放送における言論・表現の自由を確保しつつ、視聴者の基本的人権を擁護するため、放送への苦情や放送倫理の問題に対応する第三者の機関BPO放送倫理・番組向上機構)が、「2018年7月視聴者から寄せられた意見」を公式サイト上に開した。

 7月に寄せられた意見で立つのは、西日本被害に関する報道取材のあり方への意見。「西日本が多くの被害をもたらせた当日、民放各局では、歌のスペシャル番組やバラエティー番組を通常通りに編成していた」という災害時の番組編成に対する批判、「日曜の番組で、男性が、の中を流される軽自動車から、高齢者を助ける映像を放送していた。その男性は一人では助けられず、『手伝ってくれ』と叫んでいたが、取材スタッフは撮影し続けていた」といったマスコミ災害取材に対する苦情が寄せられていた。

 アニメ関連の意見・苦情については、7月から夏アニメの放送が続々スタートしているが、今回はなし。「少年に関する意見」も前97件から67件に減少したという。

 今クール視聴者からも“BPO案件”というが上がるお色気描写満載の『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』、誘拐・監禁といったシーンがある『ハッピーシュガーライフ』、“この番組はフィクションです”という注意書きをしているものの、アルハラと思われても仕方ない『ぐらんぶる』といったアニメが絶賛放送中だ。サイト上で意見が紹介されていないだけかもしれないが、ともかく、どのアニメ事なことはアニメファンとしては安堵したところ。

 アニメに対する苦情はなかったが、今回の「少年に関する意見」中には、【「いじめ虐待」に関する意見】の項に「幼い子どもが初めて一人で買い物に出かけていくのを追ったバラエティー番組について、幼い子を一人で買い物に行かせること自体が虐待に当たるのではないではないか。大人が発達が未熟な子どもを見て笑ったり感動したり、と大人が楽しむもので子どもの望むところではない」といった意見が掲載されていた。

“幼い子どもが初めて一人で買い物に出かけていくのを追ったバラエティー番組”といえば、日本テレビ系人気特番『はじめてのおつかい』のことだろう。7月16日に「の大冒険スペシャル」と題された特番が放送されており、放送前にはBPO公式サイト上で“テレビ局が薦める「少年へのおすすめ番組」”として紹介されていたが、「虐待に当たるのでは」といった苦情が入ることとなった。

 また、「少年に関する意見」中の【「性的表現」に関する意見】という項では、「若者たちの性に対する本音を扱った報道番組について、性をタブー視する感覚を変えたいという狙いもあるのだろうが、アダルトグッズを紹介したり、露な性的表現の連呼はいかがなものか。少年も見る可性のある時間帯に放送するべき内容ではない。家族で見ているもあることを考慮してもらいたい」といった意見が寄せられていた。

 7月17日の『クローズアップ現代+』(NHK)が放送した特集「セックス・若者たちの本音 ~世界のミレニアル世代調~」に対する意見と思われる。番組ではセックスに対して戸惑いや不安を抱く日本の若者を取り上げていたのだが、意見にあったとおり、女性向けアダルトグッズなどが登場し、放送時から「お茶の間が凍りついた」といったが上がっていた。

 日本における“性をタブー視する感覚”を見直すために放送されたような特集だったが、「少年も見る可性のある時間帯に放送するべき内容ではない」という、やや斜め上な意見が寄せられてしまう結果となった。

BPO(放送倫理・番組向上機構)公式サイトより。