GMOアプリクラウド2018年8月7日ブラウザゲームのプラットフォーマー4社によるセミナー「ブラウザゲーム勉強会」を,同社オフィス内の「シナジーカフェ GMO Yours」で開催した。セミナーにはブラウザゲームの開発に携わる各社のディレクタープランナー,エンジニアら約50名が参加,各プラットフォームの解説に耳を傾けた。本稿ではその模様をレポートする。



ゲームネイティブからブラウザへ回帰する?

 最初に登壇したのは,「ゲソてん by GMO」(以下,ゲソてん)を運営するGMOメディア コンテンツ事業部の佐藤 真氏だ。
 同社が運営するゲソてんでは,PCとスマートフォン向けにさまざまなゲームを提供しているが,そのウリはGMOグループの各種サービスで用いられる「GMO ID」はもちろんのこと,@niftySo-net,セゾンカードといった各種IDサービスとの連携にあるという。例えば各社が提供しているポイントサービスなどをゲソてん内で利用も可能なのだとか。

 また佐藤氏は,スマホネイティブアプリゲームが抱える問題点――開発コストの増加や,ストアごとのレギュレーションによる締め付け――に対し,ダウンロードが不要でURL一つクリックすればプレイを開始できる手軽さ,またプラットフォームごとの集客支援を柔軟に展開できることをブラウザゲームの長所として挙げ,ブラウザゲームが再び注目される未来を予測していた。
 さらにゲソてんでは集客の支援のみならず,広告モデルでの収益サポートプレイヤーポイントを付与するAPIの提供,またHTML5WebGLといった開発者支援も行っている。佐藤氏は「ブラウザゲームは一つの選択肢」と言いつつも,同社ではブラウザを共通基盤としたさまざまなビジネスモデルゲームを支援していくと語り,自身のレクチャーを終えた。


 続いて登壇したのは,BXD 管理部GMの小俣 潤氏と,ドリコム enza事業本部の大原常徳氏だ。BXDはバンダイナムコエンターテインメントドリコムによるジョイントベンチャーであり,HTML5ラットフォー「enza(エンザ)」をこの4月より提供している。


 このレクチャーでは,両氏がバンダイナムコグループの出身と言うこともあって,ライセンスホルダーとの提携によるIPを重視したゲームについて,そのマネタイズの優位性を説くものとなった。
 同社では,現在「アイドルマスター シャイニーカラーズ」「ドラゴンボールZ ブッチギリマッチ」サービスを行っており,いずれもネイティブアプリと遜色のない完成度が高く評価されているとのこと。またenzaは,そのプラットフォームの独自性として「リアルゲームの連携」を掲げている。これは,シリアルコード二次元コードを活用することで,おもちゃリアルイベントでの相互集客を見込むというもの。enzaがデベロッパに提供しているenzaラットフォーAPISDKは,enza内でのあらゆる機能と連携することで,シリアルコードの発行や招待,チャット,決済などをカバーし,さらに同社では導入のための技術サポートも提供しているとのことだった。
 なお同社では前述のタイトルを含め,2018年にIP関連の4タイトルを,また将来的には10数タイトルリリース予定とのことである。


 3番目のレクチャーを担当したエイシス事業促進部オンラインゲームチーム吉岡 崇氏は,なんと同社がサービスする「DLsite.com にじよめ」マスコットキャラクターにじよめちゃん”とともに登場。会場の雰囲気は一気に和やかなものに。


 佐藤氏と同じく,吉岡氏も「ネイティブアプリが行き着く先=ブラウザへの回帰」というビジョンを提示しながら,ここでは各社が競合するのではなく,異なる特性を持つ大きな市場になると自身の予測を述べている。曰く,コンテンツはリッチ化する流れと,手軽さを追い求める流れに二極化する方向にあり,この両方を追い求めることで幅広いプレイヤーを獲得できるのだとか。
 さらにネイティブアプリでは,ほぼリジェクトとなるR18コンテンツの需要に応えられることがにじよめの強みとし,二次元総合ダウンロード販売サイトの「DLsite.com」との連携と合わせ,相互流入と多岐にわたる収益化か可能とアピールしていた。


 最後に登壇したのは,GMOクラウド PlayCanvas運営事務局の津田良太郎氏だ。氏のレクチャーは,現在GMOクラウドが提供するゲームエンジン「PlayCanvas」を紹介するものとなった。これはWeb上で動作する,クラウドサービス型の3Dゲームエンジンであり,モバイルとPC,そしてOculus GoなどのWebGLブラウザ上での動作に対応している。

 このエンジンを使用して制作したゲームを公開する方法としては,「PlayCanvas」が管理する専用のサーバーへとデプロイする「パブリッシュ」(無料プラン)と,プロジェクトZipファイルでまるごとダウンロードして自前のサーバーにセルフポストする「ダウンロード」(有料プラン)の二つが用意されているという。シンプルな設計で組み込みも容易とのことで,無料プランからぜひ試してみてほしいと参加者に呼びかけていた。


リンクゲソてん by GMO
リンクenza
リンクDLsite.com にじよめ
リンク「PlayCanvas」公式サイト(英語)


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GMOアプリクラウド主催のセミナー「ブラウザゲーム勉強会」レポート。各プラットフォーマーが語ったブラウザゲームの展望