7/28(土)に大阪、8/4(土)5(日)に東京で開催される『葉加瀬太郎サマーフェス'18 ~50thanks evolution~』の囲み取材会が都内にて行われ、葉加瀬太郎ゴスペラーズ(村上てつや、北山陽一、安岡優、黒沢薫、酒井雄二)、小柳ゆきがそれぞれの意気込みや思いを語った。

前列左から村上てつや、葉加瀬太郎、小柳ゆき、後列左から北山陽一、安岡優、黒沢薫、酒井雄二

前列左から村上てつや、葉加瀬太郎、小柳ゆき、後列左から北山陽一、安岡優、黒沢薫、酒井雄二

葉加瀬は、2002年から16年間「情熱大陸スペシャルライブ」として夏の音楽フェスティバル(夏フェス)を開催してきた。今年はタイトルを「葉加瀬太郎サマーフェス」と変え、葉加瀬自身の50歳を祝う夏の大音楽祭として開催することになった。
葉加瀬が夏フェスを開催するにあたりこだわったポイントは三つある。一つはジャンルに特化したフェスではなく、ジャンルの垣根を越えて様々なミュージシャンが出演できるイベントにしたいということ。一つはリゾート地や郊外で行われるフェスが多い中、多くの人が日帰りでも楽しめるように、人が来やすい都心で行うということ。一つは真夏に開催して夏祭りのようにしたいということ。
みんなで音楽をシェアすることの楽しさや素晴らしさを多くの人に伝えたい、という葉加瀬の思いが詰まった夏フェスである。

ゴスペラーズが「Happy Birthday to You」の歌を披露

ゴスペラーズが「Happy Birthday to You」の歌を披露

取材会は、葉加瀬、小柳、ゴスペラーズの順に登場して始まった。ゴスペラーズは葉加瀬に向けて「Happy Birthday to You」を歌いながら登場し、その美しいハーモニーを披露。葉加瀬は嬉しそうに拍手をしながらも「僕の誕生日は1月だよ」とツッコミを入れて会場を沸かせた。「でも50歳のお祝いですから」と言われると、「ありがとうございます」と笑顔を見せた。

司会者から、夏の開催について聞かれると葉加瀬は「本当のところ、ここ5~6年くらい『そろそろ5月あたりにしないか』と言っている」と、暑さの中で行う夏フェスの過酷さをこぼし、村上も「(情熱大陸ライブ時代から数多く出演しており今回も出演予定の)マーチンさん(鈴木雅之)も本当は野外フェス大嫌いなんですよね」と暴露。

村上てつや

村上てつや

ゴスペラーズはこの情熱大陸ライブ2012年から3年連続で出演しているが、村上と酒井の二人は2005年鈴木雅之ステージゲストとして参加したのがこのイベントとの最初の関わりだった。このときにラッツ&スターの曲を演奏したことが評判となり、鈴木雅之らと共に翌年「ゴスペラッツ」というユニット名でCDデビューをしている。
村上は「鈴木雅之さんが『夏フェスは嫌いだ。でも俺は葉加瀬太郎が大好きなんだ。太郎のやっていることに少しでも協力したい。』と言っていた」と、先程の暴露の真意を説明。「ゴスペラッツというユニットが誕生するきっかけになったイベント。太郎さんには本当に感謝している。ゴスペラーズとしても様々なことを吸収することができた」と自分たちの成長の一端を担ったイベントであることを語った。

村上てつや(写真左)と葉加瀬太郎(写真右)

村上てつや(写真左)と葉加瀬太郎(写真右)

また、村上が「長年続いているこのイベントステージすごいが打ち上げも楽しすぎる」と舞台裏に触れると、葉加瀬も「前夜祭というのもありまして、それが結構キツイ」と冗談交じりに笑った。「でも前夜祭や打ち上げの席があるから、アーティスト同士の仲の良さやリスペクトを感じられたり、様々ないい話を直接聞けたりする」と村上が言うと、葉加瀬も「このフェスが、レーベル事務所などを越えてアーティスト同士が出会う機会になったらいいな、と思っていた。お客さんにはステージ上の雰囲気、バックステージの雰囲気も含めてそのまま伝わると思うので、そこは大切にしたい。自分の出番が終わったらすぐに帰ってしまうのではつまらない、本番前のリハーサルからみんなでひとつになってフェスを作り上げたい」と思いを語った。

小柳ゆき

小柳ゆき

今回が初参加となる小柳ゆきは、葉加瀬とはこの日が初顔合わせ。今回の出演の経緯を尋ねられると「デビューしてすぐ、自分の曲で葉加瀬さんにバイオリンを弾いてもらっているが、直接会っていなかった。いつか会いたいとずっと思っていたので、フェスにぜひ出演したい、とお話しさせてもらった」と志願の出演であることを明かした。葉加瀬は「僕のコーナーゲストシンガーとしてセリーヌ・ディオンの『トゥ・ラヴ・ユー・モア』を歌ってもらう」と、小柳とのコラボレーションを発表。『トゥ・ラヴ・ユー・モア』といえば、葉加瀬が所属するクライズラー&カンパニーが参加した1995年リリースの大ヒット曲。その後、葉加瀬はセリーヌのワールドツアーに3年間参加し、100回以上は弾いてきたという思い入れのある曲だ。小柳は「難しい曲なので荷が重いな、とは思いますががんばります」とプレッシャーをのぞかせた。

終始和やかで笑顔が絶えない取材会となった

終始和やかで笑顔が絶えない取材会となった

そして、葉加瀬とゴスペラーズコラボレーションも発表された。「今回は僕のわがままを聞いてもらう、ということで、子どもの頃から大好きな、トム・ジョーンズの『ラヴ・ミー・トゥナイト』を一緒にやって欲しい」と葉加瀬からの熱いリクエスト。元々はイタリアのカンツォーネで、トム・ジョーンズが英語でカバーしたことで有名になった曲。この場で初めて曲目を聞かされた村上が「僕らはガーン! と勢いよく歌えばいいですよね?」と尋ねると、葉加瀬は「トム・ジョーンズ70年代セックスシンボル。セクシーに行きましょう」とニヤリゴスペラーズの面々が「どこか一緒に歌ってくださいよ」「いっそ葉加瀬さんのリードボーカルで」と逆リクエストをすると、葉加瀬もまんざらではない様子。フェス当日どのようなパフォーマンスが披露されるのか楽しみだ。

更に、ゴスペラーズ藤井フミヤコラボレーションを行うことも明かされた。「これまでもフミヤさんとはいろいろな場所で何度も共演してきたが、今年はフミヤさんの方から『チェッカーズの曲を一緒にやろう』と提案された。チェッカーズの曲を歌ったことはこれまで一度もなかったので、やってみたい曲はたくさんあるが、夏フェスということで『ミセスマーメイド』を一緒に歌うことになった」と安岡が説明。

この日、三つのコラボレーションが発表されたが、葉加瀬いわく「これ以外にも、他のアーティスト同士のコラボレーションをたくさんやろうと考えている」とのこと。豪華出演陣からどのようなコラボレーションが生まれるのか、大いに期待したい。

質疑応答では「葉加瀬太郎フェスがどのようなものか、『はかせたろう』であいうえお作文をして欲しい」と無茶ぶりが飛び出し、一同に動揺が見られたが、小柳「はりきっちゃう」酒井「数々のアーティストが次から次へ」黒沢「盛大に」安岡「楽しく」北山「ロマンチックに」村上「美しきかな音楽は」と見事な即興作文を披露。
「遠方から来る人へのメッセージをお願いしたい」というリクエストに、葉加瀬は「このフェスはお客さんが主役。我々は最高の音楽を奏でるので、『あそこでいい音楽やってるらしいよ』とピクニックの気分で来てもらいたい」、村上は「野外フェスなので暑さ対策や雨対策の準備や、今日発表した曲目や出演アーティストの曲を予習したり、遠足気分で事前準備から楽しんで欲しい」、小柳は「たくさんの素敵な出演者による、このステージでしか見られないパフォーマンスがあると思う。私自身もとても楽しみにしているのでたくさんの方に来てもらいたい」とそれぞれ語った。

「会場でお待ちしております!」と笑顔で手を振る7人

「会場でお待ちしております!」と笑顔で手を振る7人

笑顔の絶えない、終始和やかムードの取材会の様子からも、葉加瀬を中心とした一つの大きなチームになっていることを感じられた。個々のアーティストバラバラに出演するのではなく、一つの束となり、一つのフェスを作り上げる。葉加瀬からはその強い思いが伝わってきたし、ゴスペラーズと小柳もその思いに賛同して共に作り上げよう、そして共に楽しもう、という気持ちでいることが伝わってきた。
今年も既に各地で猛暑日となっており、その暑さにウンザリしている人も多いことだろう。しかし、夏だからこそ味わえる楽しさをこの「葉加瀬太郎サマーフェス」は体感させてくれるはずだ。この夏、熱中症対策は万全に、最高の音を楽しむピクニックにぜひ出かけてみて欲しい。

取材・文・撮影=久田絢子

葉加瀬太郎