南アフリカで相次ぐサイの密猟。このほど東ケープ州の動物保護区にまたしてもサイの角を狙った密猟者が侵入したが、区域内に生息していたライオンの餌食となった。保護区のオーナーは、この件が他の密猟者への明らかな警告になることを願っている。『The Sun』『Mirror』などが伝えた。

7月3日、東ケープ州ケントン=オン=シー近くの動物保護区「Sibuya Game Reserve(シブヤ ゲーム リザーブ)」で、スタッフが血まみれになった遺体の一部を発見した。夜更けだったこともあり、4日の日中になってスタッフはヘリコプターを呼び、保護区にまだ密猟者が隠れていないか捜索を依頼した。密猟者がいないことを確認した後、獣医は区域内の6頭のライオンを麻酔銃で眠らせ、警察とスタッフが敷地内を捜索し、密猟者のものと思われる複数の遺体の部位が見つかったという。保護区オーナーのニック・フォックスさん(60歳)はこのように話している。

「いくつかの遺体の一部が発見されたと同時に、3足の靴も見つかりました。少なくともライオンは3人の密猟者を食べたことになるでしょう。ですが茂みが深いので、本当はもっと死亡者がいるのかもしれません。現場ではハンティング用のライフル銃や斧のほか、数日間しのぐには十分な食料なども発見されています。密猟者らはサイを殺すつもりで保護区に侵入したと思われます。」

「しかし彼らは間違った群れに近づき、ライオンの餌となってしまったようです。この敷地内ではライオンはサイを狙う密猟者らを見張る監視役です。動物を殺しにやってきた彼らの命が奪われたことは悲しいですが、今回の件は必ずしも密猟が成功するとは限らないという他の密猟者たちへの明らかなメッセージになることでしょう。」

今回は幸運にもサイは無事であったが、実は2016年にこの保護区で3頭のサイが角を狙って侵入した密猟者に撃ち殺されていた。警察のスポークスマンは、現在も何人の密猟者がライオンの餌食になったのかを捜査中であることを明かし、「殺された人物らの身元は不明だが、押収した銃を弾道研究所に送り、過去にその銃が密猟に使用されたものか否かを調査する予定」と述べている。

Sibuya Game Reserve」は東ケープ州の中でイギリス人観光客に最も人気な動物保護区のひとつであり、ゾウやサイ、バッファローライオンヒョウなどが約78平方キロメートルもの敷地に生息している。しかし今年に入って、すでに9頭のサイが密猟者によって大口径のハンティング・ライフルで撃ち殺されていることが明らかになっている。警察や「Sibuya Game Reserve」のスタッフらはこれ以上サイが被害に遭わないよう、これまでサイを殺してきたのが今回のライオンの餌食となった密猟者であることを望んでいるという。

このニュースを知った人からは、「今までで最高のニュース!」「ほんと、これを読んで一日元気になりそう。でも食べられたのがたった3人だけなんて悲しい」「毎日密猟者が餌になればいいのに」「制裁が下されて良かった」「ライオン、よくやった!」「嬉しくて笑いが止まらない」といった声があがっている。

なお先月末には、南アフリカ東ケープ州南部のポート・エリザベスにある自然動物保護区「Kragga Kamma Game Park」で、幼い乳飲み子を抱えるシロサイが密猟者に角を切り取られ殺されていた。

画像は『The Sun 2018年7月5日付「TORN TO PIECES Rhino poachers ripped apart and EATEN ALIVE by lions after breaking into South Africa game reserve」(IMAGE: SIBUYA GAME RESERVE)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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