日本におけるアマゾンへの市場進出を中国の個人や中小企業向けセミナーで、「自作自演」によるレビューの偽装が推奨されているという情報ツイッターで広がり、話題になった。

この情報によると、あらかじめ用意した50以上の評価用アカウントで、自分で出したショップの商品を購入。その後、すべての評価用アカウントを使って、ショップ5個をつける。こうしてショップの信用度を上げ、Primeマークを取得し、顧客を増やすことが推奨されているという。

さらに、競合他社の商品に「届かない!」「品質に問題がある!」などのレビューを書き、1個の低評価をつけることで、他社の信用を下げるという。

このようなやり方に法的問題はないのか。アマゾンにも責任はないのか。上田孝治弁護士に聞いた。

品表示法の不当表示にあたる可

アマゾンで買い物をする利用者にとっては、実際に商品を購入した人が、利関係なしに商品の評価をするレビューがあることがアマゾンを信頼して買い物をするうえで不可欠です。にもかかわらず、ショップ自作自演レビューを偽装することは、実質的には広告であるにもかかわらず、客観的な評価を装うものであり、購入者に対して誤った印を与えることになります」

どのような法律問題になるのか。

品表示法の不当表示(優良誤認又は有利誤認)にあたる可性があり、仮に不当表示ということになれば、ショップが、今後同様の違反行為を行わないことなどを内容とする『措置命令』の対となります。

もっとも、自作自演レビュー偽装というだけで直ちに品表示法の不当表示になるわけではなく、商品やサービスの内容や取引条件について、実際のものよりも著しくいいものと見せかけていることが必要です」

アマゾン自体の責任についてはどう考えればいいのか。

品表示法の不当表示の責任を負うのは、あくまでも『自分の』供給する商品やサービスの取引について不当表示を行った事業者だけですので、仮にレビュー偽装が不当表示にあたるとしても、アマゾンのような媒体自体が品表示法の責任を負うわけではありません。

しかし、レビュー偽装の場合に、アマゾンに一切の法的責任が生じないというわけでもありません。

例えば、自作自演による虚偽のレビューが記載してある商品について、レビューを信じて実際に商品を購入したところ、レビューの内容と全く異なる商品であったというような場合で、しかも、アマゾンがそのレビューが虚偽であることを知りながら、合理的期間をえて放置していたといったような特別の事情があれば、例外的にではありますが、アマゾン自身が購入者に対する損賠償責任を負う可性があります」

弁護士ドットコムニュース

【取材協弁護士
上田 孝治(うえだ・こうじ弁護士
消費者問題、融商品取引被害インターネット関連法務、事業の立場に立った労働紛争の予防・解決、遺言・相続問題に特にを入れており、全で、消費者問題、中小企業法務などの講演、セミナー等を多数行っている。
事務所名:神戸さきがけ法律事務所
事務所URLhttp://www.kobe-sakigake.net/

アマゾンで高評価を大量に自作自演、Primeマーク取得する悪質手法…法的問題は?