自民党石破茂元幹事長が2018年8月10日夕方に記者会見を開き、9月の総裁選への立補を表明した。

キャッチフレーズは「正直、正、石破茂」。直接の政権批判は「封印」したものの、「モリ・カケ」をめぐる答弁や財務省の文書ざん問題で批判された安倍政権への当てつけにも見える。

安倍政権の「謝らない姿勢」を暗に批判か

石破氏は、「正直、正、石破茂」の文字が大きく入ったポスターを背に、約1時間半にわたって会見。当然、記者からは「現政権に対するメッセージ性があるように感じる」というが出たが、政権への直接的な批判を「封印」した。

「(衆院議員に当選してから)ずっと心がけてきたことは、有権者の皆様方に対して、民の皆様方に対して、正直でありたい、正でありたい、実でありたい、謙虚でありたい(ということ)。何度か自分の選挙の時に、そのようなスローガンを掲げたこともある。現政権に対してあれこれ批判めいたことを言うのは、政権与党の一員として差し控えたいと思っている」

その一方で、現状認識について

「しかし、民の皆様方が、起こっている色々な事について『本当なんだろうか』、そういう思いを持っておらえることは事実。現政権がどうのこうのということではなく、私自身、正直でありたい、正でありたいと心がけてきた。民の皆様方に『今の政権は正だね、正直だ』、という思いを持ってもらわなければ、私は、政治はその役割を果たすことができないと思っている」

とも発言。現政権が信頼を得られていない原因については

「間違いは間違いと認めて、お詫びをする姿勢は、私は必要だと思っている。『何も間違ってはいない。責任は自分にはない』。少なくともそれは、私のやり方ではない」

とも述べ、政権の「謝らない姿勢」が影している可性を摘した。

世論に訴えて党員票の掘り起こし図る

総裁選は党員票405票と国会議員405票の計810票で争われる。すでに安倍首相は全7閥のうち5閥と竹下衆院議員の大半の支持を受け、405票の7割程度をまとめている。一方の石破氏を支持するのは、石破竹下参院議員の大半にとどまっている。そんな劣勢の中での出表明だ。石破氏は

民の皆様方への共感、それが党員の皆様方への共感につながる」

として、世論に訴えることで党員票の掘り起こしにつなげたい考え。近く詳細な約を発表する。

総裁選では、石破氏、安倍氏以外にも野田聖子総務相が出を模索している。

自民党の石破茂元幹事長は「正直、公正、石破茂」の文字が大きく入ったポスターを背に記者会見した