訪日外国人を国籍別で見るともっとも多いのは中国人となっている。中国人にとっては日本では漢字が使用されているため、日本語がある程度見てわかることも人気の理由の1つかもしれない。最近では、ドラッグストアなどでは中国人向けの表示も多く、購買意欲の高い中国人旅行者を意識しているのが感じられる。

 しかし、こうした中国語表示はなにも歓迎や広告だけではないようだ。中国メディアの快資訊は12日、日本の街にはいたるところに「中国語の注意書きが見られる」とする記事を掲載した。

 中国人にとっての海外旅行は、見聞を広める機会というだけでなく、メンツを保つことにもなっているという。日本は、タイや韓国と並んで 中国人に人気の旅行先となっている。今では至る所で中国語が聞かれるようになっており、連休ともなればなおさらだ。記事は、日本での買い物は漢字を見て意味が分かる中国人にとって大変便利で、日本製品を信用している中国人は購入した商品を両手いっぱいに持って帰国すると紹介した。

 しかし、中国語での「注意書き」に関しては、不満を持つ中国人もいるようだ。「店内に食べ物を持ち込まないように」、「道の真ん中で立ち止まらないように」、「便器にもっと近よって」、「花に触らないで」などの注意書きが「中国語で書いてある」と指摘。日本語や英語での表示はなく、「中国人だけを対象にしているのは明らか」であり、「日本人にとって中国人はそんなにマナーが悪いように見えるのだろうか」と問いかけて結んだ。

 近年では、中国人の海外でのマナーも向上したと言われる。政府による注意喚起や、リピーターが増えて海外での習慣を理解するようになった人が増えたことも関係しているだろうが、一方で、中国人旅行者のマナーの悪さに関する話題はいまだに事欠かない。中国人に対するイメージの向上には、一部ではなく全体的なマナー向上が求められるのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本を訪れて腹が立つこと、中国語で「触るな」、「持ち込むな」などの注意書き=中国メディア