契約を解除してウォルバーハンプトンにゼロ円移籍したGKパトリシオの処遇でひと悶着

 ポルトガルの名門スポルティングは、前会長と選手の衝突や練習場へのファン襲撃事件などの余波で最大9選手が契約解除となる異常事態を迎えている。今度は移籍金ゼロでプレミアリーグのウォルバーハンプトンへ移籍したポルトガル代表GKルイ・パトリシオの移籍について、71億円の補償金を要求していることが分かった。英公共放送BBC」などが報じた。

 クラブ崩壊の引き金となったのは今年4月。UEFAヨーロッパリーグ(EL)のアトレチコ・マドリード戦で敗れたチームブルーノ・デ・カルバーリョ前会長が公に批判。これに不満を持った選手19人がSNSを通じて抗議すると、前会長はその選手たちに出場停止処分を下すなど関係が泥沼化した。

 5月には、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得を逃したチームに対して激怒したファン約50人が練習場へ乗り込んで選手を襲撃。トラブルの重なった状況に、守護神パオリシオやポルトガル代表MFウィリアン・カルバーリョら主力9選手が契約解除を申し出た。その後、デ・カルバーリョ前会長はクラブ会員の投票によって会長の職を追われた。

 そして、6月には新指揮官として招聘されたシニシャ・ミハイロビッチ監督が前会長の退任の影響を受けて、わずか9日で解任となった。


B・フェルナンデスと再契約、ナニの復帰も決まったが…

 ゴタゴタ続きのなか、スポルティングはようやく立て直しの兆しを見せている。一度は契約解除したポルトガル代表MFブルーノフェルナンデスは違約金1億ユーロ(約130億円)の条件で5年契約を結び直してクラブに復帰。マンチェスター・ユナイテッドなどで活躍したポルトガル代表FWナニも2015年以来の古巣復帰が決まった。

 その一方で、クラブと契約解除してプレミアリーグ昇格組のウォルバーハンプトンへ加入したGKパトリシオのケースに関してはFIFAへ抗議。補償金として4800万ポンド(約71億円)の支払いを要求しているという。 騒動の余波はまだ続いているようだ。


Football ZONE web編集部)

スポルティングがパトリシオの移籍について、71億円の補償金を要求していることが分かった【写真:Getty Images】