ディズニー映画ズートピア』が今(15日)、日本テレビ系の「金曜ロードSHOW!」で地上波初放送される。放送を前に、近年ハリウッド高に叫ばれている「ダイバーティ」(多様性)について描いた同作の魅を振り返る。

 日本でも大ヒットを記録した同作の舞台は、あらゆる動物が住むハイテク文明社会ズートピア”。本作の魅の一つは、ズートピアを人間社会の縮図として描いている点にある。理想の都に見えたズートピアだが、主人公のジュディはウサギというだけで警察官としてのを評価されないというにぶち当たる。まさに、ズートピアはさまざまな差別・偏見に満ちた現実の人間社会と同じなのだ。

 しかし、ジュディはそんな逆に負けない。サイカバといったタフな動物だけが警察官になれると言われているなかで、立警察官になるという夢のために闘い続ける。その姿は、ディズニーが長年描いてきた“勇気”の大切さを訴えかける。

 さらに、本作が高く評価されたのは「多様性」に正面から向き合った点にある。体の大小に関係なく、あらゆる動物が住みやすいような街づくりがされているズートピアにあっても、動物たち自身の心まではなかなか変えられない。「ウサギだから警察には向いていない」「動物だから狂暴」と、自分でも知らず知らずのうちにかを偏見ので見てしまっているかもしれないということを、本作は鋭い切り口で描写している。開翌年には、ドナルド・トランプ大統領就任で異文化を排斥する動きが強まったが、そのことを予見していたかのように、多様性を認め合うことの重要性を今一度考えさせる作品だ。

 ジュディが“ウサギだから”という偏見を打ち破っていくように、本作は「動物がたくさん登場するアニメーション映画」=「子供向けの内容」という想像すらも覆していく。それは制作人が子供の理解に信頼を置いているからで、脚本家フィルジョントンは、開当時のシネマトゥデイの取材に対し「子供にとって大人向けすぎるんじゃないかとは心配しないよ」とコメントしている。もちろん、動物たちのかわいらしさも見どころの一つ。そんな動物たちを通して普遍的なテーマを描くことで、本作は幅広い世代に受け入れられ、第89アカデミー賞長編アニメ映画賞をはじめとする数々の賞を受賞した。

 そうした深いメッセージが込められている一方で、ディズニー映画おなじみとなっている隠れミッキーといった“遊び心要素”も健在。食いしん坊チータークロウハウザーの斑点模様の中にある隠れミッキーや、アイス屋の棚に置かれたトトロお菓子など、すみずみにちりばめられた隠れ要素を見つけるのも楽しいだろう。(編集部・吉田

ズートピア』は15日9時より日本テレビ系映画番組「金曜ロードSHOW!」で放送

地上波初放送! - Walt Disney Studios Motion Pictures / Photofest / ゲッティ イメージズ