「どうすれば彼にもっと愛されるようになるのだろう」という、女子の永遠のテーマの答えって簡単で、「受け入れること」ができるようになればOKというのが答えだったりするんですよね。愛されメイクにしたり、洋服をかわいくして彼にもっと愛されるようにするとか、いろんなことを考えて実践するのも、それはそれで女子らしくていいことだと思うけれど、それよりなにより「受け入れること」です。


■彼の気持ちはこんな感じ

男子って、自分から彼女に提案したことを断れるのがイヤなんですよね。イヤというか彼女に断られることをすごく恐れているというか。
女子もそうかもしれないけど、たとえば彼が「おれ、明日の朝はやいけど、今夜これからデートしようか」と言ったとき、彼女が彼の体調などを暗に気づかって「デートは来週でもいいよ」と言って、デートの誘いを断ってしまったとします。わりとありがちですよね。「いい彼女」って、彼の予定とか体調などを言外で考慮して一歩引くもんね。
このとき彼は「デートの申し出を断られてショック」と思うんですよね。「おれの予定や体調を気づかってくれてありがとう」と、彼女の気持ちを察しつつ感謝するのではなく「ショックだ」と思うんです。
これが「明日の朝はやいけど、今夜これからデートしようか」という彼の申し出に「YES!」と、彼女が彼の申し出を受け入れたなら、彼はすごく喜ぶんですよね。おれの申し出を受け入れてくれてありがとう!と彼は思います。


■これ、何歳になっても同じことが言えるんです

なんでもかんでも彼の申し出を受け入れましょう、ということではなくて、彼に良かれと思ってヘンに遠慮して断ると、彼との関係がおかしくなる、ということです。ヘンに遠慮されたら、人って「おれのことが(わたしのことが)嫌いなのかな」とヘンに勘ぐってしまうんですよね。
これ、何歳になっても言えることで、たとえば、あなたのおじいちゃんおばあちゃんがおいくつなのか知りませんが、70歳くらいのおじいちゃんおばあちゃんの中には「他人に迷惑をかけないで生きてゆくことが最良のこと」と思っている人がわりといます。いわゆる団塊の世代の人たちって、こういう考え方をするという特徴があります。
孫にできるだけ迷惑をかけないようにしようと考えていて、孫の予定や体調をかなり気づかって、その結果、孫にあまり接してこないケースもあるらしいです。そういうおじいちゃんおばあちゃんを、孫は「わたしの祖父母って、なんか他人行儀だな」と少し悲しく感じている――こういう話を25歳くらいの女子から聞いたことがあります。


■愛の中にあるもの・ないもの

恋愛もまったくおなじで、相手が申し出てくれたことをいったん受け入れることで、相手が気をよくして、さらにふたりの間がラブラブになる――こういうことが言えます。
彼にとって都合のいい女にならないようにするために、彼の申し出の3割は断りましょう、みたいなオトナな(?)ことを言う人もいるけれど、そしてもちろんどういう彼氏と付き合っているのかにもよるけれど、「あざとさをもって断る」「ヘンに遠慮して断る」という2つをしないようにすれば、カップルはかなりラブラブになれるんだよね。
なぜなら愛の中に「相手に気づかう」という項目はあっても、「相手にヘンに遠慮する」という項目はないから。ましてや、「かわいらしいあざとさ」という項目はあっても、「下心ありありのあざとさ」なんて項目はないからね。
ひとみしょう/文筆家)
『今夜はちょっと、恋の話をしよう』(ハウコレ編集部)

愛されるって「受け入れる」ということなんです