マーベル初のヒーロー単独映画ブラックパンサー』のセカンドユニット監督として、韓国・釜山のカーチェイスシーンなどを手掛けたダリンプレスコットが取材に応じ、ロケ撮影を振り返るとともに記録的大ヒットについてった。

 『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』や『ベイビードライバー』に『ジョン・ウィック』シリーズなど数々の人気アクション映画で、セカンドユニット監督スタントコーディネーターとして活躍してきたダリンアクションファンの間では知られた存在でもある彼にとっても、『ブラックパンサー』は意義深い作品だったという。「実はそもそも、昔からブラックパンサー(原作コミックス)の大ファンだったこともあって、主人公ティチャラキャラクターにも作品自体にも、個人的にひときわ思い入れが強かったのです。それに加えて、ライアンクーラー監督の大ファンでもあったので、大好きなブラックパンサーの映画クーラー監督仕事が出来る、そんな夢のようなチャンスを逃す手はないと思い、飛びついたわけです。クーラー監督仕事をご一緒させて頂いた今では、以前にも増して彼の虜になってしまいました。この先一生、彼の監督作だけしか仕事がなくても構わないと思っているくらいです(笑)」。

 アクションの観点からも、今まで携わってきた中でやり甲斐のあるチェイスシーンだったとも振り返る。「私がこの作品に参加した時点で、クーラー監督はすでに釜山でロケ撮影をすることに決めていたんです。最初にクーラー監督からそのアイデアを聞かされた時は、“チェイスシーンを撮るのに、なぜわざわざそんな遠くまで行く必要があるんだ?”と正直首を傾げたのですが(笑)監督と連れ立って実際に現地を訪れ、あちこち見て歩きながらロケハンをした際、どうしてこので撮りたいと思ったのか、また、どこをどう生かして、どういったシーンが撮りたいのかといった監督の意図が明確に理解できて、たちまち納得が行きました」。

 「釜山はとても美しいであるというだけでなく、これまで訪れた世界中のどのともまったく違った、ユニークな趣があります。坂の多い港町という点で、サンフランシスコを彷彿とさせる部分もありますが、ネオンから沿いのビーチ、人でごった返す市場(チャガルチ市場)からライトアップによって次々と色を変える巨大なまで、とにかくスクリーン映えするアイニック観で埋めつくされているんです。そのうえ、や色全体に漂う空気感といったものが、この映画のトーンと見事にマッチしていました。あのシーンのロケ地として、釜山は璧なチョイスだったと思います」。

 そうして完成した本作について「過去に手がけてきた他のどの映画よりも誇らしく思える、特別な作品になったと言っても過言ではないでしょう」と自負するダリンアフリカアメリカ人がキャラクターを占める新しいタイプヒーロー映画とあって、観客に受け入れられるのか不安があったと明かすも、蓋を開けてみれば驚異的な大ヒットに。「こうしたある種、実験的とも呼べる映画が、メインストリーム作品として世界中の人々に抵抗なく受け入れてもらえる時代が来たんだな、と、個人的に感慨深いものがありました。世界中のあらゆる人々が、先入観や偏見に囚われることなく、上質な1本の映画として純に楽しんで観てくれたというのは、実に喜ばしいことだと思っています」「人種や文化、年齢や性別など、あらゆる垣根を取り払って退けたという点で、映画界に一種の革命をもたらしたヒーロー映画として、映画史に名を刻む作品になるのではないかという期待感もあったんです。“これから何かが大きく変わる”と予感させてくれる、重要で意義のあるこの作品に携わることが出来て、心から光栄に思っています」と喜びをにじませた。(編集部・石恵美子)

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映画ブラックパンサー』はデジタル配信中、MovieNEX7月4日発売(4,000円+税)

『ブラックパンサー』カーチェイスシーン撮影の様子 - (C) 2018 MARVEL