▽11日、明治安田生命J1リーグ第21節が開催。ヴィッセル神戸ジュビロ磐田の一戦がノエビアスタジアム神戸で行われる。

◆上位争いに生き残るため…
▽勝ち点29で5位につける神戸と、勝ち点28で9位につける磐田の対戦。両者の勝ち点差はわずかに「1」ながら、順位は4つ離れている。

▽中位の勝ち点差は例年になく詰まっており、4位の北海道コンサドーレ札幌が勝ち点30、12位のベガルタ仙台が勝ち点26であり、この1戦の結果で大きく順位が入れ替わる可能性もある。

◆W杯王者がついに揃い踏み?ヴィッセル神戸
▽今夏に加入した元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタは、早速違いを見せていたものの、引越しの関係もあり2試合を欠場。今節からの復帰が予想される。

▽さらに、昨夏に加入した元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキは、イニエスタ加入前に負傷。ここまで8試合を欠場し、共演は叶っていないが、ついに復帰の目処が立った。

ワールドクラスの両者に加え、初のカタール人JリーガーとなったDFアフメド・ヤセル、韓国代表GKキム・スンギュ、タイ代表DFティーラトン・ブンマタン、ブラジル人FWウェリントンと6カ国の外国人選手が在籍。多国籍軍で上位生き残りを目指す。

◆無敗を継続し上位へジュビロ磐田
▽磐田は、ワールドカップの中断明けから5戦負けなし。4連続引き分けと不安な要素もある中、前節のベガルタ仙台戦では見事な逆転劇を見せた。

▽前半戦はFWアダイウトン、MFムサエフの両外国人、MF中村俊輔の負傷離脱もあり、なかなか結果が出せていなかった。しかし、中断期間中に仕込んだ新システムが徐々に浸透。上位進出への足がかりはできた状況だ。

▽満足とはいかなくとも、ある程度の手応えを感じている名波監督。DF新里亮が今季絶望となり、再びシステム変更も求められるが、中断後の初勝利をきっかけに、一気に上昇気流に乗りたい。

【予想スタメン&フォーメーション】
ヴィッセル神戸[4-3-3]

(C)CWS Brains,LTD.
GK:キム・スンギュ
DF:三原雅俊、大崎玲央、渡部博文、ティーラトン
MF:三田啓貴、藤田直之イニエスタ
FW:ポドルスキウェリントン、郷家友太
監督:吉田孝行
▽コンディション次第ではあるが、ついに神戸の2大スターが共演する可能性が高い。ポドルスキをゲームメーカーとして使うのか、ストライカーとして使うのかは定かではないが、イニエスタとの共存ができれば、互いに生きることは間違いない。夏休みのホームゲームでワールドクラスプレーが見られるのか注目だ。

ジュビロ磐田[4-3-1-2]
(C)CWS Brains,LTD.
GK:カミンスキー
DF:櫻内渚、高橋祥平、大井健太郎、小川大貴
MF:上原力也、宮崎智彦、田口泰士
MF:松浦拓弥
FW:大久保嘉人、川又堅碁
監督名波浩
▽[3-1-4-1-1]の新システムも、DF新里亮の負傷により再び変更。[4-3-1-2]のシステムで前節は中断明け初勝利を掴んだ。まだまだ精度を上げている最中だけに、大きなメンバー変更は難しい状況。強力な神戸攻撃陣を堅い守備で迎え撃つ。

【注目選手】
◆FWルーカス・ポドルスキ(ヴィッセル神戸)
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▽神戸の注目選手は、ケガからの復帰が見込まれるFWルーカス・ポドルスキだ。神戸加入後、その能力の高さを見せつけるシーンはあったものの、ゴール数を考えると満足いく結果は出ていない。しかし、ゲームメイクを行わなくてはいけない状況が続いていただけに、致し方ないはず。それでも、MFアンドレス・イニエスタという相棒が加入。初共演となれば、ゴールを奪うことにより力を注げるはずだ。ポドルスキの左足が火を噴くのかに注目だ。

◆DF大井健太郎(ジュビロ磐田)
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▽磐田の注目選手はDF大井健太郎だ。ディフェンスリーダーとしての活躍も去ることながら、ここ2試合はアディショナルタイムに連続ゴール。攻撃でもチームを救う活躍を見せている。今節の相手は神戸。本職の守備でのタスクが多くなりそうだが、大井が躍動すれば磐田に結果がついてくるはず。キャプテンの攻守にわたるパフォーマンスに注目だ。

夢の共演は実現か?
▽この試合の注目ポイントは、何と言ってもイニエスタとポドスルキの共演だろう。神戸だけでなく、Jリーグ全体で見ても注目の一戦。夏休みで多く集まる観客にとっても、両選手の出場可否は気になるところだ。

▽さらに神戸は6人の外国籍選手が在籍し、全員が同時先発も可能な状況。加入したばかりのDFアフメド・ヤセルは出場しないだろうが、どんなメンバーが先発するのかは注目だ。

▽対する磐田は、GKカミンスキー以外は日本人選手が出場することになる。豊富なタレントを要する神戸に対し、チーム力でいかに対抗するか。名波監督が用意する神戸対策がどこまでハマるのか。ホームで完敗を喫しているだけに、アウェイでの勝利を望むことは間違いない。

▽終盤戦を迎えるにあたり、大事なシックスポインター。上位争いに生き残るのはどちらか。神戸vs磐田は11日(土)の19時にキックオフを迎える。
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