間です!」
先生ロボットです。漫画を描くためのロボットです」
「悲しいことを喜ぶ変態にはなりたくない」
先生漫画を描くために人の心を捨てたんだ! だから先生はいい年して独り者で庭もなくて友達もいないんだ!」などと暴言を吐きまくる。

結局、は捨てたふりをしただけで、ユーコは「家族がいなくても友達がいなくても私達は先生が好きです」と言って恥ずかしそうに微笑む。ユーコのフォローに心底ホッとした。

鈴愛の何が天才かというと、人を傷つける天才だろう。引いては北川悦吏子が悪口台詞を書かせたら天才だ。たいていの人が遠慮して書かないようなことをじゃんじゃん書くのもだもの。心臓に悪い。自分に言われたわけじゃないのにいつもなんだかすごく傷つく。「お母ちゃんは油臭い」からはじまって「こどもの夢つぶしてなにがおちゃんや」とかから人を突き落としたりゴミ箱を投げつけたり漫画原稿をばらまこうとしたり名前や容姿をばかにしがちとか彼女の言動はなんだか悲しい。

暴言吐かれた豊)が怒るのではなくちょっと動揺を見せるので、視聴者はたちまち(トヨエツ)応援に回ってしまう。豊、ずるい。でも、正しい選択だと思う。

スタッフを出す手つきをものすごく美しく撮影までして。前にもレビューで書いたが、ほんとにがキレイだ。
こんなが繊細な人に心がないはずがない。鈴愛も感情が高ぶっていただけだとは思うが、漫画を読めば(くらもちふさこ漫画)、心がないなんて言えるわけがない。

一生懸命、いいふうに解釈すると、が作りたい「ロボット」だから鈴愛にとって「ロボット」は悪いものではないはず!
でももうそろそろ、鈴愛も暴言吐く前に深呼吸して慢することを覚えてほしいっす。

時に1992年
とうとうデビューしたのは、ユーコだった。
やっぱり、いい子がデビューしてほしいもの。
喜ぶとき、ちょっとボクテが理していて「あんたわかりやすい」とユーコ摘する。
天才とは言ってない」とこだわってみたり、ボクテの態度がちょっと変わって来ている。人生がかかると
ニコニコばかりもしていられない。

ちなみに「5分待って」は、ある日主人公覚めたら見知らぬ女の子が隣で寝ていて・・・という漫画だそう。テレビブロス7月号の清野菜名インタビューより。「男女七人物語」(86年)のほか、そういうはじまりはあるある
(木俣

連続テレビ小説 半分、青い。 完全版 DVD BOX1 NHKエンタープライズ 8月24日発売第6週まで収録