昼から飲める街、東京・赤羽。言わずと知れた呑兵衛の聖地です。特に駅前は1,000円あれば酔っ払えるお店(通称せんべろ店)が随所に点在している、お酒好きご用達のエリアです。

 特に今回紹介するお店は、どれも安さ、美味さ、ユニークさの三拍子揃った、名店中の名店ばかり。赤羽を飲み歩くのに、このお店を知っていると知らないでは、楽しみ方が段違い。また、同時に赤羽初心者に知っておいてもらいたい、独特のルールもご紹介します。

7時30分開店! 昼どころか朝から飲める『立ち飲みいこい 支店』

 赤羽駅前に2店舗を構える立ち飲みの名店の一つ『立ち飲みいこい』。まずは本店に行ってもいいのですが、よりディープな赤羽を楽しみたいなら、断然支店へ。こちらは、なんと朝7時30分からオープンしている、界隈でも最速オープンのお店なのです。

左「もつ煮込み」110円、右「煮込み」110円
左「もつ煮込み」110円、右「煮込み」110

 人気のメニューは、「もつ煮込み」。じっくりと煮込まれたもつは、柔らかくてプルルン。小さくカットされた豆腐と大根に、あっさり系お出汁がお酒のアテに最適です。目の前で煮込まれている「煮込み」もお酒に合わせて、やや濃い目の味付けなので、お酒が進みます。

「マグロ」130円
マグロ130

『いこい』は、独自のルールが多いお店としても有名です。入店後は、呼ばれるまで勝手に席についてはいけない。案内されたら、1秒もしないうちにドリンクのオーダーが必須。さらに、携帯の撮影は禁止などなど。事前のリサーチはしておいたほうがいいかもしれませんが、まあ、どれも常識的なことばかり。料理、お酒共に絶品です。

開店1時間でカウンターは満席に
開店1時間でカウンターは満席に

 このお店に限ったことではありませんが、赤羽で飲み歩くなら、最も注意すべきなのは、飲みすぎないこと。今回紹介するお店だけでなく、ほとんどのお店は、“酔っ払い厳禁”です。特に『いこい』では、料理3品と瓶ビール1本(410円)で1,000円以下と、非常にリーズナブルに飲めてしまうので、深酒にはご注意を。

SHOP INFO

住:東京都北区赤羽南1-5-7 クレアシオン赤羽ビル 1F
TEL:03-5939-7609
営:7:30~22:00、日7:30~13:00、祝日7:30~21:30
休:なし

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赤羽で最も有名なせんべろ店『鯉とうなぎのまるます家 総本店』

 多くのメディアに取り上げられ、今最も赤羽で入りにくい店になったこちらの『まるます家』も絶対に押さえておくべき一店です。昭和25年創業の老舗というだけでなく、午前9時(平日は10時)から酒が飲めるお店です。

「鯉の生刺し」600円。丁寧に泥抜き処理をされた鯉は、プリプリの食感と白身魚のような甘さが特徴
「鯉の生刺し」600円。丁寧に泥抜き処理をされた鯉は、プリプリの食感と白身魚のような甘さが特徴

 代表的なメニューは店名にもある「鯉」と「うなぎ」。どちらも高級なイメージがありますが、こちらのお店はでは、「鯉」は600円、「うなぎ」は2,000円以下でいただけます。

「うなぎ蒲焼き」1,800円。注文時に白焼きも選べる。大と小の2種類があり、今回は小を注文。小でも十分なサイズの蒲焼は、さっぱりした醤油系のタレで味付けされている
うなぎ蒲焼き」1,800円。注文時に白焼きも選べる。大と小の2種類があり、今回は小を注文。小でも十分なサイズの蒲焼は、さっぱりした醤油系のタレで味付けされている
「ジャン酎モヒート」1,200円。この価格で、なんと1リットル!
ジャン酎モヒート」1,200円。この価格で、なんと1リットル

『まるます家』で絶対に飲んでもらいたいのが、お店オリジナルの「ジャン酎モヒート」。焼酎の炭酸割に、ライムミントを入れて飲むお酒です。本来モヒートは、ラム酒ベースに作られるカクテルですが、このお店では、酎ハイを使っています。

「モヒートが流行ってると聞いたので、元々、出していた酎ハイにライムミントセットにして出してみたら、大盛況だったんです。だからうちの店では、これがモヒートです」と豪快に笑いながら誕生秘話を教えてくれた、スタッフさん。このほどよい“ゆるさ”も赤羽の魅力の一つです。

SHOP INFO

住:東京都北区赤羽1-17-7
TEL:03-3901-1405
営:10:00~21:30、土日祝9:00~21:30
休:月

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東京中にファンを持つ人気おでん屋『丸健水産』

「赤羽一番街」から一本奥に入った「一番街シルクロード」には、立ち飲みおでん屋『丸健水産』があります。NHKの番組に取り上げられたこともある、知る人ぞ知る人気店です。

「しょうが天」170円、「スタミナ」140円、「玉ネギ天」230円、「ごぼう天」170円
「しょうが天」170円、「スタミナ」140円、「玉ネギ天」230円、「ごぼう天」170

『丸健水産』は、店頭で販売しているカップ酒を購入し、20種類以上の具材から選べる「おでん」を肴に、隣のテーブルで立ち飲みするスタイルです。東京風の鰹出汁ベースの汁に浸かる具材は、全て手作り。練り物、大根、玉子など、ベーシックなものから、お店オリジナルの「スタミナ」さらに水産庁長官賞を受賞した「はんぺん」など文句の付けようのないラインナップ。しっかりと味が染み込んだ「おでん」は絶品です。

「出汁割」プラス50円
「出汁割」プラス50円

 そして、こちらの伝説的メニューが「出汁割」。これを頼まずしてこのお店は語れません。店頭で販売されているカップ酒を3分の1(目盛りの残り60m)ほど残しておでん出汁を注ぎ、お好みで七味をふりかけて飲むという『丸健水産』の定番メニューです。出汁のコクと深みがカップ酒の味と合わさって、絶妙な塩梅のお酒です。

SHOP INFO

住:東京都北区赤羽1-22-8
TEL:03-3901-6676
営:10:30~21:00、土日祝10:30~20:30
休:第1・第3水

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赤羽界隈で「やきとん」といえばココ! 最強コスパの『まるよし』

 赤羽で「やきとん」といえばこの『まるよし』です。壁一面にずらりとメニューが並び、どの時間帯に訪れても賑わっている人気店。バラエティ豊かな料理の数々に、何度訪れても飽きることのないお店です。

「キャベ玉(小)」210円
キャベ玉(小)」210

 絶対に押さえてもらいたいメニューは、やきとん各種と名物の「キャベ玉」。溶き卵とキャベツの炒め物で、日本酒を隠し味に使った「キャベ玉」は、シンプルな味付けなのに病みつきになる味です。串物の最安値はなんと60円の「ウィンナー」。その他にも「串かつ」や「皮」、「レバ」、「モツ」、「タン」など多種多様に揃っています。名物のもつ焼きは、タレと塩が選べます。タレは甘さ控えめ。丁寧に下処理されているので、内臓系も臭みは一切感じません。

上から「ウィンナー」60円、「かしら」90円、「タン」90円
上から「ウィンナー」60円、「かしら」90円、「タン」90円

 価格は税込表記でわかりやすく、お通しや席料などはなし。酎ハイ類は350円程度、ホッピーセットは540円という感じです。冒頭で書いたとおり、かなりの人気店のため、客の入りがピークとなる17時以降は、常に満席。絶対に入店したい人は、開店時間の15時ごろに入るのがオススメです。

SHOP INFO

住:東京都北区赤羽1-2-4
TEL:03-3901-8859
営:15:00~22:00、土14:00~22:00
休:日祝

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名物のジンギスカンは必食! OK横丁の名店『八起』

 最後に紹介するお店は、シルクロードから赤羽一番街を挟んだ反対側の通りにあるOK横丁にお店を構える『八起』。一品料からやきとんまで様々なメニューが揃う、情緒満点の大衆酒場です。

 こちらのお店の名物は、店頭ののぼりにも書かれている「ジンギスカン」。赤羽で「ジンギスカン」を食べられる珍しいお店です。しかもお値段790円と非常にリーズナブル。

 一人前とは思えないボリュームもさることながら、羊の臭みを全く感じさせない羊肉に、このお店の本気度を感じさせられます。共に炒める野菜には、ナス、もやしキャベツ長ネギなど。こちらを醤油ベースのタレにつけていただきます。

「チャーメン」400円
「チャーメン」400円

 そして、こちらのもう一つの看板メニューが「チャーメン」。豚肉、ニラ、もやし、卵を炒めたシンプルな料理ですが、ニラのパンチのある味に、優しい卵の味がベストマッチした一品です。他にも「豚のおっぱい炒め」(400円)や「カブト」(500円)など普通の居酒屋ではお目にかかれない珍しいメニューが豊富に揃っているので、ぜひチャレンジしてみてください。

SHOP INFO

住:東京都北区赤羽1-18-8
TEL:03-3901-5843
営:18:00~23:00、日祝17:00~22:00
休:木

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呑兵衛の街なのに!? 酔っ払ってはいけません

 赤羽ではしご酒をする際に、絶対に知っておいてもらいたいルールの一つがこれ。酔っ払いに来ているのに、安く飲めるのになぜ? そう思うかもしれませんが、赤羽のお店はどのお店も、「酔っ払いは出入り禁止」です。冗談だと思うでしょうが、顔が赤かったり、呂律が回っていなかったり、「酔っ払っている」と判断されれば、問答無用で追い返されますのでご注意あれ。

 でもこれさえ押さえておけば、赤羽で飲み歩くのは意外と簡単です。勇気を出して、今週末は赤羽はしご酒デビューをしてみてはいかがでしょうか?

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