パンデミックが止まりません。新鋭・上田慎一郎監督メガホンをとった映画カメラを止めるな!」の累計上映館数が全150館にまで拡大することが8月9日に発表され、これで47都道府県の劇場を全制覇、否、"感染制覇"となりました。観客動員は1日あたり1万人増のペースで推移しており、わずか2館の封切りから始まった本作が、異例の快進撃を続けています。

映画は、専門学校ENBUゼミナール」のワークショップシネマプロジェクト」の第7弾として製作された作品。そのアイデアと、何度も本編を見たくなるような構成の妙、共感を集めてやまない出演者たちのキャラクターなど、全編にみなぎる映画奮が観客を魅了しています。

6月23日に都内2館で開を迎えた本作ですが、爆発的に感染が広まったのは、7月に入ってから。7月1日人気声優花江夏樹Twitterで「ロバート山本さんにオススメされて見に行きました。めちゃくちゃ面かった!!死ぬほど面かった!」とつぶやいたことに加え、同18日には「HKT48」の指原莉乃が「カメラを止めるな!会う人全員にすすめてるんだけどもみてくれない。本当に元気でるから観に行って欲しい~!」などと猛アピールしたことが起爆剤に。ほかにも水道橋博士ライムスター宇多丸ら大きな影を持つ著名人リコメンドし続けたほか、25日ごろからテレビなどでも連日取り上げられるようになり、普段あまり映画館に足を運ばない層にも熱狂が伝染していきました。

このころ、上映劇場は満席・売が相次ぎ、ほぼパンク状態。この事態を受けた7月25日、本作はアスミック・エース共同配給のもと、全124館に拡大公開されることが発表されます。翌週、8月3日に行われた東京TOHOシネマズでの記念舞台挨拶では、約500席のチケットが発売後3分で売。またTOHOシネマズ新宿は、最大規模のスクリーン9(約500席)で1日あたり9回の上映を行っています。「ミッション:インポッシブル フォールアウト」「インクレディブル・ファミリー」など超大作と同等の扱いです。結果、8月4~5日の映画ランキングでは、圏外から一躍トップ10入りを果たしました。9日までに、累計観客動員は15万人を突破。5日時点では約11万人だったことを考慮すると、ここ数日は1日1万人が鑑賞していることになります。

ところで、口コミから火がつき異例のヒットを記録した作品というと、今年はもうひとつありました。S・S・ラージャマウリ監督によるインド映画バーフバリ 王の凱旋」「バーフバリ 王の凱旋 完全版」。累計観客動員は2作合計で約18万人です。上映館数などの状況は大きく異なるものの、8月12~13日には単純計算で「カメラを止めるな!」が「バーフバリ」の動員数を上回るのは確実です。

バーフバリ」の大ヒットは、昨年から今年にかけて、日本映画界におけるひとつの事件でしたが、「カメラを止めるな!」はそれをかにしのぐ大事件となっています。いったい、最終的にどれほどの動員を集め、いくらの行収入を記録するのか、興味はつきません。

"感染"は日本映画界における大事件?