2018年5月9日乙女ゲーム【※1】業界に激震が走りました。アイディアファクトリーグループのオトメイト【※2】が、「今後はNintendo Switchでゲームソフトを発売する」というNintendo Switch展開”を宣言したのです。

※1 乙女ゲーム……女性向け恋愛シミュレーションゲームのこと。女性の主人公(プレイヤー)が男性キャラクターたちと恋を楽しむもの。デートや結婚など、男女の恋愛にまつわるエピソードがあるのが特徴。
※2 オトメイト……2007年にアイディアファクトリーとデザインファクトリーが共同で設立した乙女ゲームのブランド。『薄桜鬼』シリーズなど根強いファンを持つ作品を世に送り出し、乙女ゲーム業界の一角を大きく担っている。
(画像はアイディアファクトリー│オトメイト×Nintendo Switch 展開プロモーションムービーより)

 もちろん、これまでにもディースリー・パブリッシャーから『逆転吉原』シリーズ【※1】『帝國カレイド-万華の革命-』【※2】などがNintendo Switchで発売されています。また、2018年の発売スケジュールを見てみると、プロトタイプからも三国恋戦記~オトメの兵法!~』『吉原彼岸花 久遠の契り』が秋に発売される予定となっています。

 しかし、これらは原作がアプリゲームであったり、同時にプレイステーションVita版が発売されており、Nintendo Switchのみのものではありませんでした。

※1 逆転吉原シリーズ……2018年1月25日に『逆転吉原~菊屋編~』が、同年3月8日に『逆転吉原~扇屋編~』がディースリー・パブリッシャーから発売された。男女の立場が逆転した吉原が舞台。男が生まれない島に育った女たちが、年ごろになれば吉原で男を求めるという前提で、誰のものにもならない男たちとの騙し騙される愛の物語が描かれる。
※2 帝國カレイド-万華の革命-……2018年3月29日ディースリー・パブリッシャーから発売された大正浪漫が好きな女性向け恋愛ゲーム。田舎暮らしをしていた主人公は、帝國を治める兄・天崎奏嗣のもとへと呼び出され……。豪華絢爛な生活の裏に潜む闇、兄の変貌、そして暗躍する組織。主人公に降りかかる宿命と恋模様が描かれている。
(画像はNintendo Switch|左:『帝國カレイド-万華の革命-』、右:『逆転吉原~菊屋編~』 より)

 今回のオトメイトの宣言によって「今後、乙女ゲームが楽しめるハードはNintendo Switchが中心になっていくのでは?」と、乙女ゲーマーたちはざわつき、目下、賛成派と反対派に大きく分かれています。

 乙女ゲーム業界がNintendo Switchに移行すると、新しい彼との愛を全身で受け止めるにはゲーム機を新たに購入する必要があり、Nintendo Switchを所有していないユーザーにとって、悩ましい状況となります。
 そこで今回の記事では、なぜ“最新ゲーム機”への移行に反対派がいるのか、そしてNintendo Switchを所有することは彼との愛を育む過程において、本当に「いま以上に豊かな暮らしをもたらすのか?」を考えました。つまり来たるべきNintendo乙女Switchゲーム時代を前に、乙女ゲーマー的なスイッチな暮らし」を考察したものです。未来に迫っていきたいと思います。

文/かなぺん


最新ゲーム機器の移行に反対派がいる理由とは?

 ゲームを嗜む人にとって新しいゲーム機の発売はビッグニュース。現在の最新技術でさらに臨場感あふれるプレイが可能となり、“嬉しい限り”であることでしょう。では、なぜ乙女ゲームには最新ゲーム機の移行に“反対”の意見が挙がるのか……。これは乙女ゲームをプレイしない方からすると不思議でならないかもしれません。

※画像は、編集部が作成したものをはめ込み合成したものです。

 その背景のひとつには、「本当にその展開は定着するの?」という不信が乙女ゲーマーたちにあると予想されます。

 なぜならオトメイトは、2017年にプレイステーション4に移植した薄桜鬼 真改 風華伝』を発売。その後もCode:Realize ~彩虹の花束~』『忍び、恋うつつ ― 万花彩絵巻 ―』を発売してきました。
 ところが2018年2月26日、年内にPS4PS Vitaの同時発売を予定していた『真紅の焔 真田忍法帳』『VARIABLE BARRICADE』の2タイトルでPS4展開の取り下げを発表。以降、同社からPS4展開のゲームは発表されなくなったのです。愛する彼のために買ったが宙に浮いてしまったPS4……。この出来事が、乙女ゲーマーにとって色濃く植え付けられているのです。

 つぎに乙女ゲームには、アクションゲームやシューティングゲームのような難しい操作性を必要とせず、シナリオと美麗なイラストが堪能でき、Live2Dのシステムで動くキャラクターを見つめられ、声優陣の美声によって「史上最高の愛」を味わえればいい、と考える人が多く集うという側面があるからです。逆に言うと「それさえ堪能できていれば満足」なのかもしれません。つまり、既存のハードでこと足りてしまうと感じているプレイヤーが多くいます。
 そのため、乙女ゲーマーにとってのNintendo Switchは、「任天堂が新しく出したゲーム機」で「なかなか買えない」、「世界中の子どもに大人気」のものという印象しかなく、身近なゲーム機ではなかったのです。

 さらに、もうひとつ賛否の起こる理由が考えられます。それは、過渡期ゆえに起こる乙女ゲーム業界の不揃いな足並み”を感じてしまうからでしょう。乙女ゲームの今後の発売スケジュールを見ると発売日未定のものも含め、Nintendo Switchでの発売予定をしているメーカーがオトメイトプロトタイプであるのに対し、PS Vitaでの発売予定のメーカーはコーエーテクモゲームスdramatic create、Rejet、ブロッコリーです。
 なかでも、長期にわたってのファンを有する金色のコルダシリーズのコーエーテクモゲームスと、一大ムーブメントを築いたうたの☆プリンスさまっ♪リースブロッコリーでは、PS Vitaでの最新作発売が予定されています。

 そのため乙女ゲーマーたちは「結局どっちなの?」と右往左オトメイトが先陣を切ってNintendo Switch展開することで今後の乙女ゲームの方向性が決まるのか……乙女ゲーマーたちはどのハードに乙女ゲームが集まるのかを見定めかねている状況です。

2018年9月20日発売予定『金色のコルダ3 フルボイス SpecialとAnotherSkyシリーズ』(左)と発売日未定の『うたの☆プリンスさまっ♪ Dolca Vita』(右)。ともにPS Vitaでの発売予定。
(画像は左:金色のコルダ3 フルボイス Special/AnotherSky | PS Vita、右:うたの☆プリンスさまっ♪Dolce Vita|うたの☆プリンスさまっ♪より)

 とはいえ、かつて2008年ごろには、PS2オトメイトの大ヒット作品薄桜鬼新選組奇譚〜』【※】を浴びるようにプレイし、新選組の隊士たちと命を懸けて幕末を奔走したこの身……。彼らとの恋愛遍歴を振り返ると、その日々は彼らからもらった“愛”で光り輝いていたように思えます。

 そんな彼らの笑顔を思い返すと、そもそも新ハードで遊ぶ前から「ナシ」と感じていては、「新たな恋の入り口をみずから閉ざしているだけではないのか」と大反省してしまうのです。
 そう、『薄桜鬼』の中で斎藤一は言っていました。「時代の移り変わりとともに変わるものもあれば変わらないものもある。そして俺は、その変わらないものこそ信じている。」と……。

 変わるものがゲーム機であるなら、変わらないものは“彼らからもらう愛”!

薄桜鬼新選組奇譚〜……2008年にアイディアファクトリーから発売された、女性向け恋愛アドベンチャーゲーム。江戸時代末期の文久3年、蘭学医の娘・雪村千鶴行方不明の父を探しに、男の身なりをして江戸から京の街を訪ねる。“新選組”をモチーフとしながら“羅刹”と名付けられた鬼や吸血鬼の要素が組み込まれているのが特徴で、これまでに多数のゲームシリーズが発売されているほか、アニメ、舞台、劇場版、ドラマCDなど幅広く展開されている。

 これまでにも、PS→PS2PSPPS Vita家庭用ゲーム機における乙女ゲームの主要機が変わってきたように、時代が移ればハードが変わるのは必然なのかもしれません。思えばPSPからPS Vitaへ移行した時期も、今回と同じような“賛成/反対”騒動があったことは、歴戦の乙女ゲーマーなら記憶に新しいことでしょう。
 しかし時代が流れても、キャラクターから与えられる愛は“不滅”です。その愛を前に、目を逸らし、ここで立ち止まるわけにもいきません。

 ここからは具体的に、あくまで乙女ゲーマーの視点で、持ち運びをはじめとするNintendo Switchの実際の運用を、記者が検証していきます。

“ちょっとデカい”が大問題!? 

 Nintendo Switchを初めて手にして感じたのは「デカい、重い!」でした。それもそのはず、公式サイトの情報によると、PS Vitaの全長が縦85.1mm×横183.6mm、重さ219gであるのに対し、Nintendo SwitchはJoy-Com(以下:ジョイコン)と呼ばれるコントローラー部分を含めると、縦102mm×横239mm、重さ398g。つまりNintendo Switchのほうがひと回り大きく、約1.5倍の重さであることがわかります。

Nintendo Switch(上)とPS Vita(PCH-2000)(下)のサイズ比較。※画像は、編集部が作成したものをはめ込み合成したものです。

 PS Vitaに慣れているプレイヤーからすると、Nintendo Switchは重く、「長時間プレイに手首が耐えられないかも……」という不安を感じてしまうかもしれません。
 どうして新しいハードなのに、大きくなったのか。それは、2017年2月に公開されたNintendo Switch 紹介映像を観てもわかるように、Nintendo Switch携帯専用ゲーム機ではなく、家庭内での据え置きをまず想定したゲーム機であるからそれでいて携帯型にもなる据え置き型ゲーム機であるため、持ち運ぶことだけを考えた作りではないのでしょう。
 翻って乙女ゲーマーとして「彼を持ち運ぶ」視点で考えると、少し重くなるのは仕方がないことなのかもしれません……。

 いきなりネガティブな指摘になりましたが、もちろん格別な利点もあります。それはモニター画面にあたる部分がPS Vitaよりも大きなこと。つまりこれ美麗イラストの堪能度合いが増すということで、より大きくなった愛する彼に“ドキドキ指数”が急上昇するのです。

彼がバッグに収納できない?

 このような特徴のあるNintendo Switchですが、この“ちょっとデカい”は、乙女的には大問題になることがあります。それはPS Vitaを入れて持ち運んでいたバッグに、Nintendo Switchが入らない」という事態が考えられるからです。

PS Vitaはショッパーに入っていたのだが……。※画像は、編集部が作成したものをはめ込み合成したものです。

 女性向けゲームがスマートフォンでもプレイできるようになって数年。たとえ、家庭用ゲームであっても“愛する人は、つねに持ち運ぶ時代”になりました。友達にも作品を布教したいため、彼を“家で留守番”させているわけにはいきません。そう、彼とはいつでも一緒にいたいのです!
 
 平日は、仕事道具や勉強道具に弁当箱など、女性の多くはそもそも荷物が多いため、鞄も大きなショルダーバッグやトートバッグと問題はないのですが……、休日になると“平日に比べて鞄が小さくなる”のです。
 そこで、最低限必要なスマートフォン、財布、化粧ポーチ、ハンカチ、ティッシュケースにNintendo Switchを加え、“愛する人を持ち運べるか”検証してみました。

中型のハンドバッグで収納チャレンジ!

 オフ用として中型のハンドバッグ(収納部:縦210mm×横280mm、マチ130mm)をピックアップしてみましょう。筆者はこのバッグにペンライトを入れてイベントに出かけたり、コンパクトカメラとねんどろいどを収納して撮影に出かけたりと愛用しています。

財布、化粧ポーチ(極小)、スマホ、ティッシュケース、ハンカチは外出時に譲れない!

 大ボリュームのバッグなので大丈夫だとは思いますが、Nintendo Switchは入るのでしょうか……。PS Vitaと比較してみましょう。

Nintendo Switch(左)、PS Vita(右)

Nintendo Switchが入りました。しかも余裕があります。これなら多少の買い物は大丈夫そうです。  

パーティーバッグは“ひと工夫”が必要

 一方、友達とお茶するだけの日は小さなパーティーバッグで出かけたいもの。用意した鞄の収納部サイズは、縦180mm×横200mm、マチ80mm。そのまま入れようとすると、Nintendo Switchは横幅が大きいため、物理的に入りませんでした。

Nintendo Switch(左、中央)、PS Vita(右)

 しかし、Nintendo Switchジョイコンと名付けられた左右のコントローラーを外すことができます

ジョイコンを外した状態ならNintendo Switchが収納できた。※画像は、編集部が作成したものをはめ込み合成したものです。

 すると、ギリギリですが収納できました! ジョイコンが外れているため“なくしそう”という不安はややあるものの、大丈夫です。

 また、社会人が昼どきに使う一般的なランチバッグ(収納部:縦200mm×横280mm、マチ80mm)やショッパー(縦220mm×横260mm、マチ90mm)でも検証しましたが、こちらも問題なくNintendo Switchを収納することができました。ランチタイムは彼に出会える大切なひととき。これで優雅な昼食が楽しめそうですね。

Nintendo Switch(右)、PS Vita(左)。

ショッパーに収納されたNintendo Switch

 結果として、サイズが大きくなったことで懸念されていた持ち運びのリスクは、ジョイコンを外すことで、ある程度回避可能……と考えられます。
 Nintendo Switchの時代になっても“愛する人は持ち運び可能”であることがわかりホッとしました。ただし、“ひと手間増えた”感はいなめません。

Nintendo Switch導入後の生活をシミュレーションしてみた

 Nintendo Switchでゲームをプレイする方法には、(1)ゲームをテレビにつなげてプレイする“TVモード”、(2)本体の背面にあるスタンドを立て、コントローラーを友人とシェアする“テーブルモード”、(3)持ち運びができる“携帯モード”と、おもに3つがあります。

(画像はNintendo Switch|Nintendoより)

 携帯モードに関しては、これまで同様に移動中に乙女ゲームが楽しめ、乙女ゲーマー的にも持ち運び可能であることが先の検証でわかりました。

 “TVモード”Nintendo SwitchをTVに接続して大画面プレイができます。在りし日のPSやPS2時代のプレイスタイルを彷彿とさせ、「大きな画面でのプレイって好きだったなぁ〜!」と懐かしさを感じる乙女ゲーマーも多いことでしょう。
 時代を考えると、彼を持ち運べないTVモードのみのプレイだったらミスマッチだったかもしれませんが、Nintendo Switchは携帯モードにすれば簡単に彼ごと持ち運べるので、状況に合わせたプレイスタイルが選べて“美味しさ二倍”です。

 一方“テーブルモード”については……本体背面のスタンドを起こすことで、テーブルなどの上で本体が自立します。左右のジョイコンを分け合えば、協力プレイができるのです。しかし、乙女ゲームはあくまで“彼と私の愛のメモリアル”を楽しむゲーム。友人と“対戦”しないため、「このモード、乙女ゲーマー的には使い途が解らない」と感じてしまうかもしれません。

 そこで、乙女ゲーマー向けに。これらのモードの効果的な使いかたを、以下にご紹介しましょう。

“自宅で応援上映”ができる!

 キャラの生誕祭、イベント前日の追い込み作業、同人誌の見せ合い、衣装作りなど、友達と自宅で集まることが多いのも“女性の遊びかたのひとつ”です。

 そこで、気が付きました!TVモードを使えば“自宅で応援上映”が出来ることに!
 最近は、映画館にペンライトや自作の応援扇を持ち込み、掛け声をかけながら盛り上がる応援上映がイベントの楽しみかたのひとつとして普及しています。それを仲良しの友達と自宅で行うことができるわけです。

Nintendo Switchをテレビにつなげて表示、ペンライトがあれば盛り上がること間違いなし。※画像は、編集部が作成したものをはめ込み合成したものです。

 重要なシーンを一緒に見て盛り上がるも涙するもよし。振り返りのイベントシーンを堪能するもよし。スチルを鑑賞したっていいんです! 
 公共の場ではなかなか話しづらい妄想話も……自宅なら思う存分できるため、ホームパーティーが盛り上がること間違いないでしょう。

 もちろんPS Vitaのゲームも、TVにつないでプレイすることができましたが、そのためにはPS Vita TVというハードを購入する必要がありました。

(画像は一番小さなプレイステーション® 「楽しい!」をつなげるPS Vita TVの魅力 | My Sony Club | ソニーより)

 一方、Nintendo Switchはそもそも“据え置き型”のゲーム機なので、初期購入時に付属しているアイテムだけでTVとつなぐことができます。本体部分を付属のNintendo Switchドック(以下:ドック)に挟むだけ! これは……便利ですね。

テーブルモードは“布教活動”に使える!

 さて、インターネットを通じてのマルチプレイや、ジョイコンを分かち合って楽しむ対戦プレイには、なかなか縁がない乙女ゲーム。しかし、“テーブルモード”を利用すれば“外出先での布教活動”がとても便利になるんです。

 アニメ&声優イベント、2.5次元舞台、コスプレ、同人誌即売会オフ会、映画鑑賞、コラボカフェ聖地巡礼……。とにかく休日の女性たちはアクティブです。
 イベント後のお楽しみは、“アフター”と呼ばれる女子会カフェ、ファミレス居酒屋などでアフターは催され、そこでは推しキャラの萌え語りや推し作品の布教活動が行われたりします。

 そこでこそテーブルモードの出番です! 背面のスタンドを起こせば本体が自立するため、友人と一緒に画面を見ることが楽になりました

好きな作品を友人に布教する女性。※画像は、編集部が作成したものをはめ込み合成したものです。

 ひとりで楽しむのもいいものですが、大好きな作品は仲良しの友達と一緒にハマると楽しさが倍増。テーブルモードを利用すれば、どこでも布教活動ができますね。これは便利!

移動中のプレイ! スチルの“キスシーン”には要注意!?

 とはいえ、本体の画面が大きくなったおかげで少し困ったこともあります。通学や通勤時、電車やバスで座りながらゲームに熱中していると……、隣に座っている人や前に立っている人から、画面が丸見え! 彼との会話が第三者に筒抜けという事態が発生してしまいます。

 乙女ゲーム彼といい感じになった瞬間、美麗なイラストスチルが画面全体に表示されます。もちろん、それが醍醐味なのですが“移動中にキスシーン”が表示されてしまったら……“顔から火が出るほど恥ずかしい”と感じる乙女もいることでしょう。

電車の座席で隣に座った人からの視線を想定。がっつりモニターが見える。※画像は、編集部が作成したものをはめ込み合成したものです。

 第三者に画面を見られたくない方は、Nintendo Switch本体にのぞき見防止の「プライバシーフィルターをつけるなどの対処をとったほうがいいかもしれません。

(画像はスプラトゥーンデザインのオールインボックスなど、Nintendo Switchの持ち運びに便利なアクセサリーグッズをご紹介! | トピックス | Nintendoより)

 通学や通勤の移動時間が長いほど、時間の有効活用として最適なのが“ゲームのシナリオを進めること”。彼がくれる甘〜い台詞を堪能しているときのニマニマ顔を隠すために、出先で乙女ゲームをプレイするときはマスクを着用する! など、これまでにもさまざまな恥ずかしさの回避術が考案されてきました。
 何を“恥ずかしい”と感じるかは人それぞれですが、モニター画面を誰かに見られたくない方は何かしらの対策が必要かもしれませんね。

Nintendo Switch展開に望むのは、かわいい見た目が待つ未来

 PS Vitaといえば、ゲーム機本体のカラーバリエーションが豊富です。ブラックやグレイシャー・ホワイトという通常のラインナップ以外にも、限定カラーとして“ライトピンク/ホワイト”が発売されるなど、些細なことですが「見た目のかわいさ」が嬉しかったものです。

‘画像はPlayStation®Vita(PCH-2000シリーズ)Wi-Fiモデル ライトピンク/ホワイト | プレイステーション® オフィシャルサイトより)

 毎日持ち歩くものだからこそ、好きなカラーであってほしいもの。PS Vitaが好きな女性が多いのには「だって可愛いんだもん」という理由もあるのかもしれません。

 その視点をもって、Nintendo Switchのカラーバリエーションを見てみると、メインはジョイコン部分が「ネオンブルー×ネオンレッド」のものか、「左右ともにグレー」という2種類がデフォルトです。……少なすぎる!
 ところが任天堂会員向けのオンラインショップでは、ジョイコン部分を好きなカラーにチェンジすることができます

(画像は左:本体ラインナップ | Nintendo Switch|Nintendo、右:Nintendo Switch Customize | My Nintendo Storeより)

 左右のジョイコンの色が変えられるので、好みの色にするのはもちろん、ゲームごとに推しキャラカラーにすることも可能。ただ、現段階で発売されているカラーは色の激しい“ネオンカラー”のみ。女性好みの“パステルカラー”はラインナップにありません。……乙女心がポキっと折れそうです。

 もしも、乙女ゲームNintendo Switch化が進み、Nintendo Switchを購入する女性が増えれば……これまでのように「かわいい私のゲーム機」といったパステル系のカラーバリエーションが増えるかもしれません。乙女ゲーマーとしては、そんな未来に期待しちゃいます。

※画像は、編集部が作成したものをはめ込み合成したものです。

 乙女ゲームが発売されてから約20年。思えば、1994年に光栄(現・コーエーテクモゲームス)から発売された女性向けアドベンチャーゲームの元祖とされる『アンジェリーク』は、家庭用の据え置きゲーム機スーパーファミコンで楽しむものでした。
 時代とともにゲーム機が変わり、据え置きからポータブルへ……。さらにスマートフォン時代に突入すると、“軽くて便利”であることが“当たり前”になりました。

 PS Vitaが発売されたときも「乙女ゲームは機能的にPSPで十分だからPS Vitaを買う必要がわからない」との声が多く上がっていたのも事実です。しかし、時が経ち振り返ると、PS Vitaはデータの読み込みが速く、ダウンロードでソフトを購入するのが現実的になるなど、“便利になった”ということも言われ始めたのも事実です。

 時代が進化すれば、システムも変わり、否応なしにゲーム機も移り変わっていきます。しかし、乙女ゲームの楽しさ、彼との恋愛の甘い蜜は永久不滅。つまりは発売されるソフトを見据えて、「これだ!」というタイトルの名が挙がったときがハードの買いどき。そのとき、Nintendo Switchは、必ずや彼氏との輝ける未来に寄与するものとなるでしょう。

Nintendo Switch 公式サイトはこちら

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編集
コスプレ雑誌の編集部を経て、電ファミ初の女性スタッフとなった編集者乙女ゲームと育成ゲームをこよなく愛し、BLゲームを嗜んでいる。2.5次元舞台の観劇とコスプレ撮影が趣味。アニメに影響されフィギュアスケートを習っている。