先日ふと、小学校の社会科の授業では、教師から「日本は先進国だから~」みたいな話を何度も聞いていたことを思い出した。経済、産業、文化、娯楽のいずれをとっても、僕が子供だった90年代前半ぐらいまでは、まあたしかに先進国なんだろうと感じられる部分はあった。

が、最近の日本を俯瞰で見てみると、とてもじゃないがこんな国のことを海外に「これぞ先進国家日本だ」なんて自慢する気分にはなれない。意味不明で非効率的な就業形態、上がらない最低賃金、外国人労働者への酷い扱いなんかが跋扈しているこの国の、どこが先進国なのかという気分になってしまう。(文:松本ミゾレ)

取り残された国で根強く残る稚拙な就業文化に失笑


印鑑、FAX、その他諸々、効率化できない?

先日、5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)で「日本が後進国だと思う部分」というスレッドを見かけた。これが結構面白い。

スレ主は本文で"人間の多様性を否定する、非常に息苦しい部分"と書き込んでいた。今回はそこに寄せられた書き込みをいくつか紹介したい。

マクロプログラムで作業を簡略化・効率化するとズルしてることになる」
FAX」「手書き履歴書」「印鑑」

仕事の種類にもよるが、業務の効率化をすすめる上ではとっくに除外してもいいようなことを、未だに「決まりだから」と遵守している企業、結構多いんじゃないだろうか。契約書の類であれば印鑑も必要と言えば必要だが、正直大して重要でもない書類にも、それこそどっかのバイトが使っているノートにも捺印を強いる企業ってあるし。

また、ITスキルを使って煩雑化した作業を効率的にこなそうとしたら「ズルするな!」とキレられる職場もあるようだ。意味が分からないが、特にPCに精通していないおじさんたちにしてみると、こういった作業効率のアップのための努力は「卑怯なこと」らしい。

履歴書にしても、未だに手書きを良しとする風潮がある。ただでさえ自分の長所だの短所だのなんていちいち書くのも面倒だというのに。

メールで仕事の連絡をすると「次回からはFAXで!」と叱責された件……

そういえば、笑ってしまうような前時代的な事例に、先日ぶち当たってしまったことを思い出した。ある企業と新規の契約を取り決める段取りを組んでいたときのことだ。

僕がその企業の担当者にメールで細々とした連絡を取った際、相手方から返って来たメールに目を疑うような一文があった。

メールでの連絡はチェック漏れの可能性があります。次回からは、必ずFAXで、ご連絡願います!」

こんな文章を、まさか2018年の今になって目の当たりにする羽目になるとは思わなかった。なんだよ「チェック漏れの可能性があります」って……。

しかし、こういう馬鹿みたいなケースって未だにちょくちょくあるようで、7月にも僕の知人が全く同じような経験をして面食らっていた。全く信じられないほど効率の悪い連絡を強いる職場があったもんだ。大体うちはFAXなんて10年も前に撤去してる。

どうも後進国には、二通りの経緯があるように感じる。一つは元々人、物、金が枯渇していて、にっちもさっちもならない国。そしてもう一つが、一時の成功にあぐらをかいて進歩をやめ、他国が切磋琢磨するうちにどんどん追い抜かされてしまった国だ。日本はまさに、後者に該当する国になってしまっているように感じてならない。