神奈川県警が、の運転を続けていた認知症の疑いがある男性逮捕し、を押収していたという事件がネット上で話題となっている。

逮捕されたのは神奈川県鎌倉市に住む69歳の無職男性認知症の疑いがあるということで周囲から運転をやめるように説得されていたにもかかわらず、運転を続けていたという。

男性7月上旬に検を受けるべく自動車販売業者を訪れるも、そこで会話が噛み合わなかったことから、業者が神奈川県警大船署に相談していた。

同署は検切れの自動車を運転していたとして、男性道路運送車両法違反の疑いで現行犯逮捕を押収し、男性に引き渡した。男性逮捕翌日に釈放。その後、認知症との診断を受け、立件は見送られる予定だ。

現在道路交通法では、認知症運転免許の取り消し・停止の対となっている。しかし、認知症と診断されていない場合、本人が自的に免許を返納しない限り、強制的に免許を取り上げることが難しいのだ。また、認知症の疑いがあったとしても、本人が認めようとせず、診断を受けないケースもあり、周囲が説得すると逆に「私は大丈夫だ」と頑なになってしまうことも少なくないという。

警察庁が発表している平成29年「原付以上運転者(第1当事者)の年齢層別免許保有者10万人当たり交通事故件数」というデータを見ると、平成29年にもっとも交通事故発生率が高いのは16~19歳の10万人当たり1649.9件、続いて20~24歳は979.7件、25~29歳は697.4件となり、年齢が高くなるごとに事故発生率は減少。5559歳の446.5件がもっとも低く、そこから年齢が高くなるにつれて、事故発生率は上昇。7579歳は581.8件、8084歳は630.5件、85歳以上は712.2件となっている。

運転技が未熟で、暴走行為も多い可性のある若年層の事故発生率が高いのはまた別の問題だが、やはり高齢者ほど事故を起こしやすいことは、このデータを見ても明らか。さらに認知症ともなれば、運動が低下するだけでなく、交通ルールを守れなくなる可性も考えられ、事故を未然に防ぐという意味では、免許の返納、あるいは自動車を手放して、運転できなくすることも重要なのだ。

とはいえ、認知症の診断を受けていないドライバーに対して、強制的に免許を取り上げることはできない。そこで今回、神奈川県警は異例ではあるが、“検切れ”で逮捕することで、を押収した。

この処置について、ネット上では肯定的な反応が多く、事故を起こす前の対応だったということで“英断”なのではないかといった意見も。また、免許が停止されていたとしても、認知症であればまたを運転してしまう可性もあり、を押収するという方法こそ、事故防止には適切だというもあった。

高齢化が進むなか、認知症ドライバーの問題はより深刻化する可性も高い。いかに認知症患者に運転させないようにするかをしっかり考えていく必要がありそうだ。
(小大生)

■関連リンク
認知症運転、逮捕して押収 説得応じず、神奈川県警が事故懸念 – 産経ニュース
https://www.sankei.com/affairs/news/180806/afr1808060022-n1.html

平成29年中の交通事故の発生状況 – 警察
https://www.npa.go.jp/publications/statistics/koutsuu/H29zennjiko.pdf