ここ数年、就活では売り手市場が続くなど、企業は労働者確保に奔走している。人手不足が進み、倒産せざるを得ない会社も少なくない。

帝国データバンク7月9日2013年から実施している「人手不足倒産」に関する調査の分析結果を発表した。2018年上半期の人手不足倒産は70 件で、上半期の倒産数としては、 3 年連続で前年同期を上回った。半期ベースでは過去最多を更新している。調査開始から5年半で発生した人手不足倒産は417件、負債総額は919億7700円にも上る。

サービス業の2018年上半期の倒産件数は26.7%増


5年半の累計倒産件数を業種別に見ると、特に多かったのは「建設業」と「サービス業」で、この2業種で全体の62.8%を占めた。サービス業の2018年上半期倒産件数は、前年度同期比26.7%の伸びを見せた。

職種別では、「道路貨物運送」が29件で最多だった。景気回復や通販市場の拡大で配送需要が高まる中、ドライバーの確保ができずに新規受注難から資金繰りの悪化を招き、倒産に至ったケースが目立つ。

次いで多かったのは「老人福祉事業」。スタッフの確保が難しく、十分な介護サービスを提供できなくなったなどの理由で26件発生している。3位の「木造建築工事」は、施工現場での職人不足による受注減や外注費負担の増加などが響いた。4位の「受託開発ソフトウエア」は、開発エンジニアの相次ぐ離職による納期遅延などから19件あった。

都道府県別の倒産数は東京都が突出 地域格差明らかに

都道府県別の5年間累計件数を見ると、「東京都」が55件(うち2018年上半期は9件)と突出している。次いで「福岡県」の31件(2018年上半期は8件)、「大阪府」の 30 件(2018 年上半期は7件)と続いた。東京とそれ以外の県との間には、倒産企業数に大きな隔たりがある。

調査を実施した帝国データバンクは、「今後も人手不足の深刻化により、小規模企業を中心に、さらに増加する恐れがある」と危機感を募らせている。